
皆様、こんにちは。
VeeamはAzure環境に対する保護機能を拡張しながらハイブリット/マルチクラウド環境に対するデータモビリティを提供してきましたが、今年のVeeamON 2025の講演でデータモビリティに関して注目の発表がありましたので、本記事を通じてみなさまにお伝えしたいと思います!
はじめに
・VeeamがサポートしているAzureサービス
Veeam Backup for Microsoft Azureは、バージョン6以降からVeeam Backup & Replicationに統合されており、現在VeeamがサポートしているAzureのサービスは下記になります。
また、本ブログでは解説を割愛しますが2025年6月末にVeeam Backup for Microsoft Azureのバージョン8がリリースされていますので、新機能や機能強化の詳細はこちらをご参照ください。
・Veeamのモビリティマトリックス
Veeam Backup & Replicationを使用したバックアップ・リストアなどにより相互にデータモビリティが可能な環境は下記になります。
Next Stage
Veeamは、現在サポートしている環境(物理/仮想/クラウド)のバックアップファイルからAzure VMへリストアが可能ですが、今まではVeeamの代名詞とも言えるインスタントリカバリやレプリケーションをクラウド環境上で使用することができませんでした。 v13で実装予定のデータモビリティ関連のポイントは、「Veeam Data Cloud Vaultを使用したAzure環境へのインスタントリカバリ」と「Universal CDP」の2つの機能になります。
・ポイント①:Veeam Data Cloud VaultからAzureへのインスタントリカバリが可能に
v13からVeeam Data Cloud Vaultに保存されたあらゆる環境(物理/仮想/クラウド)のバックアップファイル(WindowsとLinuxマシン)からAzure VMとしてインスタントリカバリが可能になります。 Azure VMのリストアが現在よりもより短時間で実行できるようになります。また、ディザスタリカバリだけでなくクリーンルーム、マルウェアスキャン、データ分類など様々なクラウドサービスの基盤として活用することも可能です。
・ポイント②:Universal CDP
従来のCDP(Continuous Data Protection)はVMware vSphere環境に限定されていましたが、エージェントベースのCDPによりあらゆる環境(物理/仮想/クラウド)のWindowsとLinuxマシンをVMware vSphere環境へ秒単位でレプリケーションすることが可能になります。
【v13のリリース時】
ソースはWindowsとLinuxマシンとなり、ターゲットはVMware vSphereのみ利用可能です。
【今後のロードマップ】
ソースはWindowsとLinuxマシンのままですが、ターゲットはVMware vSphere以外の環境へ拡張される予定となっています。
まとめ
現在のAzure環境の保護やデータモビリティに加えて、v13のリリース後はVeeam Data Cloud Vaultを使用したAzure環境へのインスタントリカバリの利用が可能になります。 また、今後Universal CDPのターゲットとしてAzure環境が利用可能になる予定です。
VeeamでAzure環境の保護やデータモビリティを検討される際は、弊社SB C&Sまでお声がけいただければ幸いです。
※本記事は、2025年8月時点の情報をもとに執筆しております。 今後、情報が変更される可能性もございますのでご了承ください。
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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課
データマネジメント事務局
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