みなさんこんにちは。前回のお知らせ通り、Cisco Liveのレポートです。
6月6日、7日はKeynoteが開催されました。CEOであるChuck Robbin氏のほかセキュリティのGMであるJeetu Patel氏、CSOであるLiz Centoni氏らが登壇しました。
このKeynoteで初めて公開された情報やリリースもありましたので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
Keynoteでのキーワードは、"Unified", "AI", "Sustainability"でしょうか。
Cisco社製のものだけでもネットワーキングシステムやセキュリティ、利便性向上のツールは様々な場所に散らばっています。CatalystスイッチとMeraki APを導入している環境で、セキュリティではThousandEyes、ミーティングツールはWebexではなくMicrosoft Teams、、、。決して珍しいわけではなく、よくある環境例だと思います。
これらの設定を変更したり監視をするためには、各サービスのダッシュボードや管理UIにアクセスする必要がありました。正直、これは煩雑ですし管理者にとって大きな負担となります。
こういった様々なツールを統合していく(Unified)、管理がしやすいようにしていく、というのが今回のKeynoteやCisco Liveの中心となっています。
Keynoteで発表もありましたが、コラボレーション分野のCisco Room BarでMicrosoft Teamsに特化したものが新しく発売されることになりました。
アクティベーションする際にソフトウェアを「MS Teams専用」のものにするか、従来の「Cisco WebexやZoom、MS Teams等に対応した」ものにするかを選択することで、MS Teams専用のRoom Barとして利用することが可能です。つまり、ソフトウェアとしてどちらのモードで利用するかのみですので、ハードウェアはどちらも共通のものになります。
つづいてAIですが、サービスやエクスペリエンスをより便利なもの、より価値のあるものとするためにAIを活用していくという方針が示されていましたし、既存サービスに追加予定のAIを用いた機能について発表がありました。また同時に、AIを利用する立場に生じる責任についても言及されていました。こちらは、昨今話題のChatGPTなどの生成AIにも関連する話だと感じました。
今回発表されたAIを活用した新機能は、"Catch Me Up + Conversation Summaries"、"Agent Answers"、"Automate journeys with generated codes"です。
Catch Me Up + Conversation Summariesは、コンタクトセンター(コールセンター)での利用が動画で紹介されていました。Catch Me Up部分は、コンタクトを取ってきたお客さんの情報を簡単に確認できるようにするというものです。Conversation Summariesは、お客さんとコールセンターのやり取りを自動でまとめてくれて、その内容をお客さんが後から文字として確認できるようにするというものでした。
詳細部分の発表はKeynoteではありませんでしたが、カスタマーエクスペリエンスの向上だけではなく、対応をするコールセンターのスタッフ側の負担も軽減するもののように思いました。いつこれらが発売になるか?ですが、2023年12月の予定となっています。
Agent AnswersやAutomate journeys with generated codesについては、明確な時期は発表されておらず、将来的なものとして紹介されていました。
Sustainabilityについては専用のブースが入り口付近の目立つ場所に配置されており、Ciscoの取り組みを学ぶことができます。ブースではいくつかのワークショップが常時開催されており、私も実際に体験してみました。Tシャツをアレンジしてバッグを作るというものです。
完成したものは、内側に消毒等のアルコール製品のポーチをいれて、ボランティア団体に寄付します。ハサミとTシャツさえあれば簡単にできますし、言われなければTシャツからできているとは思えないのではないでしょうか?
Keynoteでは他にも、"Cisco Multicloud Defence", "Cisco Secure Firewall 4200"(2023年9月~), "Cisco Extended Detection and Response"(2023年7月~)の発表がありました。また、セキュリティに関するソリューションもアップデートがありました。
他にもMerakiでいいますと、MerakiとCatalystの連携(Cloud Monitoring)やhybrid workerの一環としてMerakiとSASEの話など、今回だけではお伝えしきれないぐらいに盛り沢山でした。
......ということで、次回のレポートにつづきます!更新されましたらまたご覧いただければと思います。
今回はこのあたりで失礼します!
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著者紹介
SB C&S株式会社
技術本部 技術統括部 第2技術部 1課
福田 睦