2021.06.11
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著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術部 3課
友松 桂吾 - Keigo Tomomatsu -
DC運用、MBA留学などの経験を経て、2019年にSB C&S入社。若いうちに技術を習得しておきたいとの想いから、日々HCIや仮想化製品をいじり回している。ちなみに好きな食べ物はささみ。
こんにちは、SB C&Sの友松です。
この記事では、Nutanix HCIのコアソフトウェアであるAOSのバージョン「5.20」の新機能をいくつかピックアップして紹介します。AOS 5.20は、5.15に続く最新のLTS(Long Term Support)バージョンとして、2021年5月にリリースされました。
AOS 5.15のサポートは2022年5月に終了見込みであり、これから5.20の利用が多くなるとみられますので、今のうちに情報収集されることをおすすめします。
AHVでのUEFIとセキュアブート
AHVとAHV上の仮想マシンにおいて、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)とUEFIのセキュアブート機能がサポートされました。これにより、AHVと仮想マシンをブートローダーへの攻撃などから保護できるようになりました。(AOS 5.16にて追加)
AHVホストのアップグレードが、PrismのLife Cycle Manager(LCM)画面での操作に統一されました。これまでAHVのアップグレード操作をしていた「ソフトウェアアップグレード」画面は、現在はLCM画面へリンクされるようになっています。(AOS 5.16にて追加)
複数のvGPUを実行する仮想マシンをデプロイすることができるようになりました。また、vGPUを実行している仮想マシンのライブマイグレーションも可能となりました。(AOS 5.18にて追加)
こちらはNutanixでは長らく待たれていた機能でもあるかと思います。Nutanix AHVでは、ストレージコンテナと呼ばれる論理的なストレージ領域を作成し、仮想マシンのvDISKを配置して使用します。冗長係数(RF)や圧縮といったストレージポリシーもこのストレージコンテナ単位で管理されます。今回の機能追加によって、ストレージコンテナ間で仮想マシンのvDISKのライブマイグレーションが可能となりました。(AOS 5.19にて追加)
このアップデートによって、アップリンクとして接続する物理NICやボンドモード(チーミングポリシー)の指定などが、Prismからの操作で管理できるようになりました。さらに、AHVの仮想スイッチにVirtual Switch(VS)と呼ばれる新たなオブジェクトが追加されており、クラスタ内の仮想スイッチ設定を一括管理しやすくなりました。(AOS 5.19にて追加)
Microsoft Hyper-V 2019 が正式にサポートとなりました。また、Hyper-Vでのラック フォールト トレランスもサポートされました。(AOS 5.17にて追加)
2 つのオンプレ AHV クラスター間で、ゼロRPOの同期レプリケーション保護ポリシーを構成できるようになりました。現在このAHV同期レプリケーションにおいて実行できるのは、手動での試験的なフェールオーバーおよび、計画的なフェールオーバーのみとなっておりますが、今後は自動フェールオーバーにも対応していくようです。(AOS 5.17にて追加/Leapの使用にはPrism Centralが必要)
X-PlayはPrism Centralが提供する運用の自動化機能で、今後の利活用が期待されるものです。この機能強化では、自動化のトリガーやアクションに新しい項目が追加されており、できることの幅が広がってきております。(AOS 5.17/Prism Central 5.17にて追加)
AHVで仮想マシンのOVAアーカイブファイルのエクスポートやインポートがサポートされました。これにより、AHV上の仮想マシンをOVAファイルとして他の環境へ移動したり、他のハイパーバイザーからエクスポートした仮想マシンのOVAファイルをAHV上で仮想マシンとして展開する、といったことが可能となります。(AOS 5.18/pc.2020.8にて追加)
AOS 5.18ファミリー以降のリリースにて、Prism Centralバージョンの採番形式が変更となりました。これまでは、AOSバージョンの採番形式に合わせて「Prism 5.17(Prism Central 5.17)」といった表記が用いられていましたが、AOS 5.18からは「pc.2020.8」というように年月の表記へ変更となっています。
それに伴い「pc.2020.8」以降は、Prism Centralリリースノートが独立して発行されており、Prism Centralの新機能の情報はこちらにも記載されるようになりました。
またPrism Centralのソフトウェア エディションは、これまで「Prism Starter」「Prism Pro」の2つでしたが、「pc.2020.8」のリリース時に、新たに「Prism Ultimate」が追加されました。
この記事では、2021年5月にリリースされたAOS 5.20(LTS)の新機能やPrism Centralの変更点を紹介しました。前回のAOS 5.15(LTS)以降様々な機能が追加されていますので、メーカーのリリースノートでも詳細を確認されることをおすすめします。
今後もAOSアップデートについて情報を発信していく予定ですので、ぜひまた当ブログへ情報を収集しに来ていただければ幸いです。
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友松 桂吾 - Keigo Tomomatsu -
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