こんにちは。SB C&S Onshape担当の羽根です。
今回、あるOnshapeを初めて使われた方より、レビュー結果をいただきました。匿名とすることを条件に、公開の許可をいただけましたので、本記事でご紹介します!Onshapeの導入・トライアルをご検討中の皆様は是非ご参考になさってください。
今回のトレーニング受講者さまのプロフィール
とある製造業の開発部門にて実験機の設計、開発、検証を担当しパラメトリック系CADを15年以上利用しているベテラン設計者の方です。Onshapeを触るのは今回が初めて。
今回取り組んでいただいたラーニングパス
今回検証段階で試されたのは下記の二つのラーニングパスです。この二つのコースでOnshapeの概要と、基礎的な3D CADのモデリング機能まではカバーされています。今後、他のコースも受講予定との事ですが、純粋にOnshapeの3D CADの能力を確認いただきました。
Onshapeを触ってみて、どうだったか?
「ブラウザで動かすのに動作が軽く驚いた、UIも分かりやすくて先進的なので、使っていて面白いです。」との事、以下細かく頂いたレビュー内容をご紹介していきます。
■モデリング
- 必要な機能は一通り揃っている印象
- Part Studioでは複数パーツの設計が可能ですが、これまで利用していたCADと異なるので、最初はどうかなと思っていました。しかし1つのスケッチからまとめて複数パーツが作成できるのは効率が良いとポジティブに捉えています。
■アセンブリ
- ボール合致やスライド合致など、アセンブリでの拘束の種類が多く、また動きに制限をかけることもできるので機構開発に最適
- その中でも合致コネクタの考え方が簡単で賢いやり方だと感じた
→従来のCADだとパーツをアセンブリに配置する際には平面拘束を3つ作成する方法があるが、Onshapeでは合致コネクタを1つ作るだけで形状を拘束配置できるので手間がかからない - Part Studioで作成した複数パーツを位置関係を保ったまま呼び出せるのでアセンブリの組立も容易
■2D図面
- 外資系CADの宿命だとは思いますが、まだまだ機能が十分とは言いがたい、これからに期待
→寸法公差の文字サイズを小さくして中央寄せするなど - ただ他の3D CADでも図面が十分ではなく、2D CADを利用しているケースも多いので、ある程度の割り切りは必要
■ラーニングコンテンツ
- ラーニングコンテンツは英語のため、ブラウザの翻訳機能を使って読みました
→ChromeとEdgeを試しましたが、個人的にはEdgeの方が読みやすかったのでおススメ - 基本的に説明は問題無く理解できたが翻訳と本当のコマンド名が異なる時があり、そこが一番の難点だった
解説用の動画も英語なので、せめてこれが日本語UIなら良さそうと感じた(※日本語動画をSB C&Sにて準備中です!) - 自分で触らないと頭に入らない方なので、全て自身で操作しましたが、大体40時間位かかりました
ここまでの内容は余計なところは無く、必要最低限の内容がギュッと詰まっていて良いコンテンツだと思います
まとめ
正直なところ、ブラウザのCADということでもう少しおもちゃみたいなCADをイメージしていましたが、良い意味で予想を裏切られたなという感じです。後発CADという事でUIも洗練されており、使っていて楽しいCADだと感じました。この先のラーニングコースにはOnshapeの特長的なデータ管理部分などがあるようなのでそちらも受講をしていきたいと思っています。その際にはまたレビュー内容を共有させていただきます。
受講者の方とは直接お話をさせていただいたのですが、非常に楽しそうに語っていただき、販売推進側としては非常に嬉しかったです。
レビューの中でいただきました二つの課題についてです。
- ラーニングコンテンツ
私たちも同じように感じているため、現在各ラーニングの内容のとりまとめと、演習問題の内容を日本語UIで操作する動画を作成中です。近日公開予定ですので乞うご期待! - 2D図面の機能不足
メーカーのPTC社では本社開発チームも巻き込み、日本市場に合わせた機能強化の協議を行っております。本腰を入れて取り組んでいただけるとの事なので、今後ますます使いやすくなっていくと思います。最新情報を入手できましたらブログで改めてご案内させていただきます!
本日のご紹介は以上となります、ブログで紹介しているOnshapeに関するお問い合わせ、トライアル版のお申込みは下記の製品特設サイトよりお願いいたします。
<フルクラウド3D CAD Onshapeに関するおススメ情報>
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著者紹介
SB C&S株式会社
クラウド・ソフトウェア推進本部
CAD&ドローン&AR事推課
羽根 隆嘉