本記事は、VMware Cloud Foundation（VCF）の展開方法について情報をまとめています。VCFはVMware by Broadcom製品群を含んだバンドル製品であり、Software-Defined Data Center（SDDC）を実現するためのソリューションです。SDDCの実現には複数のソフトウェアコンポーネントを構築することが必要ですが、VCFではSDDC Managerを使用することでこれらのソフトウェアコンポーネント群の標準化や自動化が可能です。

まずは、以下の記事でVMware Cloud Foundationの概要、構成要素、アーキテクチャ、構築の流れなどを把握することをおすすめします。
VMware Cloud FoundationのSDDC Managerとは？

VMware Cloud Foundation 初期構築手順

第1回 Management Domainの計画と準備

VMware Cloud Foundationの展開方法において、SDDC Managerを活用した自動展開に必要な項目を確認します。Broadcom Support Portalからソフトウェアやファイルのダウンロード、VMware Cloud Builder仮想アプライアンスの展開、VCFを展開する対象となるESXiの事前設定を完了します。

第2回 SDDC ManagerとManagement Domainの展開

VMware Cloud Foundationの初期構築手順であるBring-upを実行します。VMware Cloud Builderで設定内容を検証したのち、展開対象となるESXiホストへManagement Domainを自動展開します。Bring-upが完了すると、ESXi・vSANの設定、vCenter Server・NSX Managerクラスタ・SDDC Managerのデプロイが完了します。

第3回 VI Domainの準備

VI Domainの展開に必要な準備として、ネットワークプールの作成とホストのコミッショニングを行います。コミッショニングはVCFインベントリにESXiホストを追加する操作で、SDDC Managerより操作します。ホストをプールしておくことで、ニーズに応じてVI Domainを展開可能にします。

第4回 VI Domainの展開

SDDC Managerから操作を行いVI Domainを展開します。VI Domainには、コミッショニングしておいたESXiホストを選択して自動展開します。これにより、組織のワークロードの実行環境を迅速かつ簡素に提供します。

全体像

今回の構築手順では、標準アーキテクチャを最小構成で構築します。VMware Cloud Builderを使用してSDDC ManagerとManagement Domainを展開、SDDC Managerを使用してVI Domainを展開します。

これらの環境は以下のソフトウェアコンポーネントで構成されます。

• VMware vSphere（ESXiとvCenter Server）
• VMware vSAN
• VMware NSX（NSX Manager 3台）

VMware Aria SuiteやNSX Edgeなどの構成オプションは今回のブログシリーズは対象としていません。