皆さま、こんにちは。
Merakiブログ第2回では、「初めてMerakiを知った方・触れる方」向けにMerakiの特徴や利点といった全般的な内容をご紹介します。
・Merakiの特徴
Merakiは当初、無線アクセスポイントを提供するスタートアップ企業でしたが、2012年にciscoが買収しました。
現在では、無線アクセスポイント以外にセキュリティアプライアンスやスイッチ、セキュリティカメラなど、数多くの製品ラインナップが揃っています。
また従来のネットワーク機器の多くは、パソコンとNW機器をコンソールケーブルなどで繋いで設定していたかと思いますが、Merakiはクラウド経由でNW機器を設定することが出来ます。
また設定だけでなく、ファームウェアの更新や導入後のモニタリングやトラブルシューティングなども全てクラウド経由でおこなう事が可能です。
この「豊富なラインナップ」を「全てクラウド管理」出来るというのがMerakiの大きな特徴となります。
・Merakiのメリット
ではMerakiの2つの特徴からどのようなメリットが考えられるのでしょうか?
まずは「クラウド管理」からご紹介していきます。
・クラウド管理
前述しましたように作業担当者がNW機器とPCを繋いで設定する事無く、すべてクラウド経由で設定が出来ますので、作業担当者が現地に赴く必要がなくなります。
ここで、「東京本社勤務のNW作業担当者が地方拠点にNW機器を数台設置する」といったケースを考えてみましょう。
従来ですと、NW作業担当者は今回のような仕事を依頼されますと、事前に現地の担当者と作業日時を調整したり、移動手段を手配する必要があります。作業自体は1,2時間で終わるものだったとしても、移動などを考慮しますと場所によっては1日がかりの作業になります。
もちろん出張先にもよりますが、宿泊が伴いますとプラス半日かかってしまいますね。
このようにNW作業担当者を1日以上拘束してしまったり、出張費用も掛かったりなどと「作業時間以外」のコストがかかっておりました。
ですがMeraki製品であれば、現地の方に箱から機器を出してもらい、LANケーブルを繋いでインターネットに接続さえしてしまえば、設定は東京の本社からクラウド経由でおこなう事が出来ます。
つまり、上記で述べました「作業時間以外」のコストを削減することが出来るのです。Merakiではこれを「ゼロタッチプロビジョニング」と呼んでいます。
またこれは導入時の設定に限った話ではなく、導入後のNWトラブル時にも現地に駆け付けることなく、東京の本社からトラブルシューティングをおこなう事が出来ます。
これが複数拠点あった場合を考えてみますとかなりのコスト削減にもつながりますし、1日1拠点しかできなかった作業が数拠点実施出来るようになるため、リードタイムの短縮にもなりますね。
トラブル時の対応までの時間も短縮されますので、現場からの満足度にも繋がることが期待されます。
・フルスタック
もう1つのメリットが、無線アクセスポイント以外の製品カテゴリを「フルスタック」でそろえている点です。
先ほど「クラウド管理が出来る」と言いながらどのように見えるのかを説明できていませんでしたので、ここで実際にMerakiの管理画面を見てみましょう。
管理画面は「ダッシュボード」と呼ばれており、ブラウザで「meraki ダッシュボード」で検索すると確認することが出来ます。
ダッシュボードにログインいただいた後の画面がこちらになります。GUIもとても見やすいものとなっており、日本語にも対応しています。
また、会社の各拠点のNW機器をMerakiで統一しますと、このMerakiダッシュボードにログインするだけで一元管理することが出来ます。
「A拠点のこの機器のログイン情報はこれで、B拠点のあの機器は・・・」などというNW機器運用の煩雑さからも解放されますし、メーカーへのサポート問い合わせもこのダッシュボードからおこなう事が可能です。
・クラウド型管理への不安
さて、Merakiのメリットをご紹介してきたわけですが、クラウド管理型製品に対してセキュリティ面やクラウドとの接続が切れてしまった時にどうなるのか?という不安を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
まずセキュリティついてですが、Merakiデバイスがクラウドとやり取りをするのは、設定やセキュリティパッチなどの「管理トラフィックのみ」となります。
webブラウジングやアプリケーションなどの「ユーザトラフィック」は、Merakiクラウドを経由せず直接宛先と通信をおこないますので、すべての通信がMerakiクラウドを経由するわけではないのです。
さらにMerakiクラウドに対するセキュリティについて知りたいという方は、下記URLからMerakiクラウドのセキュリティやプライバシー情報に関する詳細について確認することが出来ます。
https://meraki.cisco.com/trust
次に「万が一クラウドとの接続性が切れてしまった場合どうなるの?」という不安についてです。
こちらについてですが、クラウド側だけでなく、Merakiのハードウェア側でも設定情報を持っていますので、万が一クラウドとの通信が切れても 拠点LAN内の通信が止まるということは起こりませんのでご安心ください。
ただし、クラウドからのモニタリングや再設定などは拠点とクラウドの接続が復旧してからでないとおこなう事は出来ません。
今回は以上となります。
後編では、Merakiの特徴や利点を踏まえてどのようなお客様が利用されているのかについてと、Merakiのライセンスについてご紹介しますのでお楽しみに。
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著者紹介
SB C&S株式会社
技術本部 技術統括部 第2技術部 1課
矢野 隆規