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【VCF初期構築シリーズ】第2回 SDDC Manager と Management Domain の展開

VMware
2024.08.08

この記事は「VMware Cloud Foundation初期構築シリーズ 」の第2回目です。

VMware Cloud Foundation(以下、VCF)では、製品のベストプラクティスに則った環境を構築できるよう、Bring-upと呼ばれる初期構築手順を実行します。Bring-upは、展開済みのCloud Builderにログインし、入力済みのCloud Builder Deployment Parameter Guideをアップロードすることで、設定内容の検証と展開対象となるESXiホストへのSDDC ManagerとManagement Domainの自動展開を実施します。

なお、本ブログは第1回 Management Domain の計画と準備の続きです。前回のブログですでにVMware Cloud Builderの展開とManagement Domainの展開先となるESXiホストの準備が完了しているため、さっそくBring-upの実行に移ります。

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Bring-up の実行

ブラウザからVMware Cloud Builderへログインします。ログインにはVMware Cloud Builderの展開時に設定した「admin」ユーザーを使用します。

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プラットフォームの選択では「VMware Cloud Foundation」にチェックを入れて「NEXT」をクリックします。

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表示される前提条件と設定を満たしていることを確認したら、「I have reviewed the prerequisite and ensure my infrastructure is configured appropriately」にチェックを入れて「NEXT」をクリックします。

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Deployment Parameter Workbook(前回のブログでご紹介したCloud Builder Deployment Parameter Guideのこと)の準備について確認されます。準備が完了している場合は「NEXT」をクリックします。

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設定ファイルをVMware Cloud Builderにアップロードします。「SELECT FILE」をクリックして、作成したCloud Builder Deployment Parameter Guideを選択します。

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アップロードが完了したことを確認したら「NEXT」をクリックします。

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VMware Cloud Builderによって設定内容の検証が行われます。エラーが発生した場合には、エラーの内容を確認して必要な修正を行います。また、以下のように「Warning」が発生した場合には、内容を確認した上で「Acknowledge」をクリックすることで「NEXT」がクリックできるようにすることも可能です。

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Bring-upによる自動展開の最終確認があるので、「DEPLOY SDDC」をクリックします。

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自動展開が始まります。環境にもよりますが、3時間ほどで処理が完了します。以下のような成功メッセージが表示されたら「FINISH」をクリックします。

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「LAUNCH SDDC MANAGER」をクリックしてSDDC Managerへアクセスします。

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SDDC Managerのログインページへ画面が遷移します。今回は、Cloud Builder Deployment Parameter Guideで設定したvCenter ServerのデフォルトSSOユーザーである「administrator@vsphere.local」を使用してログインします。

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ログインに成功すると、以下のようにガイド付きセットアップの画面が表示されます。

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この時点で、Management Domainとして「vcf51-m01」が作成されていることを確認できます。なお、vSphere Client(vCenter Server)やNSX Managerへの管理アクセスも可能です。

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vCenter Serverのリンクをクリックすると、見慣れたvSphere Clientのログイン画面が表示されます。

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NSX クラスタのリンクをクリックすると、見慣れたNSX Managerのログイン画面が表示されます。

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以上でVCFの初期構築手順であるBring-upは完了です。

なお、VMware Cloud Builderはこれ以降の運用では使用されません。そのため、Bring-upが完了したら削除しても大丈夫です。

次回は、VI Domainの準備とホストのコミッショニングを行います。

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部
第1技術部 1課
千代田 寛 - Kan Chiyoda -

VMware vExpert