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Azure Arc対応サーバーを管理してみよう - Windows Admin Center編

パブリッククラウド
2023.06.02

みなさんこんにちは。 以前、Azure以外の場所に存在する「サーバー」をAzure Arcに接続する方法について以下のブログ記事でご紹介いたしました。

本ブログ記事ではAzure Arcに接続したサーバー(Azure Arc対応サーバー)に対してAzureからどのような管理ができるのかご紹介したいと思います。 今回のテーマは「Windows Admin Center」です。(本ブログ記事執筆時点でAzure Arc対応サーバーをAzure PortalWindows Admin Centerで管理する機能はプレビュー状態です。)

 

Windows Admin Center Azure Arc

Windows Admin CenterWindows環境をリモートで管理するためのツールで、Webブラウザで利用することが可能です。 Windowsのパフォーマンスやイベントを確認したりユーザーを管理したりと多彩な機能を取り揃えています。

Azure以外の環境に存在するWindows環境であれば、「ローカルクライアント」や「ゲートウェイサーバー」といったマシンを用意してそちらにWindows Admin Centerインストールして利用して管理します。 (Windows Admin Centerのインストールの種類についてはこちらをご参照ください。)

しかしながらAzure Arc対応サーバーであれば、Azure Portalに統合されたWindows Admin Centerを利用することが可能です。 利用にあたってWindows Admin Centerをインストールするローカルクライアントやゲートウェイサーバーといったマシンを用意する必要はありません。 さらに、Azure Arcを利用しますのでパブリックIPアドレスやVPNを準備する必要もありません。

az_arc-wac.pngなお、Azure PortalWindows Admin Centerによる管理対象についてはこちらをご参照ください。

 

Azure Arc対応サーバーをAzure PortalWindows Admin Centerで管理してみる

今回はAzure PortalWindows Admin Centerを利用してオンプレミス環境に存在するAzure Arc対応サーバーを管理してみたいと思います。

検証環境

Azure Arc対応サーバーをAzure PortalWindows Admin Centerで管理する際の要件についてはこちらをご参照ください。

今回利用する環境ではWindows Server 2022Azure Arc対応サーバーとしています。
az_arc-wac-env-az.pngaz_arc-wac-env-ws1.pngaz_arc-wac-env-ws2.png今回利用するサブスクリプションではリソースプロバイダー "Microsoft.HybridConnectivity" が登録済みになっています。
az_arc-wac-env-az2.png 

設定

まずはAzure Arc対応サーバーにWindows Admin Center VM拡張機能をインストールします。
Azure Portalで管理対象のAzure Arc対応サーバーの「設定」配下にある「Windows Admin Center (プレビュー)」をクリックし、「セットアップ」をクリックします。
az_arc-wac-1.png

ポートを指定して「インストール」をクリックします。(デフォルトのポート番号は6516です。)
az_arc-wac-2.png
インストールが完了するまで待機します。
az_arc-wac-3.png

完了すると以下のような画面に遷移します。 Azure PortalにサインインしているアカウントはAzure Arc対応サーバー「WS2022-arc」の「所有者」ですがWindows Admin Centerに接続するためのアクセス許可が不足しているため「接続」がグレーアウトしています。 アクセス許可を設定するため画面上部の「接続するには...」をクリックします。(アクセス許可についてはこちらをご参照ください。)
az_arc-wac-4.png「追加」の「ロールの割り当ての追加」をクリックします。
az_arc-wac-5.png「Windows Admin Center Administrator Login」を選択し「次へ」をクリックします。
az_arc-wac-6.png今回はユーザーに対してロールを割り当てます。 メンバーを選択して「次へ」をクリックします。
az_arc-wac-7.png「レビューと割り当て」をクリックします。
az_arc-wac-8.pngWindows Admin Centerの画面に戻ると「接続」がクリックできる状態になっています。
az_arc-wac-9.png「接続」をクリックしてWindows Admin Centerが開始されるのを待ちます。
az_arc-wac-10.pngAzure Arc対応サーバーの情報が表示され、Windows Admin Centerを利用することができるようになりました。
az_arc-wac-11.pngなお、Azure PortalでAzure Arc対応サーバーの「拡張機能」を確認するとWindows Admin Centerの拡張機能がインストールされていることが確認できます。
az_arc-wac-12.png

Azure PortalのWindows Admin Centerを利用してサーバーを操作

Windows Admin CenterではAzure Arc対応サーバーの情報を確認することもできますし、PowerShellやリモートデスクトップで操作するといったことも可能です。

まずはPowerShellで操作してみます。
Windows Admin Centerの「ツール」配下にある「PowerShell」をクリックし、ユーザー名とパスワードを入力します。 ここではAdministratorとしてログオンした後、簡単なtxtファイルを作成しています。
az_arc-wac-ps.png

 

続いてリモートデスクトップでの操作も試してみます。
Windows Admin Centerの「ツール」配下にある「リモートデスクトップ」をクリックし、ユーザー名とパスワードを入力して「接続」をクリックします。
az_arc-wac-env-rdp-1.pngここでは先程PowerShellで作成したファイルを開いてみました。
az_arc-wac-env-rdp-2.png

 

今回はリモートデスクトップでファイルの確認を行いましたが、Windows Admin Centerの「ツール」配下にある「ファイル&ファイル共有」からもファイルを確認できます。
az_arc-wac-env-file-1.png

ファイルをダウンロードすることも可能です。az_arc-wac-env-file-2.png 

まとめ

今回はオンプレミス環境に存在するAzure Arc対応サーバーを利用して、Azure PortalにおけるWindows Admin Centerの動作を確認してみました。  オンプレミス環境にあるサーバーであってもAzure Arcを利用することで、Azure PortalWindows Admin Centerを利用することが可能です。 また、今回はAzure PortalWindows Admin Centerを利用しましたのでWindows Admin Centerをインストールするためのローカルクライアントやゲートウェイサーバーを別途用意する必要がありませんでした。

なお、本機能を利用できるAzure Arc対応サーバーはWindows Server 2016以降です。 Windows Admin Center Windows環境のための管理ツールですので、LinuxAzure Arc対応サーバーではAzure PortalWindows Admin Centerのメニュー自体が表示されません。 以下はUbuntuAzure Arc対応サーバーにおけるメニューです。
az_arc-wac-lin.png 

 


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※ 本ブログは弊社にて把握、確認された内容を基に作成したものであり、製品の動作や仕様について担保・保証するものではありません。サービスや製品の動作、仕様等に関しては、予告なく変更される場合があります。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術部 4課
中原 佳澄