本ブログは、日々お客様よりいただくネットワーク・セキュリティプロダクトに関するお問い合わせを、
エンジニア2年生が先輩の指導を受けながら検証などを行い、回答した内容を一問一答方式でまとめたブログです。
<お問い合わせ NO.6 Web Proxy>
FortiGate を利用想定です。
- FortiGate をプロキシサーバーとして利用できますか?
というお問い合わせをいただきました。
FortiGate の Web プロキシには、Explicit Proxy(明示プロキシ)とTransparent Proxy(透過プロキシ)があります。
Explicit Proxy は FortiGate のインターフェース上でプロキシサーバを動作させ、クライアントに明示的なプロキシサーバーを指定することで、Web ブラウザセッションをプロキシします。
FortiGate では一般的にこちらが使用されるため、今回は Explicit Proxy の設定方法を紹介していきます。
FortiGate の OS は 6.0 です。
<Explicit Proxy(明示プロキシ)>
以下は検証イメージです。
デフォルトでは Explicit Proxy の設定項目はGUI上に表示されません。
初めにシステム > 設定よりインスペクションモードをプロキシに設定します。
システム > 表示機能設定からExplicitプロキシを有効にします。
メニューからネットワーク > Explicit プロキシを選択します。
Explicit Web プロキシを有効にして、プロキシサーバとして動作させるインターフェース、ポート番号の設定値を入力します。
ポリシー&オブジェクト > プロキシポリシーを選択します。
プロキシタイプはExplicit Webを選択しポリシーの作成を行います。
<ユーザープロキシ設定>
明示的プロキシではユーザー側から参照するプロキシサーバーを設定する必要があります。
今回 PC は Windows でプロキシの設定を行います。
Windows スタートメニューでプロキシを検索し、プロキシサーバーの構成を選択します。
Windows のプロキシ設定が開くのでプロキシサーバ(FortiGate)の IP アドレス、設定したポート番号を入力します。
<ログ確認>
HTTP サイトにアクセスし、ログ & レポートからアクセスログを見ていきます。
ローカルトラフィックとしてユーザーからプロキシサーバ宛の通信が確認できます。
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検証後記
昨今は HTTPS のように暗号化された Web 通信が一般的になっています。
そのため通常の NGFW 機能のみではセキュリティポリシーが十分に機能しない可能性があります。
しかし FortiGate をプロキシサーバとして動作させることで、
暗号化された通信でもアプリケーションレイヤレベルでセキュリティポリシーの適用ができます。
ただしプロキシと NGFW 機能の併用は FortiGate の負荷が高まり、
パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があるため、導入の際は注意が必要です。
以上
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著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第3技術部 2課
渡邊 理史