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【SIEMENS】新たな時代を導くシーメンス変革の歴史

デジタルスレッド
2024.08.01

こんにちは、SB C&Sの高橋です。 

2024年4月からディストリビューター契約を締結したSIEMENS社についてのご紹介になります。 

今後Engineer Voiceでも情報を発信していきますのでよろしくお願いいたします。 

Transform the everyday 【毎日を変革する】

SIEMENS(シーメンス)は、ドイツ・ベルリン発祥の

デジタル化・オートメーション・電動化をリードするグローバル企業です。

創業当初の従業員はわずか10人からスタートし、

創業以来170年以上に渡って技術革新と事業拡大を続け、

現在では32万人が在籍する企業へと成長しています。

また事業規模は年間約778億ユーロに達しています(20239月時点)。 

企業としての取り組みは持続的な未来を目指し、

世界中の人々の日常を豊かにする技術や製品、ソリューションを提供されております。

またその時代ごとの社会課題の解決にも取り組み、

デジタル技術を駆使して新たな変革を提案し続けることを掲げています。

特にソフトウェア領域を強化しており、ソフトウェアエンジニア数は約25,000人 、

グローバルの software companyとしてはトップテンに入ります 。

シーメンスの歴史

1847年、創業者であるヴェルナー・フォン・シーメンス(当時30歳)が、

ドイツのベルリンで電信機の開発に成功したことからシーメンスの歴史が始まりました。

創業者.png

創業者が抱いていたパイオニア精神と創意工夫、そして社会貢献への意思は、

それから170年以上を経た現在でも

「企業は利益の最大化のみを求めるのでなく、技術や製品、

従業員の行動を含めたあらゆる企業活動において、

社会に貢献するものでなくてはならない」

というシーメンスの企業理念として受け継がれています。 

産業イノベーションの歴史

沿革.png

産業社会のイノベーションの歴史.png

創業者ヴェルナー・フォン・シーメンスが活躍した19世紀後半は、第2次産業革命の真っただ中。

創業のきっかけとなった電信機が遠隔地とのコミュニケーションを可能にし、

グローバリゼーション(グローバル化)の端緒を開きました。

第2次産業革命から20世紀後半の第3次産業革命、

リアルとデジタルの融合が進むインダストリー4.0(第4次産業革命)※においても、

シーメンスの開発した技術や理念が社会に新たな変革をもたらしています。 

※インダストリー4.0 : 製造業のデジタル化と自動化を進めることで、効率性、柔軟性、生産性を大幅に向上させること

現実世界とデジタル世界の融合

記事の冒頭でもお話したようにシーメンスでは様々な社会の抱える問題や

課題解決に向けて日々取り組んでいます。

例えば高齢化の進展や不均質な人口増加、気候変動や資源枯渇など、

社会の持続可能性を脅かすような変化が地球規模で加速している問題。 

シーメンスは、これらサステナビリティ課題に対するソリューションとして、

「現実世界とデジタル世界の融合」を提案しています。

のちの記事でも説明しますが、「現実世界とデジタル世界の融合」とは

物理的な事象を仮想空間上に再現するし、デジタル世界での緻密なシミュレーション・検証に

よってお客様がより少ない資源でより多くのことを成し遂げることを可能にすることとしています。

シーメンスが提供するソリューションを駆使して、脱炭素や資源効率、人と社会へのアプローチといった、

あらゆる側面でサステナビリティな価値向上を支援します。

またシーメンスでは4つのプライオリティを掲げ、世界中で実践しています

「顧客に貢献」:顧客が気づくより早くニーズを予測

「技術に注力」:革新的技術がシーメンスの歴史と未来を築く基盤

「権限委譲」:顧客、パートナー、従業員への権限委譲を通じプロセスの推進

「成長志向」:学びや変化を受け入れることで明日を築く

将来の展望.png

産業界のDX実現のパートナーとして

今ではよく耳にするようになったDX(デジタルトランスフォーメーション)ですが、

シーメンスもDXへのサポートをソフトウェア・ハードウェア問わずトータルに提供しています。

お客様企業のDXパートナーとして、デジタルの力で効率向上に貢献 

近年、産業界を取り巻く課題は複雑化、深刻化の一途をたどっていますが、

その多くが資源の有限性に起因しています。

限られた資源から、より多くの価値を生み出すために、

世界中の企業がより効率的な事業運営

を求められています。

シーメンスのDXサポートは、企業の地域や規模、業種を問わず、世界中のあらゆる企業を対象とします。 

特にモノづくり産業では、化学品など流体を扱うプロセス産業から、

機器・装置など個体を扱うディスクリート産業まであらゆる 分野に幅広く対応しています。

対応業界.png

このDXサポートで大きなテーマとなっているのが 2つあります。

デジタルとリアルの共存.png

まず1つ目

「デジタルエンタープライズ」

デジタルエンタープライズは、データだけでなく業務プロセスなど

全てがデジタル化された企業のこと指します。

データ化は進んでいても部門間や拠点が変わればサイロ化されてしまっているといったケースは

規模を問わず多くの企業で見られます。

シーメンスではこうしたサイロ化されている情報やデータや製品に

一貫性を持たせることでスムーズで正確な情報伝達が実現可能です。

2つ目に

「デジタルツイン」と「デジタルスレッド」

この言葉を皆様は聞いたことはありますか?

どちらも似たような言葉に思われがちですが、

デジタルツインは、実際の製品の「デジタルの双子」とも呼ばれており、

物理的な製品やシステムのリアルタイムのデジタルモデル

のことを指します。

例えば 実際の製品の3D設計データがあることによって、

設計時に機能や要件を満たしているかなどをシミュレーションしたりすることは、

実際に製品が現実に存在していなくてもCAEなどを駆使して確認・検証することが出来ます。

その内容を元に製品設計の修正などデータのフィードバックに活用できます。

このようにデジタルツインは各工程の様々な製造シーンで知らず知らずのうちに使用されています。

一方でデジタルスレッドとはデジタルツインが製造に関する各工程ごとの分断された情報だったものを

製品のライフサイクル全体

として捉えることを意味しています。

例えば 設計→製造→運用→保守 

などの製品が製造されるまでのすべてのフェーズが含まれており、

そのデータに一貫性を持たせることを意味しており、

各プロセスをデジタルデータでつなぎ、理想としてはリアルタイムで製品の全体像を

把握できるような製品開発環境のことを言います。

このようにシーメンスでは製品1つで物事を考えるのではなく製品のデジタルツインという点から

製品のライフサイクルに関わる全てをデジタルスレッドで線にしていくことを提案している企業です。

デジタルツイン.png

今回はシーメンスの歴史とDX実現へ向けたキーワード

「デジタルエンタープライズ」「デジタルツイン」「デジタルスレッド」

についてお伝えしました。

次回からはそんなシーメンス製品にスポットを当てた情報をお伝えしていきます!

最後までお読みいただきありがとうございました。

日本グループ会社概要.png

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部クラウド・ソフトウェア推進本部
ビジネスソフトウェア推進統括部
インダストリーソリューション推進部 販売推進課
高橋 健児