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【入門!FlashArray】 第4回 「監視も管理もおまかせ!Pure1の全貌解説」

ストレージ / HCI
2021.12.20

 

パッと手軽にPure Storageの特長を掴みたい。

 

そんなあなたのために、Youtubeで「5分で理解(わか)る、FlashArray!」動画シリーズを公開中です。ぜひこちらも合わせてご覧ください!

==========以下本編==========

こんにちは、SB C&S 中田です。

入門!FlashArrayシリーズでは、Pure Storageのフラグシップモデル「FlashArray」についてより多くの人にその魅力を知っていただけるよう、わかりやすく、を第一に記事を書かせていただきます。
より深い内容を知りたい方は、本サイトにて連載している「実践!FlashArray」シリーズや、弊社にて実施しているハンズオントレーニングにご参加いただけますと幸いです。(ハンズオントレーニングは不定期開催のためセミナー一覧にない場合もございます。ご容赦ください。)

また、「【まずはここから】ゼロからわかるPure Storage」の内容を前提として書いておりますので、まずはそちらをご覧ください。

さて、入門シリーズ第4回である今回は、Pure1についてのご紹介です。
 

Pure1とは

pure1shikumi.png

Pure1は、障害監視、ログ分析、サポート対応などを提供するクラウドサービスの総称です。

管理対象となる製品は主にFlashArray、FlashBlade、Cloud Block Store(CBS)です。これらの製品には"PhoneHome"と呼ばれる機能が備わっており、機能を有効にしていると、30秒ごとにPure1のデータ分析基盤(Pure1 Cloud)に対してログデータを送信します。PhoneHomeの詳細についてはこちらの記事に書いておりますので、合わせてご確認ください。このログデータがPure1 Cloud上で分析、可視化されWeb UI(Pure1 Manage)上で表示されます。(※パスワードなど機密性を必要とするデータについては、ログファイル上でマスクされ送信されます。)
このPure1 Manageに対してお客様は、PCのブラウザだけでなくiOSやAndroid向けの専用アプリからもアクセス可能であり、どこからでもモニタリングすることができます。

またこのようにして可視化された情報には、お客さまだけでなくサポートパートナーおよびPure Storageのサポートチームもアクセス可能です。
機器の障害などが発生した場合、従来であればサポートとの間でログの送付や状況の確認などのやりとりが必要となります。
それに対しPure1を介したサポートでは、機器の障害が発生した場合やその予兆を検知した際、発報されたアラート、障害の発生したArrayに関する情報をサポートエンジニアもすぐに確認できます。またサポートエンジニアはPure1 Cloud上のデータからお客さま環境のGUIを再現することができます。
これにより機器の障害が発生した場合やその予兆を検知した際の迅速な対応を可能としています。

Pure1 Manageからは上記のように可視化されたデータを確認するほか、これらのデータをもとにしたシミュレーションやレポートの出力などが可能です。次の章では実際の画面とともに、より具体的にPure1 Manageでできることをご紹介します。
 

Pure1 Manageでできること

Arrayの各種情報の確認

dadhborad.pngDashboard(総合情報)

appliance.pngAppliance(Arrayごとの情報)

perf.pngPerfoemance(より詳細なパフォーマンス情報)

ストレージ負荷やレイテンシ、帯域幅、容量などがしきい値に達していないか、どれくらいの余裕があるのか、というのはストレージ管理者にとって重要な情報のひとつです。Pure1からは、これらの情報を数値データのみ参照する、フィルタをかけ情報を抽出する、グラフ化して表示するなど必要な情報を利用シーンに応じ使い分けて表示することができます。

Dashboard画面は複数台のArrayの情報をまとめて確認できるページです。総合的に見た容量情報や、負荷、遅延の大きなArrayのピックアップ表示、アラートや警告、バックアップやレプリケーションの稼働状況の確認などを行うことができ、もし管理しているArrayに異常があればひと目でわかるような画面構成となっています。

またAppliance画面では、Arrayごとの情報を分けて表示することが可能です。各Arrayの容量やハードウェアヘルス、パフォーマンスといった情報を確認できます。

さらにPerformance画面では、Volumeやディレクトリといったより細かいレベルの情報まで確認することができます。
 

シミュレーション

Chart.pngチャート


Simu.pngシミュレーション

チャート画面では、Pure1 Cloudに蓄積された過去のArray負荷とArray容量のデータをもとに、今後の各Arrayの成長予測を確認することができます。

またシミュレーション画面ではこの成長予測に対して、容量の追加やコントローラーモデルのアップグレードなどを行なった場合どの程度の使用率に収めることができるか、という試算を行うことが可能です。
 

レポート出力

レポート.png

レポート出力フロー

Pure1上ではレポートの作成も可能です。出力する期間や対象を細かく選択し、PDFやCSVでデータの出力が行うことができます。
また指定した内容のレポートをEmailで定期的に送信する設定も可能です。
 

vSphere環境の性能情報確認

vsphere.png

VM Analytics

VM Analytics画面では、Disk、VM、Host、Datastore、Volume、Arrayといった各ポイントでのレイテンシ、帯域、iopsなどを確認することができます。これにより環境内のボトルネックを素早く発見することが可能です。
利用には情報収集用の仮想マシンを別立て、もしくはFlashArray上にインストールする必要があります。この仮想マシンによってvCenter Serverから性能情報を収集し、Pure1上で可視化しています。
 

各種データ保護、レプリケーション機能の実行確認

a.png

非同期レプリケーションのスナップショット取得履歴

スケジューリングしたスナップショット、Async Replication、ActiveCluster、ActiveDRといった継続的に動作する機能に対して、正常に動作していることを視覚的に確認することができます。
また各実行履歴をクリックすることで、スナップショットの転送に要した時間や容量といった詳細情報を確認することも可能です。
 

監査ログ、セッションログの確認

あうぢt.png

Audit Log

Audit Log / Session Log画面では、管理下の各Arrayに対してユーザーによって行われた操作のログ、ログイン履歴を確認することができます。Array単位やUser単位など対象を絞る、検索するといった操作ももちろん可能となっています。
 

今回は、Pure1についてできることを具体的に紹介しました。次回はEvergreenについて紹介予定です、ぜひご覧ください。

Pure Storageに関する全ての記事はこちら

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術部 2課
中田 浩嗣

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア