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VeeamとWasabiの連携機能の紹介

データマネジメント
2024.09.24

はじめに

みなさん、こんにちは。

2024年の8月末から「Wasabi Hot Cloud Storage(ワサビ ホットクラウドストレージ)」の取扱を開始しましたので、今回は、「Veeam」と「Wasabi Hot Cloud Storage」との連携機能とメリットについて紹介したいと思います。

Veeam×Wasabiの連携機能とメリット

1.コストを抑えて3-2-1ルールに沿ったバックアップ環境を実現

一般的なObject Storageよりも低コストで利用可能な「Wasabi Hot Cloud Storage」を2次バックアップ先とすることで、コストを抑えて3-2-1ルールに沿ったバックアップ環境を導入することが可能です。

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2.リストア時の追加コストが不要

一般的なObject Storageはデータの取り出し(egress)に追加コストが発生するため、リストア時に想定外のコストが発生する場合がありますが、「Wasabi Hot Cloud Storage」はデータの取り出しに追加コストがかからないという点も大きなメリットになります。追加コストを意識することなく定期的なリストア試験などを実行可能です。

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3.ランサムウェア対策

「Veeam Backup & Replication」から「Wasabi Hot Cloud Storage」のオブジェクトロック機能を利用することで管理者や悪意のあるユーザーを含め、変更・改ざん・削除することはできませんので安心して利用できます。また、Veeam Cloud Tier機能と「Wasabi Hot Cloud Storage」のオブジェクトロック機能を組み合わせることでVeeamが提唱している「3-2-1-1-0 ルール」を考慮したイミュータブルな長期保管が可能です。

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4.マルチクラウドモビリティ

「Veeam Backup & Replication」はひとつでも正常なバックアップが残っていれば、仮想、クラウド、物理環境などのバックアップから互換性を意識せずに異なる環境へリストアすることが可能です。また、DR対策の強化やクラウドロックインを防ぐことができ、システム基盤の移行にも使用できます。

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5.小規模な環境にも導入可能

Veeam Agent(Standaloneモード)とDirect to Object Storage機能を組み合わせることで、バックアップサーバが置けない小規模な環境などにあるサーバやワークステーションにVeeam Agentをインストールし、「Wasabi Hot Cloud Storage」へ直接バックアップすることが可能です。ここで心配になるのがバックアップ・リストアの速度になりますが、「Wasabi Hot Cloud Storage」はWasabi独自の技術で高速化しているため安心してご利用いただけます。(環境や要件によっては、別途回線について考慮が必要になる場合があります。)

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まとめ

「Veeam」と「Wasabi Hot Cloud Storage」が連携することで小規模から大規模環境までイミュータブルを考慮したバックアップ環境が簡単に構成可能です。また、一般的なObject Storageよりも低コストで導入可能で、かつバックアップ・リストア時の追加コストがかからないため定期的なリストア試験などに安心してご利用していただけます。

「Veeam」と「Wasabi Hot Cloud Storage」の導入を検討される際は、弊社SB C&Sまでお声がけいただければ幸いです。

※本記事は、2024年8月時点の「Veeam Data Platform」と「Veeam Agent」の仕様をもとに執筆しております。詳しい仕様や最新情報はメーカーの公式ドキュメントをご参照ください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 3課

データマネジメント事務局

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