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Nutanix Global .NEXT Digital Experience 2021 Day1 Keynoteの最新情報をお届け (ウェビナー告知あり)

ストレージ / HCI
2021.09.21

※本投稿で紹介される内容は、発表当時のものであり将来の機能実装をお約束するものではありません。

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Nutanix Global .NEXT Digital Experience 2021 Day2 Keynoteの最新情報をお届け


みなさんこんにちは!SB C&SでNutanix 製品技術を担当している、長濱です。

さぁ、今年もNutanixによる年次イベント「Nutanix Global .NEXT Digital Experience 2021」がはじまりました。
コロナ禍によりまだまだ外出が制限される中、昨年に引き続きオンライン形式による開催でしたので、今年も自宅から参加させていただきました。

本日の注目ポイントとしては、CEOが交代して初の「.NEXT」となることです。
創設者でもあった前任のDheeraj Pandey氏から、前VMware COOをされていたRajiv Ramaswami氏へと代わり、今後のNutanix社の展望について何が語られるのかに期待したいと思います。

それでは、Day1キーノートのダイジェストをご覧ください。

Day1のダイジェスト

2020年末からNutanixの新たなCEOとなったRajiv Ramaswami氏が登場し、就任してから9ヶ月の間での活動とコロナによる影響で大きく様変わりした私たちの生活や業務環境について語られました。

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コロナによる外出が制限され、人と人とのコミュニケーションが取りづらい中でも、Zoomやリモートデスクトップ、遠隔医療といったITの技術が私たちを繋ぎ止めてくれています。
本記事をご覧のみなさんの中にもご自宅からリモートデスクトップで業務環境にアクセスされている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
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過酷な環境下であってもビジネスを推進すべく、Nutanix上でVDI環境を導入した事例が紹介されました。
真ん中にあるのは、みなさんご存知のトヨタ自動車です。
トヨタ自動車では3D-CAD業務をVDIを用いたリモート業務を可能にし、3Dモデル情報などを世界中で簡単にシェアができるようになったとのことです。
以下のプレスでも導入事例が紹介されています。

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続いて、ユーザーのワークロード全般についてです。
アプリケーションが可動するロケーションについて、Morgan Stanleyのレポートをもとに、2023年までには、約半分のワークロードがパブリックラウドに移行し、2024年にはさらに多くのワークロードがパブリッククラウドで動作するだろうと話がありました。
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ユーザーのワークロードがハイブリッド/マルチクラウドでの展開が進む中、Nutanixはそのクラウドも含めてインビジブルなインフラを提供することで、顧客を多くの課題から開放し、ビジネスの成果を出すことにより注力することを可能にする。という、従来からの"Vision"のもと、シンプルでかつオープンなハイブリッド/マルチクラウド環境によるアプリケーション管理を提供していくことが"Mission"であることが示されました。

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Nutanixの特徴をまとめたスライドとして、新CEOからこれからもNutanixの良さは変わらないことを感じさせる説明がありました。
  • Data Centricity
    ブロック、ファイル、オブジェクトといったストレージタイプを問わず、データを集約化
  • Simplicity
    インフラ管理、ライフサイクル、リソースの拡張といったすべての操作が1クリックで可能
  • Choice
    ハードウェア、ハイパーバイザー、クラウドまでも1つのことに縛られない、選択の自由を提供
  • Customer Experience
    NPS評価にて、業界の中でも非常に高い顧客満足度
また新しいデーターガバナンスサービスとして、「Nutanix Data Lens」が発表されました。
ユーザーのデーターのセキュリティとコンプライアンスを管理するハイブリッド/マルチクラウド向けのアクセス制御を提供するそうです。
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続いて、Nutanix社 Laura Jordana氏からは、"とある管理UI"からNutanix Clusters on AWS環境をデプロイするデモが行われました。
この管理UIは一見Prism Centralのようですが、こちらは昨年の.NEXTで発表された「Nutanix Central」ではないかと予想されます。
さきほどの"Vision"と"Mission"であるように、シンプルで統合的に管理できる仕組みをこれからも提供していく模様です。
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マーケットプレイスからRed hat OpenShiftを選択し、簡単にデプロイできるようです。
Nutanix、Red Hat社による戦略的提携が発表されてからまだ日が浅いですが、スピーディーに開発が進んでいるようです。
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Red Hat社からはMarco Bill-Peter氏が登場し、両社の提携について語られました。
コンテナ環境を構築する上で、ストレージやハイパーバイザーの選択を行う必要がありますが、Nutanixはそれらを1つのプラットフォームでサポートする数少ない企業であり、ユーザーがこれまで抱えていた課題を両社のインテグレーションにより解決していくとのことでした。

AHV上でのRed Hat Enterprise Linux(RHEL)やOpen Shiftのサポートから始まる両社の提携に今後も注目したいと思います。
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本日のキーノートのラストでは、Citrix社 Sridhar Mullapudi氏が登場し、Nutanix社との提携について説明がありました。
両社は以前からも強いパートナー関係にありましたが、直近で出ましたプレスリリースからはこれまで以上にインテグレートが進み、Nutanix HCIとCitrix VDI/App管理間のアクセスがより柔軟になっていくことが予想されます。


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まとめ

2020年末よりCEOに就任されたRajiv Ramaswami氏による初めての.NEXTが幕を開けました。
CEOの交代ということで、Nutanix社がどのように変わっていくのか期待と不安を抱きながらの聴講となりましたが、従来からNutanix社が発信し続けていたインフラのインビジブル化により、顧客が本来のビジネスに注力できるようにするといった"Vision"と"Mission"は変わらず、長らくNutanixビジネスに関わる私としては、Nutanixの素晴らしさを再認識したひとときとなりました。
製品技術のアップデートにつきましては、明日のDay2キーノートで新たな発表があると思いますので、引き続き「.NEXT」を一緒に楽しみましょう!

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 3課

長濱 歳也 -Toshiya Nagahama-

◇◇◇執筆書籍◇◇◇
・(2019年5月)Nutanix Enterprise Cloud クラウド発想のITインフラ技術
・(2017年4月)Nutanix Hyper Converged Infrastructure入門