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HPE ProLian DX Gen10 Plusモデルの紹介

ストレージ / HCI
2022.03.09

こんにちは。SB C&Sで西日本地区で技術支援を担当しています、萩原です。

intelのIceLakeが発表されてしばらく経ちますが、Nutanixが稼動するハードウェアプラットフォームもIce Lakeに対応したモデルが順次リリースされています。
本日は、その中でも多くのハードウェアプラットフォームをリリースしているHPE ProLiant DX Gen10 Plusの特徴的な面についてご紹介をさせて頂きます。

1CPU搭載モデルの増加

従来は、1ノード(ホスト)に対して2つのCPUを搭載するモデルが大半で、1CPUだけを搭載できるモデルは、DX360 4LFFやDX385など数モデルに限定されていました。
今回Gen10 Plusから、1CPU搭載可能のモデルが増えています。

1CPU搭載構成が可能なモデル
  • DX360 4LFF
  • DX360 8SFF
  • DX380 12LFF
  • DX325 8SFF
  • DX325 8SFF(v2)
  • DX385 12LFF
  • DX385 24SFF
  • DX385 24SFF(v2)

オールフラッシュに最適な、2.5インチスロットのモデルでも1CPU搭載の構成が出来るのは、Nutanixをサポートする様々なハードウェアメーカーの中でも、HPE ProLiant DXの特徴的な部分となります。

ハイパーバイザーブートメディアの構成変更

Gen10 Plusモデルにおいては、Gen10同様にM.2 SSDが1枚構成と、M.2 NVMeがRAID1で構成された「NS204i-p」の両方が選択可能です。
Gen10 Plusがリリースされた当初は、NS204i-pがデフォルトの選択肢となっておりましたが、2022年2月現在、標準搭載(デフォルト)構成は、M.2が1枚の構成となり、オプションとしてNS204i-pを選択可能という形になります。
Gen10での違う点として、DX360の場合、1枚構成のM.2をブートデバイスとして選択した際には、このM.2搭載のためにPCI-eのスロットを消費してしまうというデメリットが生じてしまうという注意点があります。逆に、M.2 NVMeをRAID1で構成する場合「NS204i-r」と呼ばれるPCIスロットを消費せずに冗長ブートデバイスを搭載することが出来ます。

▼M.2のRAID1冗長化デバイス(ブート領域)のNS204i

ns204i.png



ディスクスロットの仕様変更

これは、HPE ProLiant モデルに対して適用される話しとなりますので、DXモデルに限定した話しではありません。従来Gen10モデルでは、スマートキャリアといわれるスロットで、ディスクのアクセス状況などをLEDランプで多彩な表現が出来るようになっていました。現代では物理的な目視よりも、PrismをはじめiLOやInfoSightなどのネットワークを利用した監視がメインになったことや、ディスクだけではなく、SSDやNVMeなど様々なメディアが出てきたことから、各メディアの共通的な仕様にするため、Gen10 Plusからは、DXモデルにおいてもGen10までのスマートキャリアから、ベーシックキャリア・ロープロファイルキャリアに変更されます。
もちろん、ベーシックキャリア・ロープロファイルキャリアであっても、ストレージへのアクセスランプと障害発生時のランプは搭載されており、HDDやSSDなどの故障時はどのスロットが該当しているかは引き続き分るようになっていますので、心配する必要はありません。

diskslot2.png



サポートされるハイパーバイザーとAOSバージョン

ProLiant DX Gen10 Plusは、AOSは、5.20.1以降をサポートします。既存クラスターにGen10 Plusのノードを追加する場合、既存NutanixクラスターのAOSバージョンが、5.20.1以上になっているかを確認してください。(もし5.20.1よりも古いバージョンの場合、まず既存NutanixクラスターのAOSバージョンを5.20.1以上にバージョンアップ後、Gen10 Plusのノード追加をおこなう必要があります)
また、ハイパーバイザーは、AHV(AHV-20201105.2096 以降)、VMware vSphere ESXi (6.7 Update3以降)がサポート対象となります。Hyper-Vは、ProLiant DX Gen10 Plusモデルはサポートされる予定が今のところありませんので、Hyper-VをProLiant DXで稼動させる予定がある場合は、注意が必要です。

その他のアップデート

細かいアップデートは沢山あるのですが、代表的なアップデートだけをご紹介します。

  1. 3.5インチモデルにおいて、18TBのHDDをサポート
  2. 自己暗号化ドライブのサポート
  3. NVIDIA GPU Ampereシリーズの対応
  4. NICのスロットが、FlexibleLOMからOCP規格に変更



まとめ

Nutanixは、ハードウェアに依存せずソフトウェアで各機能を利用可能です。様々なハードウェアメーカーがNutanix対応のプラットフォームを提供していますが、HPE ProLiant DXは、ハードウェアのラインナップもCPUなどの各パーツも豊富な種類から選べるため、よりワークロードに最適なハードウェア構成が可能となります。Nutanixは、従来の3Tier構成のような5年後の運用を見据えて余裕を持ったリソースサイズでハードウェア構成をするのではなく、必要なときに必要な分だけ導入するスタイルが可能です。柔軟な構成が出来るProLiant DXは、初期の段階でワークロードにフィットしたリソースサイズで構成を組むことができるため、Nutanixとの相性がよいハードウェアプラットフォームであると思います。

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第3技術部 2課
萩原 隆博 - Takahiro Hagiwara - (Nutanix NTC)

HCIを中心とした仮想化とMicrosoft 365のプリセールスエンジニアを担当しています。
Nutanix Technology Champion 2018-2024