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【UiPath】「UiPath Test Suite」触ってみた:初めてのテスト編

UiPath
    2024.10.11

    こんにちは。増田です。

    今回は、「UiPath Test Suite」の導入後に、簡単な"初めてのテスト"を実行する手順についてご紹介します。


    目次

    1.はじめに

    2.テスト準備・設定

      2-1.プロジェクトの作成

      2-2.「要件」の登録

      2-3.「テスト ケース」の登録

      2-4.「テスト セット」の登録

    3.「テスト オートメーション」の作成

      3-1.「テスト オートメーション」の選択

      3-2.「テスト オートメーション」の実装

      3-3.「Test Manager」の設定

      3-4.ファイルをTest Managerにリンク

      3-5.「テスト オートメーション」のパブリッシュ

    4.テスト実行

    5.最後に




    1.はじめに

    今回は、「UiPath Test Suite」の導入後、動作確認(テストができるようになっているか、環境ができていることを確認)するために"初めてのテスト"を行う手順について説明します。
    「テスト オートメーション」の作成についてはStudioを利用されているユーザーには慣れた手順ですが、新しいパッケージ・アクティビティも利用するので、参考にしてもらえればと思います。

    ここでは、

    • テストの準備
      • テストの実行
      • テスト結果の確認

      の流れで説明できればと思います。
      対象は、皆さんが閲覧できる「SB C&Sホームページ」を対象にテストを組んでみます。



      2.テストの準備・設定

      テストを行う準備として、

      • 要件:対象となるシステムに求めるシステム要件・機能要件
      • テスト ケース:どのようなタイミングで、どのような操作によって、どのような結果になることを確認するのか
      • テスト セット:複数の「テスト ケース」をまとめたもので、テストの実行単位

      を登録します。

      1つの「テスト ケース」が、目的によって複数の「テスト セット」に利用されることもあります。



      2-1.プロジェクトの作成

      「UiPath Test Suite」ではテストをプロジェクト単位で管理・運用します。
      そこで、まず最初に「Test Manager」でテスト用プロジェクトを作成します。

      1. Automation Cloudの「Test Manager」メニューをクリックし、「Test Manager」画面を表示します。
      2. 画面右上の[+新しいプロジェクトを作成]ボタンをクリックし、「新しいプロジェクトを作成」画面を表示します。
      3. 『名前』と『プレフィックス』を設定し、[作成]ボタンをクリックします。

      プロジェクト作成手順.png

      プロジェクトができたら、作成したプロジェクトをクリックして、初期画面を表示します。

      テスト準備.png

      初期画面では「ダッシュボード」が表示されます。

      以下、プロジェクトのメニューに沿って操作します。



      2-2.「要件」の登録

      まず、確認対象となる「要件」を作成・登録します。

      1. 「要件」メニューを選択し、[+要件を作成]ボタンをクリックして「要件を作成」画面を開きます。
      2. 『名前』と『説明』を入力して、[作成]ボタンをクリックして、要件を登録します。

      「要件」作成.png



      2-3.「テスト ケース」の登録

      次に、要件を検証するための「テスト ケース」を作成・登録します。

      1. 「テスト ケース」メニューを選択し、[+テスト ケースを作成]ボタンをクリックして「テスト ケースを作成」画面を開きます。
      2. 『名前』と『説明』を入力して、[作成]ボタンをクリックして、「テスト ケース」を登録します。

      >「テストケース」作成手順.png

        「テスト ケース」を作成後、対応する「要件」を割り当てます。

        1. 「テスト ケース」一覧から、作成した「テスト ケース」をクリックします。
        2. 「テスト ケース」詳細画面の右上にある[タスク]ボタンをクリックして表示される、「要件に割り当て」メニューを選択します。
        3. 「要件に割り当て」画面に表示された「要件」一覧から、対象となる「要件」をチェックし、[割り当て]ボタンをクリックします。

        「テストケース」詳細_「要件」割り当て手順.png



        2-4.「テスト セット」の登録

        続いて、テスト実行する単位をまとめる「テスト セット」を作成・登録します。

        1. 「テスト セット」メニューを選択し、[+テスト セットを作成]ボタンをクリックして「テスト セットを作成」画面を開きます。
        2. 『名前』と『説明』を入力して、[作成]ボタンをクリックして、「テスト ケース」を登録します。

        「テストセット」作成手順.png

        作成した「テスト セット」に、作成済みの「テスト ケース」を割り当てます。

        1. 「テスト セット」一覧から、作成した「テスト セット」をクリックします。
        2. 「テスト セット」詳細画面の右上にある[タスク]ボタンをクリックして表示される、「テスト ケースの割り当て」メニューを選択します。
        3. 「テスト ケースの割り当て」画面に表示された「テスト ケース」一覧から、対象となる「テスト ケース」をチェックし、[割り当て]ボタンをクリックします。

        「テストセット」詳細_テストケース割り当て.png



        3.「テスト オートメーション」の作成

        ここでは、テストを実行する「テスト オートメーション」Robotを、「Studio」を使用し作成します。
        作成する「テスト オートメーション」Robotの対象となる「テスト ケース」は、2-3で登録したものを利用します。

        3-1.「テスト オートメーション」の選択

        「Studio」を起動し、以下の手順で「テスト ートメーション」を実装します。

        1. 起動時に表示される、新規プロジェクト枠の「テスト オートメーション」をクリックします。
        2. 「新しい空のテスト プロジェクト」画面で、『名前』および『説明』を入力して[作成]ボタンをクリックします。
        3. 「プロジェクトツリー」に表示されている『TestCase.xaml』ファイルをクリックします。
        4. 空の「テスト シーケンス」が表示されます。

        この「テスト シーケンス」にテスト操作・検証を実装していきます。

        「Studio」_「テスト オートメーション」作成.png



        3-2.「テスト オートメーション」の実装

        3-1で作成した空の「テスト オートメーション」に、以下の手順でテストを実装します。

        ※通常のRobot作成に準ずる操作は簡略して説明します。

        1. シーケンスに[アプリケーション/ブラウザーを使用]アクティビティを挿入します。
        2. 画面の『ブラウザーのURL』項目に、SB C&S株式会社のホームページURL("https://cas.softbank.jp")と設定します。
        3. ここで、テスト用のアクティビティとなる[検証]を利用します。
          1. 「コントロールの属性を検証」アクティビティを追加します。
          2. 次に、検証したいコントロール(メニュー)の属性を取得するために、先ほど追加した「コントロールの属性を検証」アクティビティの中に「テキストを取得」アクティビティを追加します。
          3. 「テキストを取得」アクティビティで、対象ページ(SB C&Sホームページ)にある"サスティナビリティ"メニューを選択・設定します。
          4. 選択した属性を検証対象とするので、「コントロールの属性を検証」アクティビティにある検証対象を"テキスト"に設定し、比較テキストに"サステナビリティ"と入力します。

        完成した「テスト シーケンス」は、以下のようになります。

        「Studio」_TestCaseシーケンス実装済み_選択枠あり.png

        完成した「テスト シーケンス」を[デバック実行]します。正常に処理されると、「出力」ウィンドウに

        "検証に成功しました。'TextString' の出力値です。: 'サステナビリティ' は次の通りでした: 期待値 'サステナビリティ' に等しい"

        というメッセージが表示されます。

        「Studio」_[出力」ウィンドウ_選択枠あり.png

        このメッセージが表示されることで、このRobot「テスト シーケンス」が正しく処理されることが確認できます。



        3-3.「Test Manager」の設定

        テストは「Test Manager」からの指示で実行するので、「Studio」で作成した「テスト シーケンス」を「Test Manager」にパブリッシュします。

        手順は以下の通りです。

        1. 「Test Manager」メニューから「Test Managerの設定」をクリックし、「プロジェクト設定」画面を表示します。
        2. 自分が利用するサーバー環境のTest MangerのURLを設定し、[接続]ボタンをクリックします。
        3. 画面中の"切断"の表示が、"接続済み"になっていることを確認します。
        4. 『規定のプロジェクト』項目で、先ほど「Test Manager」で作成したプロジェクトを選択し、[OK]ボタンをクリックします。

        「Studio」_[Test Managerの設定.」.png



        3-4.ファイルをTest Managerにリンク

        「Test Managerの設定」が完了すると、「ファイルをTest Mangerにリンク」メニューが有効になるので、以下の手順でリンクを実行します。

        1. 「Test Manager」メニューから「ファイルをTest Mangerにリンク」をクリックし、「Test Managerにリンク」画面を表示します。
        2. 『テスト』項目で、対象の「テスト ケース」を選択し、[OK]ボタンをクリックします。

        「Studio」_「ファイルをテストマネージャーにリンク」.png



        3-5.「テスト オートメーション」のパブリッシュ

        「Test Manager」の設定およびリンク後、「テスト シーケンス」を[パブリッシュ]します。

        1. 「パブリッシュ」メニューをクリックし、「テスト ケースをパブリッシュ」画面を表示します。
        2. 画面右下の[パブリッシュ]ボタンをクリックします。
        3. "プロジェクトは正常にパブリッシュされました。"メッセージが表示されれば完了です。

        「Studio」_パブリッシュ手順.png



        4.テスト実行

        3で作成した「テスト シーケンス」をTest Mangerから実行します。

        最初に、「テスト ケース」に「テスト シーケンス」がリンクされていることを確認します。

        「テストケース」詳細_リンク後.png

        リンクされていることを確認後、以下の手順でテスト実行します。

        1. テストは「テスト セット」単位で行われるので、対象となる「テスト セット」の詳細画面を開きます。
        2. 右上の「▶実行」メニューから[自動]を選択し、クリックします。
        3. 画面が自動的に「Execution」メニューに切り替わり、右下部に実行結果が表示されます。

        「Execution」_テスト結果確認.png

        以上で、テスト実行が完了となります。



          5.最後に

          今回は「UiPath Test Suite」を使い、"初めてのテスト"を実行して、結果確認までを行いました。

          非常に単純なテストを題材にしましたが、これからUiPathを使い始める方にも参考になれば幸いです。