本記事では、富士通株式会社にて提供されるNutanixアプライアンス「PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloud」について紹介します。
PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloudとは
PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloudは、Fujitsu PRIMERGYサーバーと共にNutanix社のHCIやハイパーバイザーを利用することを目的としたNutanix専用アプライアンス製品であり、「Fujitsu XF」シリーズとして提供されています。
以前は「Nutanix Enterprise Cloud on PRIMERGY」という名称でしたが、2021年12月に最新のIntel社製CPU(Ice Lakeアーキテクチャ)を搭載したXF M3モデルより「PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloud」に改称しています。弊社では、改称前よりお取り扱いをしておりましたが、今回富士通様の貸出機(XF3070 M3)をお借しいただいたご縁もありまして、本記事投稿に至りました。
国内で多くのユーザーに使われ続けるFujitsu PRIMERGYサーバーとNutanix
富士通社が提供するFujitsu PRIMERGYは、2021年の国内サーバー全体(出荷額および出荷台数)でシェアNo.1を獲得し、出荷額では、国内サーバー全体で7年連続。出荷台数では、4年連続シェアNo.1となるそうです。
対して、NutanixもまたGartnerによる2021年版ハイパーコンバージドインフラストラクチャーソフトウェア分野のマジック・クアドラントでは、市場を牽引するリーダーとして位置づけられています。両社のアライアンスによって誕生したPRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloudは、日本のユーザーに求められたソリューションと言えるのではないでしょうか。
「富士通 国内サーバー市場でシェアNo.1を獲得」
https://www.fujitsu.com/jp/products/computing/servers/news/idcserver-research.html
「NutanixがHCI 分野で5度目となるリーダーの1社に」
https://www.nutanix.com/jp/go/gartner-2021-magic-quadrant-for-hyperconverged-infrastructure-software
日本市場に最適化されたラインナップ
PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloudは、グローバルで展開するFujitsu XFモデルのラインナップとは少し異なり、日本市場向けにハードウェア構成がアレンジされたモデルを展開しています。そのため、NutanixのソフトウェアAOSやファームウェアといったサーバーとの互換性もNutanixサポートからではなく、富士通社から提供される情報を参照いただく必要があります。
また、Nutanixソフトウェア部分のサポートについては2通りあり、OEM販売(富士通社サポートによるハードウェア/ソフトウェアサポートの一元化)、分離販売(Nutanix社によるサポート)共に弊社から販売が可能ですので是非お声がけください。
▼PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloudのラインナップを簡単にまとめた表
▼Nutanix AOSと日本向けXFモデルサポートマトリクス(富士通社資料抜粋)
「PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloud 製品ラインナップ」
https://www.fujitsu.com/jp/products/computing/integrated-systems/virtual/primeflex-nutanix/
「PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloud / Nutanix Enterprise Cloud on PRIMERGY 関連資料」
https://jp.fujitsu.com/platform/server/primergy/documents/nutanix/
Fujitsu XFラッキング
お借りしたXF3070 M3を弊社サーバールーム内のラックに設置してみました。
▼今回お借りした1UサイズのXF3070 M3をラッキング
▼サーバー左側のパネルには、XF3070 M3のベースモデルである「Fujitsu PRIMERGY RX2530 M6」の記載あり
まとめ
本記事はここまでとなります。今回は、PRIMEFLEX for Nutanix Enterprise Cloudについて紹介しました。
グローバルと異なり、国内独自の製品展開や情報提供がなされているため、設計する際のハードウェア構成やAOSのバージョン、ファームウェアアップグレード時の互換性などは富士通社の情報を参照いただくことがポイントとなります。
次回、お借りしたXF3070 M3をFoundationによる初期セットアップした結果をお伝えしますので、楽しみにしてください。
著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 3課
長濱 歳也 -Toshiya Nagahama-
◇◇◇執筆書籍◇◇◇
・(2019年5月)Nutanix Enterprise Cloud クラウド発想のITインフラ技術
・(2017年4月)Nutanix Hyper Converged Infrastructure入門