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Cohesityを利用したファイルサーバーのデータ移行

データマネジメント
2020.09.18

はじめに

みなさん、こんにちは。SBC&Sで技術支援を担当しています、中里です。

日々、様々なお客様のサーバー構築や移行などのお手伝いをしていく中で、以下のようなファイルサーバーについての悩みをお聞きします。

 ・ファイルサーバーの移行をしたいが、運用中なのでどのように移行すればいいか困っている
 ・ファイルサーバーの容量が枯渇してきていて、ファイルサーバーの容量を削減したい

そこで、今回はそのようなお悩みを解決する一つの方法としてCohesityの「External NAS Tiering」機能をご紹介したいと思います。

(以下、本記事ではファイルサーバーのことを「NAS」として記載させていただきます。)

External NAS Tieringとは

以前、当ブログでCohesityNASの機能も持ち合わせていることを紹介しました。
(CohesityのNAS機能についてはこちらをご覧ください。)

External NAS Tiering」は、このNASの機能と組み合わせてプライマリのNAS上にリンクを作成し、データの実体をCohesityに移行する機能です。

図1.png

容量が枯渇しているNASに対して、CohesityExternal NAS Tiering機能を実行し、データを移行させます。

図2.png

移行されたNASのデータはNASから消えるのではなく、シンボリックリンクとしてデータへのリンクが残ります。そのため、NASの利用者から見るとプライマリNASのデータにこれまで通りアクセスすればよく、運用は変わりません。利用者にデータが移行されたことを意識させることなく、データの移行を行うことができます。つまり、NASの運用を変えることなく容量の削減を実現させることが可能です。

実際に使ってみた

実際に一つのユースケースに沿ってExternal NAS Tiering機能を使ってみたいと思います。

ユースケース

プライマリのNASの容量が逼迫してきたので、1年前から更新がないデータをCohesityに移行する。

検証環境

今回、検証する環境は以下のような構成です。

図3.png

Windows Serverの共有フォルダ(SMB)をNASとして利用している環境に対して、CohesityExternal NAS Tieringを実行します。

手順

まず、Cohesityに移行対象のNAS(共有フォルダ)をMount Pointとして登録を行います。

今回はWindows Serverで構成されている下記ファイル共有領域をMount Pointとして登録します。

Windows Server 共有名: ¥¥adc.talabs.local¥smbshare

図4.png

登録が終わったら、Data Tiering Jobを作成していきます。

図5.png

必要情報を入力したら、「Migrate」ボタンを押します。

以上の操作でジョブの作成が完了します。作成後は、設定したスケジュールに合わせて、データ移行ジョブが実行されます。

上記の通り、とても簡単でシンプルな操作感であることをご理解いただけるのではないでしょうか。Cohesityは高機能であることながら、シンプルな操作性も売りの一つとしています。

External NAS Tieringは以下の条件に沿って、データを移行することが可能です。

 ・最終アクセス日時

 ・最終更新日時

 ・データの大きさ

図6.png

上記の設定では、毎日深夜2時にExternal NAS Tieringジョブが実行されます。

また、移行元のファイル共有プロトコルはNFSSMBに対応しています。

実行結果

External NAS Tieringによって、既存のファイルサーバの共有フォルダの中がどうなったか確認してみます。

■実行前

図7.png

■実行後

図8.png

共有フォルダ内のデータが0KBとなり、拡張子が.symlinkとなっていることがわかります。利用者から見ればアクセスしたいデータの拡張子は変わっているものの、通常通り共有フォルダ内のデータをクリックすることで開くことができます。

では、データの移行先であるCohesityNASにアクセスしてみます。

■Cohesity上の共有フォルダ(Cohesity View)

図9.png

移行元の共有フォルダで拡張子が.symlinkに変更されているデータが、CohesityNASに実在することを確認できます。CohesityNASにアクセスすることで、該当ファイルを直接開くことも可能です。

補足

移行元のファイルサーバ上のデータへ付与されているアクセス権限も移行対象となります。

図10.png

以上のようにExternal NAS Tiering機能により、Cohesityをバックアップ用途として利用するだけではなく、Cohesityのストレージ領域をうまく活用することでプライマリNASの容量削減も実現することができます。

応用編

External NAS Tieringの本来の目的は、使用しないデータやある特定のデータをCohesityに移行させ、プライマリNASの容量削減を実現させることですが、応用として以下のような用途にも利用することが可能です。

・プライマリのNASCohesity NASにリプレイスする。

図11.11.11.png

External NAS Tiering機能を用いてNASの移行を行うことで、大容量のNASから徐々にデータの移行を行うことが可能になります。

まとめ

CohesityはNASとしての機能を「Smart Files」と銘打ち、強化し続けています。HCIのように拡張性が高く、シンプルな操作感、他の製品とのネイティブな連携により、長期目線での企業内のデータ統合において大いに活躍してくれる製品です。ファイルサーバーの容量肥大化で困っている、リプレイスを検討している、Cohesityの機能に興味があるというお客様はぜひSBC&Sにご相談ください。

※今回検証に使用したSoftwareバージョンは6.5.1です。バージョンにより機能の仕様や動作が異なる場合があります。本機能においては制約事項もあるため、お客様の実際の環境にて事前にPOC等にて検証・評価後、導入をご検討ください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 販売推進・技術本部 技術統括部 第3技術部 4課
中里 隆二