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NetApp INSIGHT Xtra Tokyo 2025 参加レポート

ストレージ / HCI
2025.02.12

皆さん、こんにちは。
SB C&S 技術担当の河村です。

今回は、先日開催されたNetApp INSIGHT Xtra Tokyo 2025についての参加レポートをご紹介させていただきます。

例年、NetApp INSIGHT Japanとして開催される本イベントですが、今年から「NetApp INSIGHT Xtra」という新たな名称で各地の主要国にてNetAppの最新情報をお届けするイベントとして開催されています。

また、新たな試みとして「109シネマズプレミアム新宿」という映画館の一部を貸し切っての開催となり、主催者様/参加者様ともに大いに盛り上がったイベントとなりました。

今回は、会場の雰囲気とともにキーノートセッション、私が登壇したスポンサーセッションについてまとめております。
前回のINSIGHT 内容
が気になる方は以下の記事で
紹介していますので、是非チェックしてください。
 
 ●昨年のNetApp INSIGHT Japan 2023 参加レポートはこちら

 NetApp INSIGHT Xtra Tokyo 2025 開催概要            
 
NetApp INSIGHTとは、ワールドワイドで開催されるカンファレンスイベントです。
NetAppのサービスや、IT業界のストレージに関連する様々な最新情報を知ることができ、NetApp INSIGHT Xtra Tokyoは、日本法人であるネットアップ合同会社が主催する国内型の大規模イベントになります。

昨年未開催だった本イベントですが、今年は「Xtra」と名を変え復活。
ネットアップやパートナー、ゲストスピーカーによる最新の技術情報を生の声で聴くことができる他、キーノートには宇宙飛行士の若田光一氏が登壇するなど、参加者を楽しませてくれる催しが盛りだくさんでした。

今回、完全オンサイトとして開催された本イベントですが、後日、特設サイトでキーノートセッションやブレイクアウトセッションの動画を配信する予定となっているため、予定が合わず現地に足を運べなかった方もご安心ください。
※特設サイトの情報が分かり次第、本ブログに記載する予定です。

また、昨年開催されたNetApp本社によるNetApp INSIGHT(グローバルイベント)の様子が気になる方は以下へアクセスしてみてください。

 ●昨年のNetApp INSIGHT 2024 参加レポートはこちら


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※画像は昨年のNetApp INSIGHT 2024

今回のNetApp INSIGHT Xtra Tokyoは以下のようなセッションで構成されていました。

 ●キーノートセッション:ネットアップの有識者による最新情報、ゲストスピーカーの講演
 ●ブレイクアウトセッション:ネットアップのエキスパートやパートナーによる様々な内容のセッション

ここからは私たちが参加した各イベントのトピックを紹介します。

 キーノート トピックス
 
今回のキーノートセッションでは、ネットアップ合同会社の代表執行役員社長である中島シハブ氏のリードのもと、NetApp本社のCEOであるGeorge Kurian氏やVP of Product MarketingであるJeff Baxter氏が来日され、NetAppの事業戦略と最新情報について語ってくれました。

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●ストレージ業界の変化

キーノート最初のトピックでは、NetApp本社のCEOであるGeorge Kurian氏が昨今のデータマネジメントに求められる要件について、NetAppの事業戦略とともに紹介してくれました。

まず、意識しないといけないことは「変化していること」と「変わらないこと」を見極めることだとし、世界的に企業や個人が扱う/保存するデータ量が増えることによって、AIをはじめとするデータが肝となるソフトウェアやアルゴリズムに関して、自動化や高度化などインテリジェンスを高める技術が求めらえる一方で、データ管理や保護、ガバナンスといったストレージ本来の機能は今後も重要となると整理しました。

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また、昨年末からリリース/リニューアルされたNetAppのストレージポートフォリオや、AIに関する事業戦略を昨年開催されたNetApp INSIGHT 2024の内容とともにおさらいし、Jeff Baxter氏にバトンタッチしました。

【最新のNetAppストレージポートフォリオ】
・HWやOS(ONTAP)がさらにパワーアップし、IOPSやスループットなどが向上
・インテル® QAT搭載によるストレージ効率化機能のオフロード
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【AI戦略を成功に導くために重要なこと】
・データ戦略とアクセス
・専門性の開拓と人材採用・育成
・アジャイルなオペレーティング モデル
・エコシステム
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●NetAppの注力ポイント

続いて、NetAppのVP of Product MarketingであるJeff Baxter氏が具体的な注力ポイントとして、「クラウドストレージ」「ランサムウェア対策」「AI」の3点について説明されました。

特にランサムウェア対策では、ONTAP 9.16.1から実装される「ARP/AI」という機能により、次世代型のランサムウェア攻撃にも対応できるとし、NetAppは「地球上で最もセキュアなストレージ」であると力強く解説されました。

【NetAppならランサムウェア攻撃を一瞬で検出できる】
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【ARP/AI】
・従来までのARP(MLによる学習)から、AIモデルを活用した監視にパワーアップ
・拡張子やエントロピーを変化させない次世代型のランサムウェア攻撃にも対応
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また、AI領域へのアップデートについては、昨年のNetApp INSIGHT 2024で発表があった通り、複数のストレージから単一のプールを認識させることでパフォーマンスを向上させる「ディスアグリゲート・アーキテクチャ」や、データの収集/加工、エンベディングなどをNetAppのストレージが実施する新たな仕組み「NetApp AI Data Engine」など、構想段階の情報を公開してくれました。

【ディスアグリゲート・アーキテクチャ】
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【NetApp AI Data Engine】
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※構想段階のため、現段階で実装されている機能ではありません。

その他、NetAppのAIに関する戦略や他サービスとの連携など、最新情報については昨年のNetApp INSIGHT 2024参加レポートをご参照ください。

 ●昨年のNetApp INSIGHT 2024 参加レポートはこちら

 ブレイクアウトセッション


●NetAppのサービスを使って生成AIシステムを作成

ブレイクアウトセッションでは、「NetApp GenAI Toolkit」というRAGを使用した生成AIシステムを簡単に作成できるオープンソースのツールを使用して、実際の構築手順や動作結果をご紹介させていただきました。

【セッションアジェンダ】
①AIシステムに求められるストレージとは
②AI領域にまでサービスを拡張するNetAppのすごさ
③NetApp GenAI Toolkitを触ってみました
④今後への期待
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【AIのライフサイクルによって求められるストレージ要件は異なる】
・データ収集フェーズでは大容量かつ拡張性、データ連携が重要
・学習フェースはパフォーマンスが命
・推論や評価/運用フェーズでは、実は従来のストレージ要件と同じくセキュリティやデータ保護が大事に!
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【NetApp GenAI Toolkitの概要と動作】
・NetApp GenAI ToolkitはAzure版、Google Cloud版がある
・本検証ではAzure版を使用
・RAG用のデータ置き場はAzure NetApp Filesを利用
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本セッションの内容も特設サイトでご覧いただけるようですので、気になる方は是非チェックしてみてください。
※特設サイトの情報が分かり次第、本ブログに記載する予定です。

セッションには有難いことに100名以上の方がご来場くださり、私自身も初めてとなる映画館での公演はさながら映画の記者会見のような雰囲気(言い過ぎ)で進行していきました。
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 NetApp INSIGHT Xtra Tokyo 2025 まとめ         
 
今回、各セッションをベースにご紹介させていただきましたが、セッションの他にもパートナー各社による展示ブースなど、色々な形でプロモーションが展開されており、非常に活気のある1日となりました。

映画館でのイベントということで、飲食物やポップコーンなどは食べ放題!
弊社SB C&Sもカクテルスポンサーとして、18時から開催されたネットワーキングで提供されたアルコールにロゴを掲載させていただきました。
当日ご参加いただいた皆様は手に取っていただけましたでしょうか?

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ストレージという他社との差別化が難しいカテゴリの中で、ランサムウェア対策やAIワークロードでの活用を戦略的に進めているNetAppですが、今回のイベントで具体的な機能や製品に関するビジョンが明確になったように感じました。

ここ数年、NetAppの機能や製品などアップデートが非常に多い中で、お客様目線でどういった情報をキャッチアップ・公開していくべきか、皆様のご支援をさせていただくエンジニアとして、お届けする情報の選定をより正確に判断していこうと強く思いました。

2025年もNetAppの様々な情報をブログに書き起こしていこうと思いますので、お楽しみにお待ちください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課
河村 龍 - Ryu Kawamura -