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FortiClient 6.2 Update

セキュリティ
2019.11.07

FortiClient 6.2 アップデート情報

❏ FortiClient 6.2からの大規模な変更

FortiOS6.2のアップデートにともないFortiClientも大幅なアップデートが行われました。

6.2へのファームアップでCloud Sandboxサービスの利用やEMSの新機能など新しい活用方法が増えました。反面、ラインセスやソフトウェアの在り方が大きく変わったことでFortiClientの再インストールが発生するパターンやライセンスの追加/再購入アップデートしたら使えなくなった!などが起こるパターンがありますので今日は【ATTENTION!】を含めつつ新しくなったFortiClientについてご紹介をしていきます。

※本記事でご紹介する機能やライセンスはFortiOS6.2(FortiGateに搭載されるOS)とFortiClient 6.2での組み合わせとなります。現在FortiOS6.0をお使いの場合には引き続きFortiClient 6.0をご利用ください。

※FortiOS6.2のサポート開始は来年1月以降を予定しております。

※FortiClientにて保守サポートが必要な場合はソフトウェア保守(FortiClient有償ライセンス)が必要となります。


❏ FortiClientとは

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❏ FortiOS 6.2 for FortiClient 6.2 アップデート情報①機能編

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■ VPNクライアント機能

Win/MAC/iOS/Android共に無償で利用可能

【ATTENTION!】 FortiClient 6.2移行、VPNクライアントは独立しFortiClient VPNとなります。FortiClient 6.0からアップグレードは出来ないため新しくFortiClient VPNのインストールが必要です。(※FortiOS6.2.1ではFortiClient 6.2でIP-sec/SSL-VPN接続することが可能です)

■ FortiClient向け アンチウイルス/Webフィルター機能

【ATTENTION!】 FortiClient 6.2以降有償利用となります。利用する場合にはFortiClient Security Fabric Agentライセンスが必須です。

■FortiClient Telemetry機能

【ATTENTION!】 無償利用可能な10ライセンスが廃止。FortiClient 6.2以降は全て有償利用となります。FortiClient Telemetry機能にはFortigateとFortiClientとが連携し動作する機能が該当します。OS6.0までFortiClient Telemetryのライセンスを購入していなくても(一応)使えていた「Security Fabricの脆弱性端末の可視化」「エンドポイントの隔離機能」などは今後FortiClient Security Fabric AgentライセンスをFortiGateに適用した段階で利用することが可能となります。FortiClient 6.0にてFortiClient Telemetryライセンスをお持ちの場合、FortiClient 6.2では別ライセンス(FortiClient Security Fabric Agentライセンス)の再購入が必要になります。

■EMS(Enterprise Management Server)機能

FortiClient エンドポイント管理をする専用サーバーEMSによりクライアントの一元管理を提供するサービスです。引き続き有償利用となります。FortiClient 6.0にてFortiClient Telemetryライセンスをお持ちの場合、FortiClient 6.2では別ライセンスの再購入が必要になります。FortiClient 6.0にてFortiClient EMSライセンスをお持ちの場合、FortiClient 6.2では別ライセンスFortiClient Security Fabric Agentライセンスの再購入が必要になります。

■FortiClientのソフトウェア保守

VPN クライアントの機能(無償版)をご利用する場合でも、FortiClientのソフトウェアに関するインストールや接続不良などの端末のサポートを受けたい場合などはソフトウェア保守(FortiClient有償ライセンス)のご購入をお願いいたします。
FortiGateでのVPNログ調査などはFortiGate FortiCareでご対応が可能です。


❏ FortiOS 6.2 for FortiClient 6.2 アップデート情報②ソフトウェア編

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FortiClient 6.2以降ソフトウェアの利用形態が変更となるため、再インストールが必要になります。ver6.2以降VPNクライアントとしたい場合にはFortiClient VPNに変更をお願い致します。なお2019年9月現在、メーカー公式サイトでもFortiClient 6.2がダウンロード可能ですが、今後消えた場合にはC&Sサポートサイト(※C&S保守時のパスワード必須)からダウンロードをお願い致します。

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❏ FortiOS 6.2 for FortiClient 6.2 アップデート情報③ライセンス編

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今後は有償機能を利用したい場合は「FortiClient Security Fabric Agent License」を購入頂ければ、ほぼ全ての機能が利用可能です。FortiClient単体でFortiSandbox Cloud Serviceと連携したい場合は「FortiSandbox Cloud Subscription」を購入してください。


❏ FortiClient 6.2 新機能紹介 「Expanding Fabric Family」

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❏ まとめ

大幅な変更があったFortiClient 6.2ですがVPNクライアントが分かれることにより他のエンドポイント製品との競合を避けることがラクになるなどメリットも沢山あります。新しくなったFortiClient 6.2に是非トライしてみてください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第3技術部 2課
橋本 紗代子

関西の湖畔で動物たちと暮らしています。