みなさま、ごきげんよう。永瀬です。
今回は、過日開催された AA de Knight 第8回の様子をレポートいたします。
今回も多くの方々にご参加いただきまして、約 90 名の参加者となりました。しかも、参加率は 100% と、ご登録いただいた方は全員に参加いただきました。
たいへんありがとうございました。
□目次
当日のアジェンダ
セッションの振り返り
・初心者の工夫と検索の限界 ~日本語リソースのポテンシャル
・XPath を利用した Bot の開発方法
・AARI 最新情報のご紹介
・Find the Knight チャンピオンが Bot 作成の工夫をご紹介!
・製品ロードマップ最新情報
・技術コンテスト『Find the Knight』
参加者のご意見(抜粋)
当日 Q&A
次回予告
当日のアジェンダ
時間 | プログラム |
---|---|
18:00 |
開場 |
18:30 |
開催 ご挨拶 SB C&S株式会社 池田 康一 |
18:35 |
初心者の工夫と検索の限界~日本語リソースのポテンシャル ソフトバンク株式会社 脇 裕之 様 |
18:55 |
XPathを利用したBotの開発方法 SB C&S株式会社 池田 康一 |
19:15 |
AARI最新情報のご紹介 オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社 広瀬 雄治 様 |
19:35 |
休憩 |
19:45 |
Find the Knight チャンピオンがBot作成の工夫をご紹介! JBCC株式会社 伊賀 亜里紗 様 |
20:05 |
製品ロードマップ最新情報 オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社 岩名 健二 様 |
20:25 |
技術コンテスト『Find the Knight』 SB C&S株式会社 鈴木 陽介 |
21:10 |
クロージング |
21:15 |
終了 |
セッションの振り返り
各セッションの資料は、connpass のページの「資料」セクションから順次ダウンロードできるようになります。
・初心者の工夫と検索の限界 ~日本語リソースのポテンシャル
ソフトバンク株式会社 脇 裕之 様
もともとインターネットのテクニカルサポートをしていた脇様は、Automation Anywhere はここ 2 年くらいの経験で、始めた当初は情報が少ない、検索してもヒットしない、日本語の情報ではない、という状況から、独学で厳しかった経験をお持ちです。
データで見る Automation Anywhere ということで、Automation Anywhere の日本語リソースの少なさを、データに基づいて訴えていただきました。
Qiita は見つけてもらえなかった模様ですが、後段のセッションで Automation Anywhere 岩名様からフォローが入っていました。
ユーザー様からの真摯なご意見、ありがとうございました。AA さんがんばって!
・XPath を利用した Bot の開発方法
SB C&S株式会社 池田 康一
弊社池田より、XPath を利用してどのように画面をキャプチャーしていくかの手法を紹介いたしました。
3 日後までに完了しないといけない業務があるが、人手ではとても終わらない、という状況をお助けした実体験に基づき、ループ処理やログ出力の工夫などの TIPS も盛りだくさんで、実演を交えてご説明いたしました。
後日 YouTube も配信する予定ですので、ご覧いただければ幸いです。
・AARI 最新情報のご紹介
オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社 広瀬 雄治 様
広瀬さん、おひさしぶりです。ご登壇いただくのは第 3 回の AA de Knight 以来とのこと。
AARI のご紹介です。AARI は「Automation Anywhere Robotic Interface」の略で、すべての人が自動化を利用できるようにする窓口のようなものとのことです。AARI が機能追加で便利になっていることのご紹介もありました。デスクトップから簡単に Bot を起動することができる AARI Desktop Assistant も、早ければ A360.21 で出てくるとのことです。
AARI の製品紹介動画がかっこいい!
https://www.automationanywhere.com/jp/products/aari
・Find the Knight チャンピオンが Bot 作成の工夫をご紹介!
JBCC株式会社 伊賀 亜里紗 様
過去 4 回開催された Bot 作成コンテスト Find the Knight のうち、2 回 Knight の座(優勝)を勝ち取られている伊賀様からは、Bot 作成の工夫を教えていただきました。累計 100 件以上の案件対応の実績に裏打ちされた、開発時に躓きがちなポイントは、たいへん勉強になりました。
Excelのセッションエラー、エラーが起きたときにメールで連絡!、アップデートの予定からリリースノートを見に行く、エラーになるときは...実行履歴からエラーを確認する!、など重宝する TIPS を紹介していただきました。
・製品ロードマップ最新情報
オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社 岩名 健二 様
岩名様からは、Unattended のトリガーはサポートされるように戻ったとの情報をいただきました。前回の AA de Knight でご紹介した通り、Unattended でのトリガーは一度サポート対象外になりましたが、特に日本の AA からの強力なプッシュの結果、条件付き(ロックは解除状態になっていないといけない)ながらサポート対象に戻りました。
また、日本語情報が少ないという訴えのフォローとして、Qiita には結構情報ありますの紹介、製品ドキュメントページ、A-people の Forum で中の人が情報を出していくブログに取り組んでいることの紹介もありました。
Automation 360 にブランド変更した理由、年号の入った A2019 からずっと使える名前にしたことのご紹介もありました。なお、A360.20 Enterprise Cloud は 05/12(日本時間)リリース予定で、.22 からは3か月から4か月ごとのゆっくりリリースになる予定とのこと。
新機能の紹介は、画面の変更、Bot Finder、レコーダーの機能向上、アンカーが使えるようになった、Firefox もサポート、データテーブルの機能拡張、Bot Agent の Diagnostic Utility、Bot Agent のユーザー権限でのインストール(制限事項アリ)、Chrome Extension のオフラインインストール、Git から Bot の復元、バージョン履歴、CR の切り替え機能、デフォルトパッケージの自動ダウンロード、変数のデフォルト名の提案、CR でのデバイス構成、と盛りだくさんでした。インフラ関係で細かい機能の追加増強が多いとおっしゃっていましたが、使い勝手は格段に良くなると思います。
参加者のみなさまから質問多数、機能面の v11 へのキャッチアップに期待が高いようです。
・技術コンテスト『Find the Knight』
SB C&S株式会社 鈴木 陽介
お待ちかねの FtK 、Bot 作成コンテストです。冒頭で、これまでの FtK の歴史を振り返りました。今後、過去分の動画や資材も公開予定ですので、お楽しみに。
今回は、「実運用を意識した Bot 作成」ということで、お題が作られました。また、これまでとは採点方法が変更になり、5 個の課題のポイントで加点式になりました。
お題のメインは、「血液型チェック」と「電話番号・携帯番号のチェック」の Bot を作成することですが、これを「見やすく」、「処理状況を分かりやすく」、「エラーハンドリングを入れて」作成するというものでした。
さて、栄えある 第5代 Knight は、JBCC 樋下様でした。おめでとうございます。ちょっぱやです。ペネトレイター リョウ様は同点ながら投稿時間の差で惜しくも 2 位でした。お二方には AA de Knight 特製ポロシャツを進呈いたします。
参加者のご意見(抜粋)
役に立ったと思われたところはどんなところでしょうか。
登壇者の説明がわかりやすく、今後の活動のためになった
最新情報が聞けたことや、みなさんがボット作成時に気をつけている工夫していることを聞けたのが良かったです。ネットに落ちてるこの記事やチュートリアルすごく良かった!などもっとフランクな紹介もいつか聞いてみたいです。
Tipsが知れてよかった
xPathの利用、Botテンプレート。
Xpathの活用方法がわかりやすかったです。
XPathを利用したBotの開発方法
エラーハンドリング
作成のノウハウや今後の製品ロードマップ
A2019(A360)の最新情報
V11にある機能でAutomation360に追加予定がない機能がある事を知ることができてV11からの移行時の心構えができた。
ARRIの機能について最新情報が聞けたことが有意義であった
Find the Knightの解説
作成だけでなく運用まで考慮されたプログラムになっていた。
Botの作成をライブでやってくれるのは自分の作成と比較できるので一番参考になります
作成の経験からの情報共有
作成ノウハウやコツをつかめた
今後希望するコンテンツがありましたらお聞かせください。
初心者がどのように学習していったのか
セキュリティ的なお話(気にせずに作ったら危ないポイントなど)
既にあるかもですが、開発規約などが欲しい。テンプレートにそのエッセンスが詰まっているとは思いますが。
今回のXPathを利用したBotの開発方法のようなBot開発のデモンストレーションを交えたコンテンツをよろしくお願いいたします。
ハマりやすいエラーあるあるをもっと知りたい。直球ではできなかった操作の逃げ道の紹介。
現状AAの最新情報が聞けるので継続していただきたい
AAの資格認定についての紹介
CoEの動き方について
実務にかかわるような事例紹介がありがたいです。Excelなど一般的な使い方は理解しておりますが、他に「こういう業務に最適」など、具体的な使い方の事例紹介をして頂けるとうれしいです。
A360に求める機能(Ver11で出来たこと)のアンケート。Ver11からの使い勝手の変更点を整理したい。
マイグレーションツールの紹介
全体についてのご意見、ご要望等がございましたらご記入ください。
とても分かりやすい説明でした
初めて参加しましたがとても有意義でした!次回もあれば、ボット作成コンテストに出てみたいと思いました!
バージョン11以前での作成経験しかないので、Find the KnightのBot作成ができませんでした。。。少し自分で簡単なもの作成して、再度挑戦したいと思います!
いつも運営ありがとうございます!
池田さん、鈴木さん、プレゼンと操作説明、よかったです!(^^)
レベルが高くて参考になります。全体のレベルが上がっていくので今後もそのレベル感で続けてほしいです。
これからもよろしくお願いします
事例を期待して出席したのですが、日本語の情報が少ないという話しでガッカリしました。どんな技術を習得するにも英語は必須だと思います。日本語にこだわる必要はないと思います。
全体的に時間が長いため、もう少し短くしていただけると参加しやすいかなと思います。
登壇の順番として、より初心者向け・門戸の広いトピックから初めて、上級者向けのトピックを後半に持ってくるとよいのかなと思いました。(だんだんステップアップしていくイメージです)
AAdeKnightに参加しましたが、早すぎてついていけませんでした。最後(投稿される前もしくはされた後)に各アクションのそれぞれの設定を見せていただけたら嬉しかったなと思いました。もう少し追いつけるように自己学習、頑張りたいと思います。
いつも参加がギリギリか間に合ってなかったので、初回からの動画が見れるようになるのがとてもありがたいです。楽しみにしております。
当日 Q&A
一部抜粋して掲載いたします。
社内でフォーラム作るよりもA-peopleを活用した方が会社を超えてナレッジが集まり(人も多いので)いいかもしれませんね!
そうですね。
自分が躓くところって、ほとんどがすでに人が経験して攻略してるんですよね。
当時は、A-peopleの投稿の少なさに尻込みしていた面もあったかもしれません。
これを機に、A-peopleも積極的に活用していこううと思います。
複数クライアントから、AARIを通したある1BOTへのリクエストは並列実行ですか?キューイングされますか?
素人質問ですみません。
Botを実行する端末が1台の場合はキューイングされます
複数の端末が設定されている場合は並列実行されます。
デバイスプールという機能により、自動的に今Botが動いていないPCに対して実行指示がされます。これにより効率的に実行が可能です
JBCCさんでは、タスクのテンプレートを作成されていますか?
ご質問ありがとうございます。エラー処理BOTなどは、テンプレートを作成しておくことが多いです。
デバイスがロックの意味は画面ロックされていない状態であれば、昔のV11ようにスケジュール起動できるということですね?
A360でもスケジュール起動に関しては画面がロックしていても可能です。
さきほど訂正させていただきましたのはトリガー機能に関しての話になります。
Unattended bor runnerにおいてトリガーをサポートするには、オートログインが無効になるとのことですが、v11シリーズではオートログインもサポートしているかと思います。実質のデグレ(機能低下)になると思いますが、あともう一歩改善されないでしょうか。
v11の時とはインフラ環境も大きく変わってきており、Runnerをクラウドに置いたり仮想環境に集約するケースが増えています。v11のようにリッチクライアントでのRunnerよりブラウザ+Bot Agentという形態ならではのメリットもあるという判断で大幅にインフラを刷新いたしました。ですが、ご指摘の点についてはおっしゃる通りデグレともいえるとは認識しております。引き続き本社との情報交換を続け改善できるかどうか模索したいと思います。
v11であった画像認識でオフセットする際に位置を示すポインタを実装される予定はありますでしょうか。
確認いたしましたところ、Image Recognitionで位置をオフセットする際にポインタを使用する機能を搭載すべく開発中との事でした。明確な時期は未定ですが、ロードマップ上は割と固いレベルのところに乗っていますので、今しばらくお待ちくださいませ。
A360で変数の型が追加されましたが、ユーザがデータ型を意識しなくてもよいバリアント型を追加する予定はありませんか?
ボット実行環境として、相変わらずAzureWVDのサポート予定はないでしょうか?
特にv11からお使いいただいているユーザーの方には、A360の変数は戸惑われることもあるかと思います。弊社としてもビジネスユーザーに広げていきたいという強い気持ちがある中ではありますが、変数についてはBotの安定性・開発性のために今回のような形式にさせていただいております。メジャーな、例えば数値と文字列間での変換を自動(便利)にする機能は追加予定ですが、バリアント型の搭載は予定がありません。
$$と入力すると変数一覧が表示される機能、chomeだけではなく拡張される予定はありますか?
こちらのキャスト機能ですが、Firefoxでも動作します。A360のWeb画面はReact.jsというJava Scriptのライブラリ群を使用して構築されています。IEがReactに対応していない(再現できない)ため、IEでは動作しないものと思われます。IEについては拡張は難しいと思います。
SBさんとSB C&Sさんで同じグループでもAAの情報共有がされていないのですね。
脇さんに池田さんのEngineering VoiceやAAユーザ会、RPA Cominuty AA支部などもご紹介下さい。
APEOPLEのフォーラムもEnglishの方は活発です。Google翻訳を使えば、それなりに役立つと思います。
ありがとうございます。
グループ内でどんどん情報を共有していきたいと思います。
次回予告
次回は
2021年06月18日(金)18:30 から、Zoom でのオンライン開催
を予定しております。
次回も connpass での集客となります。
※ connpassへの事前登録が必要となりますので、未登録の方はお手数ですがご登録をお願いいたします。
また、ご登壇者も募集しておりますので、ご連絡お待ちしております。(ご相談ベースからでも、もちろん大丈夫です)
窓口: SBCASGRP-rpa-developers@g.softbank.co.jp
今回はここまで。AA de Knight #9 へのご参加、お待ちしております。
また次回まで、みなさまごきげんよう。
著者紹介
先端技術推進統括部
DXコンサルティング部
永瀬 晋作
みなさま、ごきげんよう。