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【Palo Alto】【PAシリーズ】CAS Connect SIMを利用したインターネット接続を検証

セキュリティ
2026.08.18

拠点ネットワークのインターネット回線といえば、光回線などの有線回線を利用する構成が一般的です。
一方で、回線開通までに時間がかかる場合や、障害時のバックアップ回線を用意したい場合など、モバイル回線を活用したネットワーク構成が有効なケースもあります。

そこで今回は、Palo Alto Networksの次世代ファイアウォールのPAシリーズ(PA-415-5G)に法人向けデータ通信サービス「CAS Connect」のSIMカードを装着し、セルラー回線経由でインターネットへ接続できるのか、実機を使って検証してみました。

本記事では機器、サービスのご紹介と、検証内で内容した内容をご紹介します。

検証環境

以下の構成で検証しています。

スクリーンショット 2026-08-13 091122.png

PA-415-5G 機器紹介

改めて検証した機器の概要をご紹介します。
PA-415-5Gは、Palo Alto NetworksのPA-400シリーズに属する小規模拠点向けファイアウォールです。
有線WANに加えてSIMカードを利用したモバイル通信が可能です。

機器特長

  • 5G/LTEモデム内蔵
  • nanoSIM対応
  • セルラー回線をWANとして利用可能
  • ファンレス仕様
  • 電源冗長可能

今回はメーカー様より機器をお借りしましたので、外観写真やSIMスロットの位置も紹介します。

同梱物は以下の通りです。

  • 機器本体
  • 電源ケーブル
  • Cellular用アンテナ×4本

PA前面

画像8.png

  • 1G SFP/RJ45 コンボポート x 1
  • 1G RJ45 ポート x 4
  • 1G RJ45/PoE ポート x 4
  • 1G SFP/RJ45 コンボ管理ポート x 1
  • RJ45 コンソール ポート x 1
  • USB ポート x 2
  • Micro USB コンソール ポート x 1
  • 電源ポート
  • SMAコネクタ × 2

PA背面

画像9.png

  • SIMスロット × 2
  • SMAコネクタ × 2

SIMスロットはカバーで覆われており、プラスドライバーで外せます。

Image (2).jpg

カバーを外すとSIMスロットが露出します。
見えずらいですが各スロットの下にSIM番号が記載されており、左がスロット1、右がスロット2となります。

PA底面・側面

Image (4).jpgImage (3).jpg

アンテナ装備

アンテナ装備.png

付属のCellularアンテナ4本を前面、背面のSMAコネクタに取り付けました。
アンテナを取り付けると機器本体を含めて、高さが21.5cmほどになりました。

CAS Connectとは

CAS ConnectはSB C&SとBBIXが共同で開発した法人向けデータ通信専用SIMサービスです。
BBIXのクラウド型ネットワークサービス「Open Connectivity eXchange(OCX)」を基盤としており、従来のインターネット経由のSIMとは異なり、クラウドサービスやデータセンターへ低遅延かつセキュアに接続できることを特徴としています。
そのため一般的なスマートフォン向けSIMのように音声通話を目的としたものではなくPC、タブレット、モバイルルーター、IoT機器、5G対応ファイアウォールなどを、LTE/5G回線でネットワークへ接続する事を想定したサービスとなっています。

顧客管理プラットフォームでは、SIMごとの契約情報や通信量、回線状態を一元管理できるほか、回線の休止・再開やIMEIロックなども行えます。

主な特長とメリットは次のとおりです。

  • OCXを基盤とした安定性の高いモバイル通信
  • クラウドやSaaSへの低遅延な接続
  • 用途に応じた柔軟な通信容量・契約プラン
  • SIMや通信状況を一元管理できる管理プラットフォーム
  • 固定回線のバックアップや仮設拠点、IoT機器など幅広い用途に対応

Image (6).jpg画像1.png

PA-415-5GではNanoSIMをサポートしているため上図のサイズで挿入となります。

今回は前述のPAのSIMスロットのNo.1に上記のSIMを装着します。

設定内容

CAS ConnectのSIMの設定を行います。
PAのGUIにアクセスし、cellularインターフェースの設定を編集します。
※今回はLAN側インターフェースの実装手順は除外しているため、別途IPアドレスやゾーンの設定が必要です。

Network > インターフェース > セルラーから「celluer1/1」を編集します。

画像6.png

「設定」タブからラジオ設定をオンにします。
これによりセルラーインターフェースのネットーワークラジオが有効になり、SIMによる無線接続が可能になります。
プライマリSIMスロットはNanoSIMを挿入したスロット番号を指定します。
ここではSIMを装着したSIMスロット1をプライマリに指定しています。

またセキュリティゾーンはuntrustに設定します。

画像1.png

「IPv4」タブから"ネットワーク提供のデフォルトゲートウェイを指すデフォルトルートを自動的に作成"を有効にします。
PAではセルラーインターフェースで上記設定を有効にすることで、ISPから通知されたゲートウェイを利用したデフォルトルートを自動的に作成できます。
セルラー回線ではIPアドレスやゲートウェイが動的に払い出されることも多く、再接続やSIMの切り替えなどによってゲートウェイが変更される場合があるため、今回は上記設定を利用します。

一方、セルラー回線を特定ネットワーク通信だけに利用する場合や、通信経路を個別に制御する場合は上記設定を無効にし、仮想ルーターで必要な経路を明示的に設定する必要があります。

スクリーンショット 2026-08-06 17.25.36.png

次にSIMをインターネット接続するためのゲートウェイとなるAPN(アクセスポイント)の設定します。
「詳細」タブにてAPNプロファイルから新規追加します。

画像2.png

APNプロファイルで以下の設定を入力します。
・APNプロファイル:任意の名前
・認証タイプ:None
・APN:ocx
・PDPタイプ:Ipv4

画像3.png

続いてSIM Settingsで以下の設定を入力します。
・スロット:1
・APNプロファイル:作成したAPNプロファイルを指定します

画像4.png

全ての設定が完了したらOKをクリックして設定を反映します。

正常に設定が完了すると、セルラーインターフェースのリンクステータスが緑色で表示されます。

画像1.png

また「IPアドレス」カラムの"IPv4 Runtime Info"をクリックすると、 取得したIPアドレスが参照できます。

画像5.png

DASHBOARDのセルラーインターフェースからSIMのプロバイダーや無線通信規格、信号強度の情報を確認できます。

画像12.png画像11.png

次にNATポリシーを設定します。
送信元がtrustゾーンの通信をセルラーインターフェースのIPに変換します。

POLICIES > NATから新規NATポリシールールを追加します。
「全般」タブから任意の名前を入力し、NATタイプをIPv4に設定します。

図1.png

「元のパケット」タブから、送信元ゾーンを"trust"、宛先ゾーンを"untrust"に設定します。

図2.png

「変換済みパケット」タブから"送信元アドレスの変換"の項目で各種を以下の通り設定します。
・変換タイプ:ダイナミックIPおよびポート
・アドレスタイプ:インターフェイスアドレス
・インターフェイス:cellular1/1
・IPアドレス:None

図3.png設定が完了したら、OKでポリシーを作成します

最後にセキュリティポリシーを定義します。
セキュリティポリシーによりtrustゾーン(LAN)からuntrustゾーン(Cellular)への通信を許可します。

POLICIES > セキュリティからポリシーを新規追加します。

「全般」タブから任意の名前を入力します。

画像1.png

「送信元」タブではtrustゾーンを指定します。

画像2.png

「宛先」タブではuntrustゾーンを指定します。

画像3.png

「アプリケーション」、「サービスURLカテゴリ」タブではanyを指定します。

「アクション」タブでは、アクションをAllow、またトラフィックログを確認する場合はログ設定を有効化します。

画像4.png

設定が完了したらOKをクリックして、セキュリティポリシーを作成します。

インターネットアクセス確認

PCをPA-415-5GのLAN側(今回はehternet1/2)に接続し、インターネットアクセスを試行します。

ブラウザ経由でIPアドレスの確認サイト(whatismyipaddress.comなど)にアクセスします。
ISP情報からBBIX(OCX)経由で通信できている事が確認できます。

画像13.png

PAの管理コンソールに戻り、MONITOR > からトラフィックのログを参照します。
インターネット向けのトラフィックでCellularインターフェースを送信元として通信している事が確認できます。

図1.png

まとめ

今回は、PA-415-5GにCAS ConnectのSIMカードを装着し、セルラー回線経由でインターネット接続できることを確認しました。
PA-415-5Gの5G/LTE機能を活用することで、有線回線を用意せずにネットワークを構築できます。
回線工事が難しい拠点や一時利用のネットワーク環境、災害対策やWANバックアップ回線など、さまざまな用途で活用いただければと思います。

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※本ブログの内容は投稿時点での情報となります。
 今後アップデートが重なるにつれ正確性、最新性、完全性は保証できませんのでご了承ください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
渡邊 理史