はじめに
みなさん、こんにちは。
2024年の2月末にMicrosoft 365およびMicrosoft Azure向けの新しいクラウドプラットフォームとして、Veeam Data Cloudがリリースされました。今回は、Veeam Data Cloudの1つであるVeeam Data Cloud for Microsoft 365について紹介したいと思います。
Veeam Data Cloud for Microsoft 365とは
Veeam Data Cloud for Microsoft 365(旧:Cirrus Backup for Microsoft 365)は、Microsoft Exchange、SharePoint、OneDrive for Business、Teamsのための包括的なデータ保護とデータ復旧を提供するMicrosoft 365専用のバックアップサービス(Backup as a Service)です。Microsoft 365専用のバックアップソフト「Veeam Backup for Microsoft 365」をベースにしたシステムリソースから無制限のストレージ、システムの管理をオールインワンのクラウドサービスとしてVeeam社が提供します。
Veeam Data Cloud for Microsoft 365の特徴
1.面倒な設計やシステム構築が不要で簡単導入
Veeamが提供しているMicrosoft 365専用のバックアップサービスを利用するだけなので面倒な設計やシステム構築などが不要で簡単に導入することが可能です。また、ユーザー情報登録時に簡単な初期設定を完了するだけで、メインのバックアップジョブ(メールボックス・アーカイブメールボックス・OneDrive・個人用サイト)を自動で作成できます。
2.無制限の保持期間とストレージ
Veeam Data Cloud for Microsoft 365は、保持期間を無制限に設定することが可能です。また、ライセンス費用だけで無制限にストレージを使用できます。そのため、コンプライアンス・法律・分析目的などでデータを長期間保持する場合に追加費用がかからないという点も大きなメリットになります。
3.ランサムウェア対策
Veeam Data Cloud for Microsoft 365のバックアップデータは、管理者や悪意のあるユーザーを含め、変更・改ざん・削除することはできませんので安心して利用できます。この他、ランサムウェア対策として重要な定期的なメンテナンスや強固なセキュリティ対策(タイムリーな修正とパッチを含む)などをすべてVeeam社が行ってくれることも魅力のひとつです。
4.ローカライズされたWebコンソール
他のバックアップベンダーが提供しているバックアップサービスではWebコンソールが日本語化されていないものもありますが、Veeam Data Cloud for Microsoft 365のWebコンソールは日本語も選択できるので、Veeamをはじめて使う方でも直観的に操作が可能です。
5.細かなアクセス制御とセルフサービス
ユーザーまたはグループのロールと権限を作成することで、データと機能へのアクセスを細かく制御することが可能です。この機能を使用して管理者だけでなくセルフサービスからユーザー自身もバックアップ内の特定のデータを迅速にリストアすることが可能です。
まとめ
簡単な初期設定(組織情報の入力・バックアップ対象ユーザーの指定・ストレージのリージョンの指定・保持期間の指定)を完了するだけで、メインのバックアップジョブを自動で作成できます。また、日本語のWebコンソールを利用して、管理者だけでなくユーザー自身でMicrosoft 365のリストアを行うことが可能です。
導入時や運用工数をかけずにシンプルにMicrosoft 365のバックアップ・リストアを行いたいユーザー様におすすめのバックアップサービスとなります。
導入を検討される際は、弊社SB C&Sまでお声がけいただければ幸いです。
※本記事は、2024年3月時点のVeeam Data Cloudの仕様(リセラーから販売可能なライセンスで使用できる機能)をもとに執筆しております。詳しい仕様や最新情報はメーカーの公式ドキュメントをご参照ください。
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著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 3課
データマネジメント事務局
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