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【実践!FlashArray】FlashArray の基本設定

ストレージ / HCI
2019.11.11
みなさまこんにちは。SB C&Sでプリセールスを担当している中田です。
以前紹介しました「ゼロからわかるPure Storage」ならびに「入門!FlashArrayシリーズ」では、Pure Storage社およびFlashArrayの製品概要や基礎知識、特徴的なフラッシュデバイスについてご紹介させていただきました。
今回は、FlashArrayを実際に利用するまでの下準備部分にあたる「物理結線」「ネットワーク設定」等について説明いたします。
 

前提条件

弊社からご購入いただいたFlashArrayは2023年1月現在、ネットワーク設定等を弊社で決めた値に事前に設定し、出荷しています。※設定内容は事前にお伝えさせていただきます。
本記事では弊社出荷時の設定内容をお客様環境に合わせて変更し、お客様環境にて管理用端末からFlashArrayの管理用ネットワークにアクセスできるようになるまでを解説いたします。
設定の変更にあたり、ネットワーク設定等の変更が可能かつブラウザアプリが利用可能な端末(作業用端末)をご用意ください。
 

設定変更の方法

結線について

上記の図はFlashArrayの背面画像です。上下段の2コントローラー構成となっており、上段がコントローラー0(CT0)、下段がコントローラー1(CT1)となっています。
各コントローラー右側のPCIeスロットは構成により差異がありますが、どのモデルでもシャーシは共通してこちらとなります。
図内の赤枠で囲った部分が管理用ポートです。初期設定を行うため、上段コントローラー(CT0)の管理用ポートETH0を作業用端末と直接、またはスイッチ等を介して結線します。また作業用端末のネットワーク設定を、FlashArrayの管理用ポートと通信できるように変更します。
 

Web UIへのアクセス

Chrome等のブラウザから下記にアクセスし設定を行います。
https://[弊社から事前にお伝えするVirtual IP Address]
ログイン画面が表示されますので、デフォルトの管理者である"pureuser"にてログインします。
 

End User Agreementの署名設定変更

ログイン後の画面が下記となります。
上記赤枠内の[End User Agreement]をクリックします。
クリック後に下記の画面が表示されます。
End User Agreementの内容をよく確認し、赤枠内の署名を行い[Accept]をクリックします。(日本語入力不可)
 

Array設定の変更

下記画像赤枠内の[Settings]をクリックします。
クリック後の画面が下記となります。
こちらの画面から、下記の項目を設定します。
  1. Array Name
  2. NTP Server
それぞれオレンジ矢印の指すマークをクリックすることで設定画面が開きます。
"Array Name"は、ホスト名として使われる値です。Web UIから変更後、両コントローラーに即時反映されます。
また"NTP Servers"の項目にはデフォルトでPure Storage社のNTPサーバーが指定されています。社内で利用しているNTPサーバーなど必要に合わせて登録/削除を行なってください。
 

管理用ポートの設定

下記画像赤枠内の[Network]をクリックします。
クリック後の画面が下記となります。
こちらから、下記の項目の設定変更を行います。
  1. CT0(上段コントローラー)の管理用IP/ネットマスク/ゲートウェイ
  2. CT1(下段コントローラー)の管理用IP/ネットマスク/ゲートウェイ
  3. DNS Server/Domain
  4. Virtual IP/ネットマスク/ゲートウェイ
それぞれオレンジ矢印の指すマークをクリックすることで設定画面が開きます。
項目1、2はそれぞれ、コントローラーに紐付くIPアドレスとなります。使用する環境に合わせて設定を行なってください。
項目3 DNS Serverは社内外のサーバーの名前解決に利用されます。
特に保守作業に際してリモート操作を行なってもらう際には必須となります。(利用者側から許可設定を行わない限り、通常時のリモート操作は不可となっています)
3個までのDNS Serverを登録することが可能です。社内で利用しているDNSサーバーなど必要に応じて登録の変更を行なってください。
またDomainの設定は必須ではありません。
LDAPサーバーなどと連携してPurity OSのユーザー認証を行う場合に必要となります。その際にはDomainの値がDomain Suffixとして利用されます。
項目4はArray管理用の仮想IPとなります。利用環境に合わせて設定変更を行なってください。
こちらを変更し[SAVE]をクリックするとWeb UIへの接続が途切れます。
管理用端末のブラウザから設定したVirtual IPにアクセスし、接続確認を行なってください。
 
以上で、設定変更は完了です。
 

最後に

Pure Storageは「シンプル」をポリシーのひとつとしています。そのため、直感的な操作も行いやすいWeb UIとなっていることを体感いただけたのではないでしょうか。
 
以降の【実践!FlashArray】シリーズでは、FlashArrayの持つ各種機能に焦点を当て、その機能概要および利用方法を各回ごとに分けて解説します。
ページ下部のリンクよりアクセスし、気になる機能に関する記事をぜひお読みください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術部 2課
中田 浩嗣

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア