こんにちは。 SB C&Sの市島です。
2019年8月末にアメリカのサンフランシスコにおいてVMworld 2019 USが開催され、VMware社の今後の戦略や新製品・新機能が数多く発表されました。
このVMworld 2019 USに当社のSE陣も参加し、現地にて様々な分野の最新技術情報をキャッチアップして参りました。開催当日の様子については現地から速報レポートという形でお届けしておりますので、まだご覧になっていない方はぜひ下記リンクからご確認ください。
VMworld 2019 速報レポート -Day 1-
VMworld 2019 速報レポート -Day 2-
そして帰国後には、このとれたて情報をパートナーの皆様にお届けするため、VMworldに参加したSE陣が今回発表された情報を1週間で必死に資料にまとめ上げ、「vExpertが語る! VMworld2019 報告会」と題してパートナー様向けの報告セミナーを実施しました。
今回の報告セミナーでは、東京・名古屋・大阪・福岡と4拠点開催に加えてWebinarによる発信も行い、大好評のうちに終了することができました。ご参加頂いた皆さま、誠にありがとうございました。
■報告セミナーにご参加頂いた方の声
・VMware社の方針や世の方向性を知るうえで有益な場でした。
・大変まとまっていて分かりやすかったです。
・セッション一つ一つの奥深さにビックリしました。
本記事では、VMworld2019 報告会セミナーの開催ダイジェストを、前編・後編にわたりお送り致します。
セミナーにご参加頂いた方は内容の振り返りに、ご参加頂けなかった方は少しでもセミナーの雰囲気を感じて頂ければと思います。
◆VMworld概要
昨年までしばらくラスベガスで開催されていたVMworldですが、今年は4年ぶりにサンフランシスコのモスコーニセンターで開催されました。
VMworldは企業向けICT製品のメーカーイベントとしては最大級のイベントです。今年は世界各地からVMwareビジネスに関わる方が20,000人以上集まりました。日本からも過去最高の約380名の方がサンフランシスコに訪れ、VMworldに参加されました。
◆General Sessionについて
技術統括部 第1技術部 3課 課長の熊谷より、General Sessionで発表されたVMworld2019の主要アナウンスやVMwareの今後のビジョンについてご紹介を致しました。
VMworld 2019の1番大きな発表、目玉といえば"VMware Tanzu (タンズ)"の発表です。これは、東京・名古屋・大阪・福岡で実施した報告会セミナーのどの会場でも強く熊谷がお伝えしておりました。
熊谷よりVMworld2019の概要紹介とGeneral Sessionでの主要アナウンスについてお伝えした後に、それぞれ下記の領域毎にブレイクダウンして最新情報をお伝え致しました。
・Modern Apps
・Hybrid Cloud & Multi Cloud
・HCI /SDDC
・Network & Security
・Digital Workspace
◆Modern Apps
Modern Apps の領域は、General Sessionパートから引き続き熊谷がお届け致しました。
従来からVMwareが提供しているコンテナに関わる製品やKubernetes戦略の歩みをご紹介し、今回の目玉であるVMware Tanzuについて詳細をご説明しました。VMware TanzuはモダンアプリケーションにおけるBuild・Run・Manageを一手にうけおうことができる、VMwareが掲げたポートフォリオです。
Build(コンテナアプリケーションを作る環境)は、VMworld2019の前にVMwareが買収したPivotalとBitnamiを中心としてシンプルで一貫性のある開発環境をアプリケーション開発者へ提供します。
Run(コンテナアプリケーションの稼動環境)は、Project PacificによってvSphere上で直接Kubernetes Podが動作し、従来から利用されてきた仮想マシンが動作する同一の環境上でコンテナアプリケーションを稼動できます。
Manage(コンテナアプリケーションの管理)は、VMware Tanzu Mission Controlという新しく発表された製品によって、マルチクラウドにまたがったKubernetesクラスタの一元管理が可能になります。
◆Hybrid Cloud & Multi Cloud
Hybrid Cloud & Multi Cloudの領域も引き続き熊谷がお届け致しました。
様々なクラウドインフラストラクチャが提供されている中、既存のオンプレミス資産であるvSphereを活かしながらクラウドへ移行するための架け橋として、VMware Cloud Foundationによる一貫したインフラストラクチャをVMwareは実現します。
また、Cloud Health・vRealizeのハイブリッド・マルチクラウド対応により、オンプレミスや様々なクラウドサービスに対して一貫したオペレーションを提供するVMwareのマルチクラウド戦略についてもご紹介致しました。
◆HCI / SDDC
次に、技術統括部 第3技術部 1課の稲葉よりHCI/SDDCの領域についてご紹介を致しました。
vSANを使用したHCI(Hyper-Converged Infrastructure)は現在全世界で2万社以上が使用しており、更に年々増加傾向にあります。
vSANはHybrid Cloud & Multi Cloudのパートで紹介したVMware Cloud Foundationでも使用されておりクラウド環境でも活用されます。仮想マシン、コンテナ、アプリケーションといった各サービスの全てのベースとなる重要な技術がvSANです。
続いてProject Magnaについてデモ動画を交えながらご紹介を致しました。
Project Magnaはデータセンターの自動運転を実現するために立ち上げられたプロジェクトでSDDC(Software-Defined Data Center)の各コンポーネントから情報を収集し、人工知能(Magna Engine)によってデータセンター環境のセルフチューニングやトラブル時のエスカレーションを実施します。
デモ動画の紹介ではvSANの設定をMagnaによって自動的にチューニングし、パフォーマンスを最適化する一連の動作をご紹介しました。
前編はここまでです。
「Modern Apps」「Hybrid Cloud & Multi Cloud」「HCI /SDDC」のダイジェストだけでもかなりの情報量ですね。実際の報告セミナーではSEメンバーの熱い思いで更に詳細な技術情報をお送りさせて頂いたため、予定した持ち時間をオーバーするメンバーもいるぐらいでした。
後半は残りの「Network & Security」「Digital Workspace」の領域とVMworld2019のまとめについてお送り致します。是非、後半の記事も御覧ください!
著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部
第1技術部 1課
市島 拓弥 - Takuya Ichijima -
VMware vExpert