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Nutanix AHV移行法vol.3~ニアゼロダウンタイム Nutanix Move セットアップ~

ストレージ / HCI
2019.09.10

本投稿は、Nutanix AHV移行法について紹介しています。
vol.3ではNutanix社から提供される移行ツール「Nutanix Move」についてとセットアップ手順について紹介します。

ここまでの投稿についてはこちら

Nutanix AHV移行法vol.1~準備編~
Nutanix AHV移行法vol.2~仮想ディスクファイルのエクスポート~

Nutanix Moveとは

Nutanix社から様々な仮想化環境からAHVへの移行を実現する仮想アプライアンスとして提供されており、無償での利用が可能です。
当初は、Xtract for VMsという名前でリリースされていましたが、バージョン3.0から現在の Nutanix Moveとなり、VMware vSphereだけでなく、Microsoft Hyper-V、Amazon EC2からの移行をサポートするまでに進化しました。
そして、タイトルにもあるとおりAHVへの移行を非常に短いダウンタイムで行うことが可能です。
また、従来の移行方法では手作業で行っていたVirtIOドライバーのインストール、データの移動、ファイル形式の変換、仮想マシン作成、仮想マシン起動がNutanix Moveでは自動化されるため、移行にかかる手間も少ないです。
このように、移行するために非常に便利な機能を揃えているため、Nutanix Moveは最もお薦めできるAHV移行法といえます。

Nutanix MoveのRelease NotesやUser Guide、バイナリファイルは以下、Nutanix Support Portalの[ Nutanix Move (formerly known as Xtract) ]ページから取得します。
https://portal.nutanix.com/#/page/nutanix-move
※Nutanix Support Portalへのログインが必要です

Nutanix Moveセットアップ要件

既存の仮想化環境(VMware vSphere、Microsoft Hyper-V、Amazon EC2)によっては、要件が異なりますので必ずUser Guideをご確認ください。

Nutanix Moveによる移行は、既存のVMware vSphere環境からNutanix Moveの仮想アプライアンス(Move VM)を経由してNutanix AHVへ、ハイパーバイザーの管理ネットワークを通じて行われます。よって、大前提として両者のネットワーク通信が必要となります。
Move VMのインバウンド/アウトバウンド ポート要件は、User Guide内にある[Firewall Port Requirements]を確認します。

■Move 3.2.0 バージョン互換性

ソフトウェアバージョン

AOS

5.5.x / 5.6.x / 5.8.x / 5.9.x / 5.10.x / 5.11

ESXiホスト

5.1 / 5.5 / 6.0 / 6.5 / 6.7
※ESXi 6.7 U1 未サポート

vCenter Server

5.5 / 6.0 / 6.5 / 6.7
※vCenter Server 5.1、6.7 U1 未サポート

Hyper-V

Windows Server 2012 / 2012 R2 / 2016
Microsoft Hyper-V Server 2012 / 2012 R2 / 2016

Nutanix Moveセットアップ手順<Move バージョン 3.2.0>

ここからはMove VMのセットアップ手順を紹介します。
管理ネットワークにアクセス可能な管理端末を用意した上で実施します。

  1. Nutanix Support Portalから、Nutanix Moveバンドルをダウンロードし、管理端末に格納します。
    https://portal.nutanix.com/#/page/nutanix-move

  2. 手順1でダウンロードしたmove-***.zip(***はMove バージョン)を解凍します。

  3. 管理端末上で、CLI(コマンドプロンプト/ターミナル)を起動します。

  4. 手順2で解凍されたファイルを指定し、以下のとおりコマンドを実行します。

    ①[binary_name] -c [cluster_virtual_ip_address]

     ・[binary_name]
      管理端末のOSにより、指定するファイルが異なります。

      Windows:cli-windows-amd64-***.exe
      Mac:cli-darwin-amd64-***
      Linux:cli-linux-amd64-***

      ***はMove バージョン

     ・[cluster_virtual_ip_address]
      Nutanix AHVクラスターのFQDNもしくはIPアドレスを指定します。

    ②AHVクラスターの管理ユーザーIDを求められるため、[admin]を入力し、実行します。

    ③続いて、パスワードを入力し、実行します。

     

  5. Move VMデプロイのため、以下のとおりコマンドを実行します。

    ①deploy-vm vm-container [storage_container] vm-network [virtual_machine_network]

     ・[storage_container]
      Move VMが使用するストレージコンテナを指定します。
      指定するストレージコンテナは予め作成しておきます。

     ・[virtual_machine_network]
      Move VMが使用する仮想ネットワークを指定します。
      指定する仮想ネットワークは予め作成しておきます。

    ②(DHCPサーバーが無い場合)Move VMを削除するか聞かれるため、[N]を入力し、実行します。

     

  6. (DHCPサーバーが無い場合)Move VMに対し、IPアドレスを設定します。

    ①Nutanix AHV環境のPrism Elementにログインします。

    ②Prismの仮想マシン一覧を表示します。
     手順5で作成した仮想マシン[Nutanix Move]を選択します。

    ③[Launch Console]からコンソール画面を起動します。
     ログインユーザーID[admin]、パスワード[nutanix/4u]を入力し、実行した後、新たなパスワードを設定します。

    ④以下の案内に従い、設定情報を入力し、実行します。
    ・Do you want to configure static IPv4 address? (y/N)
     [y]を入力し、実行します。

    ・Enter Static IPv4 Address
     Move VMに設定するIPアドレスを入力し、実行します。

    ・Enter Netmask
     Move VMに設定するサブネットマスクを入力し、実行します。

    ・Enter Gateway IP Address
     Move VMに設定するゲートウェイIPアドレスを入力し、実行します。

    ・Enter DNS Server 1 IP Address
     プライマリDNSとなるIPアドレスを入力し、実行します。

    ・Enter DNS Server 2 IP Address
     セカンダリDNSとなるIPアドレスを入力し、実行します。

    ※設定内容を変更したい場合、[rs]コマンドでログインし直した後、[configure-static-ip]コマンドを実行することで再設定が可能です。

  7. Prismの仮想マシン一覧に戻り、仮想マシン[Nutanix Move]にIPアドレスが設定されていることを確認します。

  8. Webブラウザーから、Move VM(https://IPアドレス)にアクセスします。
    初回アクセス時のみ、「EULAへの同意」、「nutanixアカウントのパスワード設定」を行うと、Move画面が表示されます。


セットアップ手順は以上となります。

今回は読者のみなさまにMoveセットアップが簡単にできることをご理解いただくため、最も手順の少ないCLI方式で説明しましたが、この他にもPrism Elemet操作によるGUI方式もありますので、是非User Guideを確認してみてください。

次回は、Nutanix Moveの操作についてです。

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著者紹介

SB C&S株式会社
技術統括部 第1技術部 3課
長濱 歳也