2022.03.01
NetApp INSIGHT Japan 2022 Digital 開催概要 |
キーノート トピックス |
今回のキーノートセッションも昨年に引き続き、ネットアップのキーパーソンやゲストスピーカーによる講演が、2/24と2/25の両日で実施されました。
各セッションでは、NetAppのCEOであるGeorge Kurian氏、ネットアップ合同会社社長の中島 シハブ・ドゥグラ氏、CTOである近藤 正孝氏、NetAppのチーフテクノロジーエバンジェリストのMatt Watts氏が登壇され、世界のトレンドに対してネットアップが提供する価値やデータ活用をテーマにした内容、さらには次世代のデータ管理基盤におけるネットアップのテクノロジー戦略について、ゲストスピーカーとともに紹介していました。
●George Kurian氏の挨拶
まず、冒頭ではGeorge Kurian氏がネットアップのグローバル戦略と日本への期待について語ってくれました。
George Kurian氏は、マッキンゼー社やガートナー社の調査データを引用し、企業が顧客やサプライチェーンとのやり取り、業務のデジタル化を3~4年前倒しで進めていることや、事務職の51%がリモートで仕事をするようになったことに触れ、今後のIT業界のトレンドとして、ビジネスの観点では、ハイブリッド・デジタルとデータ・ドリブンが加速していくと発言していました。
George Kurian氏は、マッキンゼー社やガートナー社の調査データを引用し、企業が顧客やサプライチェーンとのやり取り、業務のデジタル化を3~4年前倒しで進めていることや、事務職の51%がリモートで仕事をするようになったことに触れ、今後のIT業界のトレンドとして、ビジネスの観点では、ハイブリッド・デジタルとデータ・ドリブンが加速していくと発言していました。
そこで、昨年開催されたNetApp INSIGHTでも強調していたハイブリッド型のデジタルビジネスにおける新ルールについて紹介していました。
さらに企業側が具体的に何をすべきかについても提案してくれていました。
「デジタルとクラウドへの移行」・・・デジタル化により従来のビジネスの手法が一変するが、戦略や業務の進め方に柔軟性をもたらす
「ITのポートフォリオとプラットフォームの変革」・・・クラウドを活用し、同時にデータ管理を統合する
「クラウド ネイティブ」・・・クラウド ネイティブな環境を整備することにより、新機能投入までの期間が40%~55%短縮できる可能性がある
ネットアップでは、これらを実現するためにオンプレミスとクラウドのポートフォリオを拡大していること、企業側のデータファブリック構築を支援することを強調し、クラウドの利用はDX成功のカギであると語りました。
「スピード」・・・競争力を示す基本であったビジネス規模に代わってスピードが新たな尺度となった
「柔軟性」・・・IT環境そのものと同じようにいくつもの未来を予想して柔軟に計画を立てる必要がある
「社員を信頼するという企業文化」・・・社員が自分で考え責任を持って行動するために必要な文化
さらに企業側が具体的に何をすべきかについても提案してくれていました。
「デジタルとクラウドへの移行」・・・デジタル化により従来のビジネスの手法が一変するが、戦略や業務の進め方に柔軟性をもたらす
「ITのポートフォリオとプラットフォームの変革」・・・クラウドを活用し、同時にデータ管理を統合する
「クラウド ネイティブ」・・・クラウド ネイティブな環境を整備することにより、新機能投入までの期間が40%~55%短縮できる可能性がある
ネットアップでは、これらを実現するためにオンプレミスとクラウドのポートフォリオを拡大していること、企業側のデータファブリック構築を支援することを強調し、クラウドの利用はDX成功のカギであると語りました。
それと同時に高度なサイバー攻撃からデータを守ることも重要になると発言しており、大切なデータを常に安全に保ちながら、攻撃の検知や防御 復旧を支援することについても強調していました。
最後にNetApp INSIGHT Japanでは、様々なゲストスピーカーが各社の取り組みや事例について講演することをアピールし、冒頭の挨拶は終了しました。
ゲストスピーカーのセッションについても、皆様にとって有益な情報が盛りだくさんでしたので、是非オンデマンドで各セッションをご視聴いただければと思います。
----------------------------------------------------------------------------------------
NetApp INSIGHT Japan 2022 Digitalへの参加登録はこちらから
※オンデマンドでの視聴は2/24(木)~3/18(金)まで可能です。
----------------------------------------------------------------------------------------
最後にNetApp INSIGHT Japanでは、様々なゲストスピーカーが各社の取り組みや事例について講演することをアピールし、冒頭の挨拶は終了しました。
ゲストスピーカーのセッションについても、皆様にとって有益な情報が盛りだくさんでしたので、是非オンデマンドで各セッションをご視聴いただければと思います。
----------------------------------------------------------------------------------------
NetApp INSIGHT Japan 2022 Digitalへの参加登録はこちらから
※オンデマンドでの視聴は2/24(木)~3/18(金)まで可能です。
----------------------------------------------------------------------------------------
●ビジネス変革の対策
続いて、シハブ氏がビジネスを変革する上での対策について紹介されました。
シハブ氏は、デジタルファーストな企業がCX、EXに続いてGXに取り組み始めており、データの使い方やその重要性が変化してきていること、企業がデジタルファーストを進める上で「ITガバナンス」「セキュリティ」「データ管理」の3つが特に重要であると説明しました。
CX(Customer Experience):顧客が得られる価値や顧客からの評価
EX(Employee Experience):従業員が得られる価値や従業員からの評価
GX(Green Experience):化石燃料や電力の使用を再生可能エネルギーに転換することで、社会経済を変革すること
シハブ氏は、デジタルファーストな企業がCX、EXに続いてGXに取り組み始めており、データの使い方やその重要性が変化してきていること、企業がデジタルファーストを進める上で「ITガバナンス」「セキュリティ」「データ管理」の3つが特に重要であると説明しました。
CX(Customer Experience):顧客が得られる価値や顧客からの評価
EX(Employee Experience):従業員が得られる価値や従業員からの評価
GX(Green Experience):化石燃料や電力の使用を再生可能エネルギーに転換することで、社会経済を変革すること
また、ランサムウェアによる攻撃が活発化していることについて触れ、データ管理における懸念点として、「データの保管場所」や「データの保護方法」「コンプライアンス」について取り上げ、それらを意識することがランサムウェア対策にもつながり、オンプレミスでもクラウドでも重要であることを強調しました。
そして、ネットアップが創立30周年であるとともに、こうした関心の高いテーマに対して30年間向き合ってきたと発言し、ネットアップの主力製品であるONTAPについても、日々進化し続けていると語りました。
直近では、ランサムウェア対策といったセキュリティ機能や事業継続機能の強化に加え、高いパフォーマンスを誇るハイエンドモデルのリリースなど、新しい価値を生み出しつつ、ONTAPであればオンプレミスでもパブリッククラウドでもどこでも同じように利用できることを「ONTAP Everywhare」としてアピールしました。
さらに、ネットアップが以前から掲げている「データファブリック」というビジョンが現在では、業界の共通言語として浸透しつつあることについて触れ、データファブリックはハイブリッド マルチ クラウドを促進する上での重要なアーキテクチャであると説明しました。
また、データファブリックは「分散クラウド」「CloudOps」「FinOps」「SecOps」といったクラウドの最新トレンドにも対応を広げており、オンプレミスとクラウドの良いところを最適に利用できるといったことが最大のメリットになると語りました。
「NetApp INSIGHT Japanに登場する様々なスペシャルゲストの意見を参考に、皆様の成功体験へとつなげていってほしい」という言葉とともに、ゲスト対談が始まる流れとなっていました。
●AWS Japanとの対談
続いて、「データ活用、デジタルシフト時代にクラウドが果たす役割及びAWSとネットアップが提供する価値」をテーマにシハブ氏とAWS Japanの代表執行役員社長である長崎 忠雄氏が対談しました。
コロナ禍で加速するデジタル化とビジネスの変化について長崎氏は「大変な2年間であったことは間違いないが、明らかにチャンスにもなったと考えている」と語っており、様々な企業と話をしていく上で、今までの常識にとらわれず、試行錯誤を繰り返す企業が多くあったことで、企業のデジタルシフトがものすごいスピードで進化していると実感されていました。
実際に「テクノロジーをいかに駆使して変革していくか」「組織そのものをどうやって今の時代に合わせるか」といった相談が多く寄せられており、その中でも「オンプレミスのワークロードをクラウドへ移行したい」という声が非常に多く、それらをAWSによるクラウドの価値とネットアップによるテクノロジーにより実現できること、それが企業にとって最も喜ばれることの1つであることについて、「データの活用が簡単にできるアーキテクチャを提供することがAWSとネットアップの協業であり、日本のお客様にとって重要なこと」という言葉で語っていました。
コロナ禍で加速するデジタル化とビジネスの変化について長崎氏は「大変な2年間であったことは間違いないが、明らかにチャンスにもなったと考えている」と語っており、様々な企業と話をしていく上で、今までの常識にとらわれず、試行錯誤を繰り返す企業が多くあったことで、企業のデジタルシフトがものすごいスピードで進化していると実感されていました。
実際に「テクノロジーをいかに駆使して変革していくか」「組織そのものをどうやって今の時代に合わせるか」といった相談が多く寄せられており、その中でも「オンプレミスのワークロードをクラウドへ移行したい」という声が非常に多く、それらをAWSによるクラウドの価値とネットアップによるテクノロジーにより実現できること、それが企業にとって最も喜ばれることの1つであることについて、「データの活用が簡単にできるアーキテクチャを提供することがAWSとネットアップの協業であり、日本のお客様にとって重要なこと」という言葉で語っていました。
次に、昨年リリースされたAmazon FSx for NetApp ONTAPについて、ONTAPのデータ管理テクノロジーとAWSの高い障害性、信頼性、可用性が組み合わされており、まさにネットアップとAWSの良いとこ取りであると伝えていました。
また、いくつかの導入事例とともにFSxの魅力について語っていました。
【オーストラリア ニューサウスウェールズ州の電子医療インフラ ~医療分野~】
・1.3PBもの医療画像データをオンプレミスからFSxへ移行
・コストの削減
・効率的なデータの保存
・ストレスのないクエリレスポンスの提供
・災害対策環境の構築
【ピアソン本社 ~教育分野~】
・数百万ファイルのデータをFSxへ移行
・ERPシステムのデータ照会と更新が10倍向上
・アプリケーションの復旧時間と復旧ポイントが時間単位から分単位に短縮
【ラレドペトロリアム社 ~エネルギー分野~】
・社内ユーザの仮想デスクトップ基盤でFSxを利用
・データを必要なユーザにのみセキュアにアクセスする環境の構築
・業務データのモデリング
・可視化の実行時間の短縮
さらに長崎氏は「お客様のワークロードのほとんどをクラウドで実現できると考えている」と語り、イノベーションを加速するために最も重要になってくるのが「スピード」だと伝えました。
しかし、そのスピードという壁を超えるためには、「トップのリーダーシップ」と「社員のスキルアップ」が必要ということを自身の経験から熱く語っていました。
最後に長崎氏は、「AWSとOTNAPの組み合わせは、お客様が想像する以上に優れたデータ管理基盤を実現できるため、AWSを利用する際は是非ONTAPを一緒にご利用ください」という言葉で締めくくりました。
●ネットアップが見る 2022年版 未来予測
続いて、アメリカ NetApp本社のチーフテクノロジーエバンジェリストであるMatt Watts氏により、サステナビリティという観点からIT業界の未来予測についてお話いただきました。
Matt Watts氏は、数年前は業界の流れだけを見て「クラウドファースト!」と叫んでいた企業が多かったが、現在ではクラウドを検討する際、その柔軟性や拡張性、コスト、データアクセスの改善など、自社のワークロードが本当にクラウドから恩恵を受けるかどうか確認するようになったと、企業のクラウド導入に対する変化を説明しました。
そして、それは正しい流れであり、企業側がしっかりとクラウド導入に対するメリットを認識することで、クラウド導入の動きは加速していくだろうと期待しました。
日本では、ペーパーレス化や脱ハンコなど、コロナ禍における様々なビジネスシーンの変化により、リモートワークを中心としたワークフローの変革が進んでいますが、それにはクラウドの活用とともにハイブリッド/マルチクラウドでのシームレスなデータ管理が必要不可欠となり、まさにネットアップがデータファブリックで実現しようとしているビジョンにマッチしていると語りました。
次に、シハブ氏から2021年はAIへの投資が大きく進んだ年であり、直近では「製品化されたAI」という言葉も良く耳にするとし、Matt Watts氏の見解を聞きました。
Matt Watts氏は、AIの投資は進んでおり、各企業でAIを活用する準備が行われているのは間違いないだろうとしながらも、AIをいかに活用して利益を得るかという問題に対しては、ほとんどすべての企業が一般的な自動化とプロセスの簡素化程度に留まるのではないか言います。
そして、「製品化されたAI」には複数の意味があるとし、その1つにマネージド・サービスがAIの主要な提供モデルになることについて語りました。
AIの活用においては、導入コスト抑えて継続的な運用を可能にすることが求められますが、それらを顧客の利用しやすいであろうマネージド・サービスとして提供するという考え方です。
また、ML(機械学習)では、巨大なサイズと膨大なプロセッサ速度を必要とするようになり、今後も続いていくだろうとしながらも、一方で「TinyML」という言葉とともに、センサーなど非常に低コストでリソースに制限が求められるエッジ環境での利用が増加しているとし、エッジ・コア・クラウドのパイプラインで増え続けるデータ向けの次世代技術として、一般的なオープンソースツールやフレームワークとデータ管理機能を組み合わせることで、包括的で統合されたAIによるパイプラインを構築することが、重要な成功要因の1つと考えているようでした。
次に、シハブ氏はデータに関するトレンドと、2022年以降に向けてどのように展開していくのかについて質問しています。
Matt Watts氏は、データの価値は明確になっているが、多くの場合、データがアプリケーション内でサイロ化してしまい、十分に活用できていないことが多いと言います。
それに対してネットアップでは、データファブリックを提唱し続けており、ガートナー社の調査では、2024年までにデータファブリックに投資し、構築した企業では人間によるデータ管理作業を削減しながらも、作業効率とデータ活用を4倍にまで高めると予測していると説明しました。
続いて、データ活用に関する傾向として、デジタルサービスの分析と最適化が注目されており、特にAIという観点では、クラウドに費やす金額を最適化する「FinOps」という考え方が台頭するだろうと言います。
また、サービス提供の場では、サービスのコンテナ化が顕著になっていると言い、コンテナ化が進むことにより、従来のレガシー環境での課題と同じように、コンテナ環境においてもデータを安全で効率よく、かつ可用性を高めておく必要があると説明しました。
こちらについては、ネットアップであれば、「Spot by NetApp」や「Astra」を利用することで、上で説明したデータ活用の未来に向けた取り組みを支援することができると感じますし、弊社としても「Astra」に関して、こちら記事で紹介させていただいておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
次の質問は、サステナビリティに関するものでした。
SDGs、ESG、GXといったテーマをよく耳にするようになったが、それらの中心にあるのはサステナビリティであり、様々な企業がそれを目指すにあたり、ITはどのような役割を果たすのかという質問です。
Matt Watts氏は、興味深い点として、「ITやデータテクノロジー全般がサステナビリティに与える影響について一般的に認識されていない」ということについて、具体的なデータで説明してくれました。
これまでのデータの増加傾向として、2010年に1.2ゼタバイトだったデータが、2018年には33ゼタバイトに増え、2025年には175ゼタバイトまで爆発的に増加すると言われているとし、現在データセンターは、世界の電力の1~2%を消費しており、2030年には最大8%にまで増加すると予測されていることを認識しなければいけないと語りました。
さらに、データ量の増加がこのまま続いていくと2030年には1ヨタバイトに到達するとも言われており、場合によってはそれにより環境税が課される可能性もあり、地域によって様々な形で問題が表面化するだろうと言います。
Matt Watts氏は、作成されたデータのうち、再利用されるのは32%のみで68%ものデータが不要なデータとして扱わる現状に問題があるとし、ネットアップでは、ポートフォリオを拡充することで、企業側がデータを効率よく管理することや、不要とされる68%のデータにどんな利用価値があるのかなど、データ戦略を考える上での支援ができることを強調しました。
Matt Watts氏は、数年前は業界の流れだけを見て「クラウドファースト!」と叫んでいた企業が多かったが、現在ではクラウドを検討する際、その柔軟性や拡張性、コスト、データアクセスの改善など、自社のワークロードが本当にクラウドから恩恵を受けるかどうか確認するようになったと、企業のクラウド導入に対する変化を説明しました。
そして、それは正しい流れであり、企業側がしっかりとクラウド導入に対するメリットを認識することで、クラウド導入の動きは加速していくだろうと期待しました。
日本では、ペーパーレス化や脱ハンコなど、コロナ禍における様々なビジネスシーンの変化により、リモートワークを中心としたワークフローの変革が進んでいますが、それにはクラウドの活用とともにハイブリッド/マルチクラウドでのシームレスなデータ管理が必要不可欠となり、まさにネットアップがデータファブリックで実現しようとしているビジョンにマッチしていると語りました。
次に、シハブ氏から2021年はAIへの投資が大きく進んだ年であり、直近では「製品化されたAI」という言葉も良く耳にするとし、Matt Watts氏の見解を聞きました。
Matt Watts氏は、AIの投資は進んでおり、各企業でAIを活用する準備が行われているのは間違いないだろうとしながらも、AIをいかに活用して利益を得るかという問題に対しては、ほとんどすべての企業が一般的な自動化とプロセスの簡素化程度に留まるのではないか言います。
そして、「製品化されたAI」には複数の意味があるとし、その1つにマネージド・サービスがAIの主要な提供モデルになることについて語りました。
AIの活用においては、導入コスト抑えて継続的な運用を可能にすることが求められますが、それらを顧客の利用しやすいであろうマネージド・サービスとして提供するという考え方です。
また、ML(機械学習)では、巨大なサイズと膨大なプロセッサ速度を必要とするようになり、今後も続いていくだろうとしながらも、一方で「TinyML」という言葉とともに、センサーなど非常に低コストでリソースに制限が求められるエッジ環境での利用が増加しているとし、エッジ・コア・クラウドのパイプラインで増え続けるデータ向けの次世代技術として、一般的なオープンソースツールやフレームワークとデータ管理機能を組み合わせることで、包括的で統合されたAIによるパイプラインを構築することが、重要な成功要因の1つと考えているようでした。
次に、シハブ氏はデータに関するトレンドと、2022年以降に向けてどのように展開していくのかについて質問しています。
Matt Watts氏は、データの価値は明確になっているが、多くの場合、データがアプリケーション内でサイロ化してしまい、十分に活用できていないことが多いと言います。
それに対してネットアップでは、データファブリックを提唱し続けており、ガートナー社の調査では、2024年までにデータファブリックに投資し、構築した企業では人間によるデータ管理作業を削減しながらも、作業効率とデータ活用を4倍にまで高めると予測していると説明しました。
続いて、データ活用に関する傾向として、デジタルサービスの分析と最適化が注目されており、特にAIという観点では、クラウドに費やす金額を最適化する「FinOps」という考え方が台頭するだろうと言います。
また、サービス提供の場では、サービスのコンテナ化が顕著になっていると言い、コンテナ化が進むことにより、従来のレガシー環境での課題と同じように、コンテナ環境においてもデータを安全で効率よく、かつ可用性を高めておく必要があると説明しました。
こちらについては、ネットアップであれば、「Spot by NetApp」や「Astra」を利用することで、上で説明したデータ活用の未来に向けた取り組みを支援することができると感じますし、弊社としても「Astra」に関して、こちら記事で紹介させていただいておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
次の質問は、サステナビリティに関するものでした。
SDGs、ESG、GXといったテーマをよく耳にするようになったが、それらの中心にあるのはサステナビリティであり、様々な企業がそれを目指すにあたり、ITはどのような役割を果たすのかという質問です。
Matt Watts氏は、興味深い点として、「ITやデータテクノロジー全般がサステナビリティに与える影響について一般的に認識されていない」ということについて、具体的なデータで説明してくれました。
これまでのデータの増加傾向として、2010年に1.2ゼタバイトだったデータが、2018年には33ゼタバイトに増え、2025年には175ゼタバイトまで爆発的に増加すると言われているとし、現在データセンターは、世界の電力の1~2%を消費しており、2030年には最大8%にまで増加すると予測されていることを認識しなければいけないと語りました。
さらに、データ量の増加がこのまま続いていくと2030年には1ヨタバイトに到達するとも言われており、場合によってはそれにより環境税が課される可能性もあり、地域によって様々な形で問題が表面化するだろうと言います。
Matt Watts氏は、作成されたデータのうち、再利用されるのは32%のみで68%ものデータが不要なデータとして扱わる現状に問題があるとし、ネットアップでは、ポートフォリオを拡充することで、企業側がデータを効率よく管理することや、不要とされる68%のデータにどんな利用価値があるのかなど、データ戦略を考える上での支援ができることを強調しました。
●ネットアップのテクノロジー戦略
2日目のセッションでは、ネットアップ合同会社のCTOである近藤氏がネットアップのテクノロジー戦略について紹介されました。
近藤氏は、前日のMatt Watts氏と同様に、世界レベルでデータの増加が進んでいることに触れ、「メタバース」や「自動運転」など、この先の未来でどういったテクノロジーが発展していくかについて説明しました。
テクノロジーの発展にはデータの増加が伴いますが、脱炭素などSDGsのような試みもある中でデータを削減する動きにならないのかという疑問に対し、データを効率化するといった方向性になると近藤氏は語ります。
その理由に「データ=お金、価値、差別化要因」という事実を人々が気づいているからとしています。しかし、データを取り扱うツールが膨大にあり、複数のツール上を飛び交うデータの流れは複雑で、さらにそれのほとんどが人手で行われている問題に触れ、「データのために働いている」現状から「人のためにデータが働いている」ようにシフトすることがベストであると説明しました。
それには、データ管理の本質である「保存」「保護」「セキュア」「最適化」「自動化」「分析」「統合」が必要となり、ネットアップのデータファブリックはそれらを実現するためのビジョンということをあらためて強調しました。
ここから、各キーワードを深掘りして紹介していきます。
まず1つ目のキーワードは「保存」です。
データをオンプレミスからクラウドまで必要な場所にシームレスに保存すること、データを保存する上での効率化機能など、データ管理におけるあらゆる機能が詰め込まれたネットアップの中心的なソリューションであるONTAPや、ONTAPを搭載するストレージの紹介となりました。
AFFシリーズの最新機であるA900については、オールフラッシュストレージのハイエンド製品であり、従来のハイエンド製品であるA700よりも性能面で40%もアップしたこと、他の製品と同様にモジュラー型の設計のため、コントローラを取り替えるだけでA900として利用できる点や、NVMe over TCPのサポートについてアピールしました。
また、クラウド分野については、世界3大クラウドサービスであるAzure、GCP、AWSのすべてで組込型のクラウドストレージとして採用されていることを強調しました。
2つ目のキーワードは「保護」です。
オンプレミスからクラウド、コンテナ単位にいたるまで、システムの変化に伴って、ONTAPの高可用性機能も強化していると説明しました。
また、バックアップ機能やレプリケーション機能に関してもクラウドからオブジェクトストレージまで、幅広いユースケースに対応できる機能を提供できることについてアピールしました。
3つ目のキーワードは「セキュア」です。
セキュリティに関しては、インフラやファイル、ユーザなど様々なレイヤで対策が行われているとし、最新のONTAP 9.10.1から搭載されたランサムウェア対策機能について紹介していました。
ランサムウェア対策については、記憶装置でのランサムウェア検出機能がめずらしいということで、日経新聞の本誌にも掲載されており、非常に注目度の高い機能だということがわかります。
ランサムウェア対策機能については、Cloud Secureの機能と合わせて弊社河村が登壇したセッションにて機能の詳細や動作について紹介しています。
気になる方は是非そちらをご視聴いただければと思います。
4つ目のキーワードは「最適化」です。
近藤氏は、前日のMatt Watts氏と同様に、世界レベルでデータの増加が進んでいることに触れ、「メタバース」や「自動運転」など、この先の未来でどういったテクノロジーが発展していくかについて説明しました。
テクノロジーの発展にはデータの増加が伴いますが、脱炭素などSDGsのような試みもある中でデータを削減する動きにならないのかという疑問に対し、データを効率化するといった方向性になると近藤氏は語ります。
その理由に「データ=お金、価値、差別化要因」という事実を人々が気づいているからとしています。しかし、データを取り扱うツールが膨大にあり、複数のツール上を飛び交うデータの流れは複雑で、さらにそれのほとんどが人手で行われている問題に触れ、「データのために働いている」現状から「人のためにデータが働いている」ようにシフトすることがベストであると説明しました。
それには、データ管理の本質である「保存」「保護」「セキュア」「最適化」「自動化」「分析」「統合」が必要となり、ネットアップのデータファブリックはそれらを実現するためのビジョンということをあらためて強調しました。
ここから、各キーワードを深掘りして紹介していきます。
まず1つ目のキーワードは「保存」です。
データをオンプレミスからクラウドまで必要な場所にシームレスに保存すること、データを保存する上での効率化機能など、データ管理におけるあらゆる機能が詰め込まれたネットアップの中心的なソリューションであるONTAPや、ONTAPを搭載するストレージの紹介となりました。
AFFシリーズの最新機であるA900については、オールフラッシュストレージのハイエンド製品であり、従来のハイエンド製品であるA700よりも性能面で40%もアップしたこと、他の製品と同様にモジュラー型の設計のため、コントローラを取り替えるだけでA900として利用できる点や、NVMe over TCPのサポートについてアピールしました。
また、クラウド分野については、世界3大クラウドサービスであるAzure、GCP、AWSのすべてで組込型のクラウドストレージとして採用されていることを強調しました。
2つ目のキーワードは「保護」です。
オンプレミスからクラウド、コンテナ単位にいたるまで、システムの変化に伴って、ONTAPの高可用性機能も強化していると説明しました。
また、バックアップ機能やレプリケーション機能に関してもクラウドからオブジェクトストレージまで、幅広いユースケースに対応できる機能を提供できることについてアピールしました。
3つ目のキーワードは「セキュア」です。
セキュリティに関しては、インフラやファイル、ユーザなど様々なレイヤで対策が行われているとし、最新のONTAP 9.10.1から搭載されたランサムウェア対策機能について紹介していました。
ランサムウェア対策については、記憶装置でのランサムウェア検出機能がめずらしいということで、日経新聞の本誌にも掲載されており、非常に注目度の高い機能だということがわかります。
ランサムウェア対策機能については、Cloud Secureの機能と合わせて弊社河村が登壇したセッションにて機能の詳細や動作について紹介しています。
気になる方は是非そちらをご視聴いただければと思います。
4つ目のキーワードは「最適化」です。
従来のシステムでは効率性を重視した「インフラ駆動アプリケーション」として、システム基盤がインフラありきのものになっていますが、今後は効率性を重視したままイノベーションを加速すべく、クラウドへ上手にシフトしていくことが求められます。
ただし、現状ではクラウドへ移行する際に、ピーク時の稼働状況で設計することが多いため、普段からピーク時のリソース状態で計算された従量課金により、コストがかさんでしまい、効率性が落ちてしまっているパターンが非常に多いと言います。
ネットアップでは、この状況を打破して「アプリケーション駆動インフラ」にするために、アプリケーションのワークロードに従って最適なインフラをクラウド上で動的に選択していく「Spot by Netapp」提供しており、お客様のクラウド最適化を支援できることを強調しました。
5つ目のキーワードは「自動化」です。
今まで紹介した全てのサービスがRESTful APIやAnsibleに対応しているため、企業のIT自動化に貢献できるとしています。
6つ目のキーワードは「分析」です。
こちらでは、ハイブリッド/マルチクラウド環境での統合監視および可視化サービスであるCloud Insightsや、ストレージの情報収集や監視が可能なActive IQ、ネットアップとNVIDIAによる検証済みのAI統合インフラであるONTAP AIについて紹介されました。
Cloud Insightsに関しては、弊社にて設定手順書を公開しています。
気になる方は、こちらからアクセスしてみてください。
最後に「統合」というキーワードで、今まで紹介した様々なサービスを統合して運用管理ができるCloud Managerについて紹介していました。
様々なサービスをこれ1つで管理できる、クラウドストレージのデプロイやレプリケーションといった操作もGUIから簡単に実施できることはお客様にとって非常にメリットであると弊社としても強く感じるところです。
近藤氏は、データファブリックを構築することで、クラウドライクなオンプレミスのシステムを提供したり、反対にオンプレミス級の堅牢性をクラウドに提供したり、もしくは両方の良いとこ取りをしながら、それぞれのバランスが取れた環境「バイモーダルIT」を企業へ提供するサービスがネットアップにすでに揃っていること、そしてそれらをこれからも拡充していくことについてアピールしました。
ただし、現状ではクラウドへ移行する際に、ピーク時の稼働状況で設計することが多いため、普段からピーク時のリソース状態で計算された従量課金により、コストがかさんでしまい、効率性が落ちてしまっているパターンが非常に多いと言います。
ネットアップでは、この状況を打破して「アプリケーション駆動インフラ」にするために、アプリケーションのワークロードに従って最適なインフラをクラウド上で動的に選択していく「Spot by Netapp」提供しており、お客様のクラウド最適化を支援できることを強調しました。
5つ目のキーワードは「自動化」です。
今まで紹介した全てのサービスがRESTful APIやAnsibleに対応しているため、企業のIT自動化に貢献できるとしています。
6つ目のキーワードは「分析」です。
こちらでは、ハイブリッド/マルチクラウド環境での統合監視および可視化サービスであるCloud Insightsや、ストレージの情報収集や監視が可能なActive IQ、ネットアップとNVIDIAによる検証済みのAI統合インフラであるONTAP AIについて紹介されました。
Cloud Insightsに関しては、弊社にて設定手順書を公開しています。
気になる方は、こちらからアクセスしてみてください。
最後に「統合」というキーワードで、今まで紹介した様々なサービスを統合して運用管理ができるCloud Managerについて紹介していました。
様々なサービスをこれ1つで管理できる、クラウドストレージのデプロイやレプリケーションといった操作もGUIから簡単に実施できることはお客様にとって非常にメリットであると弊社としても強く感じるところです。
近藤氏は、データファブリックを構築することで、クラウドライクなオンプレミスのシステムを提供したり、反対にオンプレミス級の堅牢性をクラウドに提供したり、もしくは両方の良いとこ取りをしながら、それぞれのバランスが取れた環境「バイモーダルIT」を企業へ提供するサービスがネットアップにすでに揃っていること、そしてそれらをこれからも拡充していくことについてアピールしました。
ブレイクアウトセッション |
●ONTAPとCloud Secureのランサムウェア対策
ブレイクアウトセッションでは、弊社の河村が登壇し、今注目を集めているONTAPとCloud Secureのランサムウェア対策について紹介させていただきました。
セッションでは、ランサムウェア攻撃の手法の変化とともに、セキュリティ被害におけるランサムウェア攻撃の割合が増加傾向にあることや、従来のセキュリティ対策だけでなく、万が一それらが突破されてしまった場合のストレージ側でのセキュリティ対策の必要性について説明しています。
ONTAPやCloud Secureを利用することで、ファイルへのアクセスパターンからAI(機械学習)を用いて攻撃を検出し、自動的なSnapshotにより、データを保護することも可能です。
セッションでは、ランサムウェア攻撃の手法の変化とともに、セキュリティ被害におけるランサムウェア攻撃の割合が増加傾向にあることや、従来のセキュリティ対策だけでなく、万が一それらが突破されてしまった場合のストレージ側でのセキュリティ対策の必要性について説明しています。
ONTAPやCloud Secureを利用することで、ファイルへのアクセスパターンからAI(機械学習)を用いて攻撃を検出し、自動的なSnapshotにより、データを保護することも可能です。
また、本セッションでは、ONTAPとCloud Secureでの検出方法の違いや、それぞれのメリット、多重防御の重要性などについても紹介しています。
NetApp INSIGHT Japan 2021 Digital まとめ |
【SB C&S NetAppプロモーションTwitterアカウント】
NetAppに関するさまざまな情報を公開しています。
皆様フォロー宜しくお願いいたします。
TwitterアプリからはこちらのQRコードもどうぞ。
他のおすすめ記事はこちら
著者紹介
SB C&S株式会社
技術統括部 第1技術部 2課
小川 正一(VMware vExpert)
著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課
河村 龍 - Ryu Kawamura -