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【SIEMENS】 -Solid Edge編- 設計探索の鍵となるCAD Solid Edge / NX

デジタルスレッド
2024.08.22

こんにちは!SB C&Sの高橋です。 

前回の記事ではシーメンスという企業について 

スポットを当てた記事でしたが、 

今回からシーメンス製品についてご紹介していきます。 

 

今回のテーマはCADです。 

シーメンスで取り扱っているCAD製品には 

Solid Edge(ソリッド エッジ) 

NX(エヌ・エックス) 

という製品があります。 

ところで、、、、

皆さんはCADをお探しの際にどんなポイントを重視しますか? 

機能性? 

コスト? 

互換性? 

求めるポイントは様々だと思います。 

 

CAD製品の分類

ご存じの方もいらっしゃると思いますがCADには 

大きく分けて3種類存在しており、 

 

ハイエンドCAD:高機能(高度な3Dモデリング、シミュレーション、解析機能を搭載) 

例:自動車、航空宇宙、精密機械などの高度な設計が必要な業界 

 

ミドルレンジCAD:ハイエンドに比べて機能を制限(3Dモデリングや基本的な解析機能を搭載) 

例:中小企業やフリーランスで設計を行っている方 

 

ローエンドCAD:基本的な設計機能(主に2D設計と簡単な3Dモデリング機能を搭載) 

例:個人ユーザー、教育機関、簡易的な設計プロジェクト 

また価格も ハイエンド > ミドルレンジ > ローエンド

とグレードに比例して製品自体の価格や推奨されるマシンスペックなども

比例して高くなっていきます。

近年ではオープンソースCADやクラウドベースCADというカテゴリもありますが、 

今回は大きく分けてこの3種類としています。 

 

私も前職CADオペレーターとして従事しておりましたが、 

使用していたCADのすべての機能を使っていたかと言われると 

正直すべてではなかったというのが本音です。 

 

もちろん豊富な機能と言われると聞こえはいいですが、 

業務上使用しない機能は過剰設備となってしまいます。 

 

経営する側からしても予算であったり、 

日常業務を抱えながら新たな機能や知識を

習得する時間は無限ではありません。 

長期的な目線でのイノベーションの創造という面では

もちろん機能について深堀するのは大切なことですが

段階を踏んでステップアップするという考えも求められます。

そこで重要になるのが使用する設計にはどんな機能が必要で、 

逆にいらない機能は何なのか理解する必要があります。 

では必要な機能とそうでない機能を取捨選択し、 

予算内でかつ必要な機能を有するCAD選びが重要になってきます。

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設計探索の鍵となるCAD 

-Solid Edge / NX- 

 

皆様は 

 

Solid EdgeとNXという製品名はご存じでしたでしょうか? 

 

先ほどご紹介したCADの種類でいうと 

 

Solid EdgeはミドルレンジCAD 

 

NXはハイエンドCAD 

 

という分類になります。 

 

今回の記事ではSolid Edgeを中心にお伝えいたします。 

先日の記事でもお話させていただきましたが、 

 

SIEMENS製品は単純なCAD製品単体を販売するのが目的ではなく、 

 

製品製作全体のライフサイクルすべてで生まれるデータ(点)に

一気通貫の付加価値を 与えることによりデジタルスレッド(線)の実現を推奨しています。 

 

冒頭にお話したお客様の必要な機能とそうでない機能の取捨選択も可能です。 

 

それがSolid Edgeではどんな内容になっているかというと 

 

製品設計には欠かせないCADを基盤として以下のポートフォリオを有しています。 

Solid Edge 2024 Portfolio.png

機械設計:

2Ddrafting:2次元設計に必要な基本的な作図機能に加えてJIS,ISO等国際標準規格表記にも対応

3D 設計:3次元設計に必要な基本的な作図機能に加えてお客様のニーズに合わせて選べる

    シンクロナステクノロジー※を搭載

シンクロナステクノロジー:履歴ありのヒストリーモデリングに加え、履歴なしノンヒストリーのモデリングにも対応使用ニーズに合わせて選択可能

シートメタル:板金モデルに特化した機能 図面化に至るまでの板金特有のワークフローを網羅

意匠設計:製品や建築物の外観デザインにも使用される汎用的な曲面機能やレンダリング機能も搭載

アセンブリ:大規模アセンブリに対応した機能 5万点以上のモデルへの対応実績あり

Model Based Definition:製品の設計情報や製造情報を3D CADモデルに統合して管理する機能

モジューラプラント設計:各工業規格に準拠した配管設計が可能な機能

機械設計だけでもこれだけ豊富な機能を有しており

顧客の環境に合わせて様々なニーズに対応する機能が含まれています。 

またさらに特化した機能やサポート機能も用意されています。

電気設計:ワイヤーハーネスの実装検討を行うアドオンツール

シミュレーション(CAE):構造・流体の各種解析機能

データ管理:標準装備の簡易CADデータ管理

      (シーメンスのPLM製品【Teamcenter】とも連携可能)

技術文書(手順書):製品の加工方法や素材の取説用の簡単な図から、対話形式で使える製造・サービス向けの文書作成機能 

 

製造(CAM):2.5、3、5軸加工/フライス/旋盤加工の幅広い加工方法に対応したCAM機能 

 

と簡単にまとめるとミドルレンジCADであるSolid Edgeは基本的な3次元機能に加えて 

 

顧客のニーズとビジネスの成長を含めて機能を状況に応じてカスタマイズが可能な製品です。 

 

主なターゲットは中小規模の企業やプロジェクトなど、

これからデジタルスレッドを推進していきたい企業様や取り組んでいるけど

DX推進するいいツールはないかお探しの企業と非常に相性がいい製品となります。 

 

一方でNXはより専門性に特化したハイエンド3D CAD製品になります。 

 

NXは大規模で複雑なプロジェクトに向いている製品であり、 

 

操作方法や知識などもより要求される代わりに高度な設計とシミュレーション機能と 

 

各業種業態の専門的で深掘り機能が豊富に取り揃えられています。 

いかがでしょうか?

 

今回はSolid Edgeについて深堀しましたが、NX CADについても次回の記事で 

 

より詳しくお伝えできればと思います! 

 

最後までお読みいただきありがとうございました! 

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部クラウド・ソフトウェア推進本部
ビジネスソフトウェア推進統括部
インダストリーソリューション推進部 販売推進課
高橋 健児