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Nutanix Volumes とは

ストレージ / HCI
2019.10.29

はじめに

 こんにちは、SB C&Sの友松です。
 今回は、Nutanix Volumesについての投稿です。Nutanixクラスターは、ストレージリソースの一部をブロックアクセスで使用できるボリュームとして提供する機能を有しています。この記事では、Nutanix Volumesの概要や、その機能の2種類の提供方式を紹介します。

 このNutanix Volumesについての記事は3部構成を予定しており、内容は以下のようになる見込みです。

第1回: Nutanix Volumes とは
第2回: Nutanix Volumes を触ってみよう -前編
第3回: Nutanix Volumes を触ってみよう -後編

今回のご紹介する内容

・Nutanix Volumes とは
 - 1. Volumes "Internal"
 - 2. Volumes "External"

Nutanix Volumesとは

 Nutanix Volumesとは、Nutanixの共有ストレージである分散ストレージファブリック(DSF)から論理的に切り出したボリューム(vDISK)をブロックストレージとして Nutanixクラスター内の仮想マシンや外部の物理サーバに提供することができる機能のことを指します。なお、この機能は元々「ABS(Acropolis Block Servises)」と呼ばれていましたが、現在では「Volumes」が正式名称となっています。

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 Nutanix Volumesの提供方式は "Internal" と "External" の2つの方式があるといえます。ただ、この "Internal" と "External" はNutanix社が正式にアナウンスしている呼称ではなく、Prismコンソールのライセンス画面で確認することができるものです。以降、Nutanix Volumes の機能をこの "Internal" と "External" という言葉を用いて、それぞれの特徴を解説していきます。

1. Volumes "Internal"

 Volumes "Internal" では、仮想マシン自体がiSCSIイニシエーターの役割を果たしており、CVMをターゲットとしてボリュームに内部的に接続されます。そして、仮想マシンはCVMにパススルー接続されているローカルディスクから、ボリュームグループ内の仮想ディスクをRawデバイスとして直接受け取ります。そのため、通常のiSCSI接続をする際に必要な、イニシエーターのIQN(iSCSI Qualified Name)の登録やターゲットのIPアドレスの管理などの作業は不要となります。このVolumes "Internal" は、AHV上の仮想マシンのみに提供することができる機能です。

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 ボリュームの作成や仮想マシンへの接続といった作業はPrismから行うことができ、ゲストOSは接続した仮想ディスクを未フォーマットのローカルデバイスとして認識することができます。これは単に追加のドライブとして使用することもできますが、共有ディスクとして複数の仮想マシンに接続させることも可能です。この共有ディスクは例えば、Oracle RAC(Oracle Real Application Cluster)のデータベース領域の可用性やDISK I/Oの負荷分散の目的などで使用することができます。

まとめると、Volumes "Internal" には、以下のような特徴があります。

・切り出したボリュームはAHV上の仮想マシンのみ利用可能(外部サーバは不可)
・IQNやターゲットIPアドレスなどの管理が不要
・ボリュームの作成から仮想マシンへの接続までが、Prism画面で全て完結
・Acropolis Starterライセンスで利用可能(追加費用なし)

2. Volumes "External"

 Volumes "External" では従来通り、ゲストOSのiSCSIイニシエーターを利用してセッションを確立します。また、Volumes "External" では「iSCSIデータサービスIP」というターゲットの初期接続ポイントとなる仮想IPアドレスを設定します。ゲストOSのイニシエーターはこのIPアドレスを指定して、ボリュームグループの仮想ディスクに接続します。このように、Volumes "External" では一般的なOSのiSCSIイニシエーター機能を利用して接続するため、接続先のターゲットとなるボリュームグループに対して、イニシエーターのIQNを登録する必要があります。このVolumes "External" で作成したボリュームは、Nutanixクラスター内の仮想マシンだけでなく、外部のサーバへも提供することができます。

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 Volumes "External" では、iSCSIセッションを確立する際のセキュリティ認証として、CHAP認証や相互CHAPにも対応しています。Volumes "External" はOracle RACに加えて、WSFC(Windows Server Failover Clustering)の共有ディスクなどにも使用することが可能です。


まとめると、Volumes "External" には、以下のような特徴があります。

・Nutanixクラスター内のゲストOSだけでなく、外部サーバからもiSCSI接続できる
・IQNの管理が必要
・iSCSIターゲットの初期接続ポイントとしてiSCSIデータサービスIPを設定する
・AHVだけでなく、ESXiやHyper-V上の仮想マシンからでも利用可能
・Acropolis Proライセンスが必要

まとめ

 今回は、Nutanix Volumesの概要や2つの提供方式を "Internal" や "External" という言葉を用いて解説させていただきました。この機能を用いることで、Nutanixの共有ストレージプールから必要なボリュームをPrism画面のシンプルな操作で切り出し、仮想マシンや外部サーバに提供することができます。Nutanix Volumesが気になる方は、ぜひ一度触ってみてはいかがでしょうか。

 次回の記事では、Volumes "Internal" でのボリュームの作成や仮想マシンへの接続方法を、実際の画面キャプチャなどをお見せしながら解説したいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

書籍紹介

 おわりに、Nutanix製品に関する最新の書籍を紹介させていただきます。こちらは当社のエンジニアチームと、ニュータニックス・ジャパン合同会社のエンジニアの方々が共同執筆したもので、AHVをはじめとするNutanixの技術やサービスを詳しく学ぶことができます。ご興味のある方やこれからNutanixを勉強したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

Nutanix Enterprise Cloud クラウド発想のITインフラ技術
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クラウド発想のITインフラ技術
著者: SB C&S株式会社
ニュータニックス・ジャパン合同会社 協力
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価格: 3,600円+税
出版社: 翔泳社
詳細情報: 翔泳社のホームページ

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著者紹介

SB C&S株式会社
技術統括部 第1技術部 1課
友松 桂吾

DC運用、MBA留学などの経験を経て、2019年にSB C&S入社。若いうちに技術を習得しておきたいとの想いから、日々HCIや仮想化製品をいじり回している。ちなみに好きな食べ物はささみ。