
製品やメーカーがよく分からない・・・という段階からご支援する「ソリューションエンジニア」がSB C&Sには在籍しているのをご存じですか?
製品や仕様が決まる前段階から商談に同行し、お客様からの幅広いお悩みに対する最新のテクノロジー紹介や、多数の案件対応を進めています。
今回は、セキュリティまみれの彼らに、この1年で起きた実戦経験を振り返ってもらいながら、2025年の予想を語っていただきました。
ソリューションSE:遠藤・宮本・大東・土田・豆野
聞き手:キャプテン大塚
2024年はどうだったか?
ーーソムリエ的な視点からどうでしたか?
土田:これまでセキュリティを扱ってこなかった営業のさんからの相談が活発でしたね。セキュリティビジネスに多くの人が本気で取り組もうとしている熱気を感じました。
遠藤:エンドユーザーへの同行を依頼されることが増えました。また、「何をヒアリングすればよいのか?」といった勉強会の開催も多かったですね。
ーー気になったトピックはありますか?
遠藤:IPA「10大脅威」の発表でも示されたように、ランサムウェアは依然として大きな課題でした。「ランサムウェアに感染してしまった」「クリックしてしまった」といった相談が相次ぎました。
土田:やはり、インシデントが発生して初めて「対策が不十分だった」と気づくケースが多かったですね。
大東:VPNの脆弱性をきっかけに、「VPNをやめたい」「ネットワークを見直したい」という相談も増えました。
ーーゼロトラストへの関心はどう変化しましたか?
大東:2023年は「ゼロトラストって何?」という段階でしたが、2024年は具体的な相談が全国で増えてきましたね。
宮本:まさに全国どこでも、年中SASEの話でした(笑)。SASEのメリットが理解され、「じゃあ具体的にどうするか?」という段階に移行してきています。
ーーフルクラウドに一気に切り替える話ってお客様にとっても、勇気がいる話だと思いますが?
土田:「ネットワークを見直したい」という相談は多いですが、オンプレ環境を完全に排除するのではなく、オンプレとの混在やレガシーネットワークの維持も現実的な選択肢として残っています。
遠藤:フルクラウド移行を見送る企業も少なくなく、導入パターンはさまざまですね。
宮本:SASEという言葉が2019年に登場して、ようやく市場に定着したと感じます。とりあえずいまはオンプレを維持する前提だったり、予算に応じて低コストなものを選ぶケースもあれば、アプリがクラウド中心だからフルクラウドを選ぶケースもあります。全体的に、具体的な相談が増えましたね。
ーー実際のところSASEの案件は進みそうですか?
宮本:ただ、導入の進み方には二極化が見られますね。
・導入が進みにくいケース:「SASEの概念がよく分からない」「とりあえず丸投げしたい」「価格でしか判断しない」
・導入が進みやすいケース:ある程度のコントロールをしながらも、運用は外部に任せたい
後者の案件はSASEの価値を理解し、「自分ごと」として向き合っていただけているので、案件が進みやすいです。
ーー公共分野でのSASEの波は来てますか?
大東:自治体や教育委員会の新しいガイドラインの影響で、公共分野でもSASEへの関心が高まっていますね。特に教育分野では、教職員向けの「校務系ネットワーク」での導入が活発になっています。その他の領域でもアプリやデータ共有などをクラウド・SaaSで行う基盤が浸透しているので、今後さらに動きが広がるでしょう。
ーーでは、どのようにしたら夢のSASE実現となるのでしょうか? 後編では「案件のカギ」となるポイントや、2025年の予想を語っていただきます。(続く
※後編はこちら
IT-Exchange ゼロトラスト特集
著者紹介

SB C&S
エバンジェリスト
大塚 正之 - Masayuki Otsuka -