注目を浴びつつある人材育成に関するベンダーニュートラルなDevOps団体、DASAとは?
はじめまして。ITプレナーズジャパン・アジアパシフィックの岡本宗之です。テクノロジーやツールではなく、人材育成や組織開発という観点でDevOps Hubに寄稿いたします。
今回は昨年11月のitSMF Japanコンファレンスにおける日本での初講演から早半年、人材育成という切り口でワールドワイドに活動をするDevOps団体のDASAについて紹介いたします。
DASAとは?
DevOps Agile Skills Association(通称:DASA)とは、DevOpsとアジャイルに関するスキル開発を目的としたオープンかつグローバルなコミュニティベースの団体です。2016年4月の団体発足以来、現在はワールドワイドにおいて約300のパートナーに支えられ、一貫してベンダーニュートラルな認定資格プログラムおよびコンピテンシーモデルの普及に努めております。
DASA DevOpsの原則
まずは、DASAが提唱する6つのDevOpsの原則について触れたいと思います。
- 顧客中心の活動
- 目標を意識した創造
- エンド・ツー・エンドの責任
- 機能横断的な自律型チーム
- 継続的改善
- 自動化できるものはすべて自動化
これら6つの原則は、いずれもDevOpsを組織に適用する上でコアとなる考え方ではないでしょうか。その一方で、所属する組織や自身の役職や職種によって、それぞれの原則の捉え方も様々であると思います。しかし、シンプルに表現されたこれら6つの原則を分析してみると、そのベースにあるものは「ビジネスの成功」と言えるでしょう。
本来はビジネスを成功に導くための手段であるDevOpsツールの導入や人材育成は、いつの間にか得てして、それ自体が目的になりがちです。 組織にDevOpsを適用する上で日々の活動に行き詰まりを感じたり、顧客との関係に課題を感じたりする場合は、これらの原則を参考する価値はあると考えます。
DASAが提供するもの
上記に挙げたDevOpsの原則をベースに、DASAは認定資格プログラムとコンピテンシーモデルを世界中で普及させております。
認定資格プログラム
現状では初級レベルのDevOpsファンダメンタルが日本語化されております。プラクティショナ以上の上位コースは将来的に日本語化を予定しております。
コンピテンシーモデル
コンピテンシーモデルは、DevOpsの導入・適用を進める上で組織が考慮すべき視点が、8つの知識エリア、4つのスキルエリアの合計12項目に渡って網羅されております。
次回の記事ではこのコンピテンシーモデルについて、もう少し深く掘り下げて紹介して行きたいと思います。
DASA Exchange
6月25日(月)東京・神田にて、DevOps導入の検討や更なる利活用を進めたい方々向けに無償のセッションを開催いたします。人材育成や体制構築、組織文化形成という切り口で、DevOpsに関してお悩みをお抱えの皆さまに最新トレンドやケーススタディをご紹介します。
この記事の著者:岡本宗之
代表取締役社長
メーカー系IT企業を経て、2011年にITプレナーズへ入社。
サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント、ITガバナンスなどITのマネジメント領域に関わる人材育成に従事する。
最近ではDevOps/アジャイル/クラウド領域に関し、人材育成というアプローチで組織のIT利活用能力を引き上げるべく日々活動をしている。
IPAが策定するITSS+のアジャイル領域の検討メンバーでもある。
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