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よくある質問 【多店舗展開の小売業】
散在するデータの統合とBIによる経営判断の迅速化

散在するデータの統合とBIによる経営判断の迅速化

多店舗展開の小売業です。POSやEC、CRMなどデータが分散し、統合的な分析ができていません。Azureでデータ統合基盤を構築し、Power BIで経営判断を迅速化したいです。システムのアーキテクチャ概要や実現までのおおまかなロードマップ、概算費用を教えてください。

AzureはPOSやECなど様々な場所にある様々なデータを一つに集めて管理し、BIツール(Power BI)とスムーズに連携させる仕組みづくりに最適です。

データ統合と分析を可能にするAzureのアーキテクチャの一例

データ抽出・加工
サービス:Azure Date Factory
役割:POS、ECなど各種システムからデータを抽出し、分析しやすい形に整えます。

データの倉庫(DWH)
サービス:Azure Synapse Analytics
役割:並列処理を使用して大規模なデータセットを格納します。

サービス:Azure Analysis Services
役割:DWHのデータに対してリアルタイムで分析を行い、オンライン分析処理(OLAP)を行います。なお、レポートへの同時接続数の制限はありません。

分析・見える化
サービス:Power BI(Azureのサービスではありません)
役割:加工されたデータに接続し、経営者や店舗責任者が見やすいダッシュボードやレポートを作ります。

データ基盤構築のロードマップと費用の目安

データソースの数や分析要件の複雑さなどによりますが、おおまかには以下のステップで進めます。期間についてはあくまで目安です。

A. 構築ロードマップ(概要)

ステップ1:要件定義・設計|期間の目安: 4〜8週間
データソースからどのようなデータを取り出すのか分析や統合に適したデータ形式は何か、どのようなBIツールのダッシュボードやレポートを作るべきかなどを決めてデータ分析基盤を設計します。当然各種Azureサービスを含めシステムアーキテクチャについても然りです。

ステップ2:システム構築|期間の目安: 8〜16週間
設計した内容に従ってAzureのリソースをデプロイし設定などを行い、システムを組み上げていきます。そしてデータ抽出から加工までが想定通りになっているか検証します。

ステップ3:可視化・レポート作成と運用開始|期間の目安: 2〜4週間
データ抽出から加工までが想定通りの一連の流れで機能しているはずですので、あとはBIツールのダッシュボードやレポートを予め設計した通りに作れば良いだけです。ステップ2と並行して進めても問題ありません。

B. 概算費用について

費用は大きく「①初期の構築費用」と「②月額のAzure利用料」に分かれます。

① 開発費用 (イニシャルコスト)|目安: 数百万円 〜
これらは、上記のロードマップ(ステップ1〜3)を外部(Sierやコンサル会社など)に委託する場合に発生する費用です。もちろん内製でも構いません。

ステップ1で百万円程度〜、本開発(ステップ2, 3)で一千万円程度〜が一般的な相場ですが、連携するシステム数やレポートの複雑さによって大きく変動します。

② Azure利用料 (月額ランニングコスト)|目安: 月額 数十万円 〜 一千万円
Azureのサービスは、基本的に「使った分だけ(データの処理量や保管量)」課金される従量課金制です。データ量やデータに対して実行するアクションの数などによって月額費用は大きく変動します。

データ統合基盤を構築し活用していくためには、それなりのコストが掛かります。オンプレミスで実現するのであればなおさらです。
※別途、Power BIのライセンス費用も必要です。

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