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Automation Anywhere -【A360】【パッケージリファレンス】Excelの基本操作 vol.1

RPA
2021.11.10

【パッケージリファレンス】では、
Automation Anywhere Automation 360 のパッケージで使用できるアクションと、
各アクションの設定パラメータについて、マニュアル形式でご紹介していきます。
今回は、Excelの基本操作パッケージ第一弾のご紹介です。


Excelの基本操作パッケージ

本記事は「バージョン:2.9.0-20210722-144618」の情報です。(Build 10520)
最新情報を確認するには、公式ドキュメントも併せてご参照ください。
公式ドキュメント:Excel basic package

概要

Microsoft Excelの操作を自動化することができます。
ただし扱えるのは拡張子が「xlsx」のファイルだけで、古い「xls」ファイルは操作できません。
こちらは基本的な操作のみになりますので、
複雑な操作を行いたい場合は「Excelの高度な操作」パッケージを使用します。
ClientデバイスにMicrosoft Excelがインストールされていなくても使用できます。

アクション一覧
アクション名
英語名:Open(日本語名:開く)
英語名:Close(日本語名:閉じる)
英語名:Get single cell(日本語名:1つのセルを取得)
英語名:Get multiple cells(日本語名:複数のセルを取得)

アクションの説明

アクション:Open(開く)

Excelファイルを開きます。
実際にはExcelアプリケーションは起動しないで、ファイルを読み取り可能な状態にします。
そのためBot実行中の画面では目に見える変化はありません。

excel_basic_open.png

No.1
パラメータ名 File path(ファイル パス)
概要 操作したいExcelファイルのパスを指定します。
省略可 ×

使用方法

excel_basic_open_file_path.png

操作したいExcelファイルがControl Roomにアップロードされているファイルの場合は
[Control Room ファイル]を選択します。
操作したいExcelファイルがClientデバイスのローカルにあるファイルの場合は
[デスクトップ ファイル]を選択します。
変数を使用する場合は[変数]を選択します。ファイル型の変数のみ使用できます。
(文字列型の変数は使用できません)

次に[選択]をクリックし、操作したいExcelファイルを指定します。
または、直接および文字列変数で指定することもできます。

No.2
パラメータ名 Sheet contains a header(シートにヘッダーを含む)
概要 操作したいExcelシートの1行目がヘッダーの場合、本オプションを選択します。
省略可

使用方法

excel_basic_open_contains_header.png

本オプションを選択すると、シートのデータを取得する際に
1行目はヘッダーとしてスキップします。
また、後の処理で別のアクションにてExcelから取得したデータを使用する際に、
列の指定方法として[インデックス別]だけでなく、[名前別](列名を指定)が使用できます。

No.3
パラメータ名 Specific sheet name(特定のシート名)
概要 操作したいExcelシートの名称を指定したい場合、本オプションを選択します。
省略可
使用方法

excel_basic_open_sheet_name.png

本オプションを選択すると、指定した名称のシートを操作対象とします。

No.4
パラメータ名 Open in(指定のアプリケーションで開く)
概要 ファイルを開く際に読み取り専用とするか、書き込みもできるようにするかを指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_open_open_in.png

操作したいExcelファイルをどのようなモードで開くかを選択します。

・読み取り専用モード:読み取りだけできます。
・読み取り/書き込みモード:読み取りも書き込みもできます。

No.5
パラメータ名 Password is required(パスワードが必要です)
概要 操作したいExcelファイルを開く際にパスワードが必要な場合、本オプションを選択します。
省略可
使用方法

excel_basic_open_password.png

本オプションを選択すると、指定したパスワードでExcelファイルを開きます。
Control Roomに登録された資格情報(Credential Vault)を使用する場合は
[資格情報]を選択し、[選択]から該当の資格情報を指定します。
変数を使用する場合は[変数]を選択し、該当の変数を指定します。
直接ここで指定する場合は[安全でない文字列]を選択し、パスワードを入力します。

No.6
パラメータ名 Session name(セッション名)
概要 Botが操作するExcelファイルを区別できるように名前を指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_open_session_name.png

ここで開いたExcelファイルを、この後のアクションで使うために指定します。
初期値として「Default」が自動設定されていますので、
1ファイルしか操作しない場合はそのままで問題ありません。
逆に複数ファイル操作する場合は、
「Default」を消して書き変えるのを忘れないよう注意が必要です。


アクション:Close(閉じる)

Botが開いたExcelファイルを閉じます。
実際にはExcelアプリケーションは起動していないので、
セッションのプロセスを終了するだけになります。
そのためBot実行中の画面では目に見える変化はありません。

excel_basic_close.png

No.1
パラメータ名 Save changes when closing file(ファイルを閉じる時に変更を保存)
概要 Excelファイルを閉じる時に変更した内容を保存したい場合、本オプションを選択します。
省略可
使用方法

excel_basic_close_save.png

読み取り/書き込みモードで開いている場合、本オプションを選択すると、
Botの処理で変更した内容が保存されます。

No.2
パラメータ名 Session name(セッション名)
概要 Botが操作するExcelファイルを区別できるように名前を指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_close_session_name.png

該当のExcelファイルを開いたときに「開く」アクションで設定したセッション名を指定します。


アクション:Get single cell(1つのセルを取得)

Excelの1つのセルの値を取得します。

excel_basic_get_single_cell.png

No.1
パラメータ名 Cell option(セルオプション)
概要 どのセルから値を取得するかを指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_get_single_cell_option.png

操作時にカーソルが当たっているセルを指定する場合は[アクティブなセル]を選択します。
特定のセルを指定する場合は[セルの指定]を選択し、[セルアドレス]を入力します。

No.2
パラメータ名 Session name(セッション名)
概要 Botが操作するExcelファイルを区別できるように名前を指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_get_single_cell_session_name.png

該当のExcelファイルを開いたときに「開く」アクションで設定したセッション名を指定します。

No.3
パラメータ名 Store cell contents to(セルのコンテンツの保存先)
概要 取得した値を保存する先を指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_get_single_cell_store.png

セルから取得した値を保存する変数を指定します。
文字列型の変数が指定できます。


アクション:Get multiple cells(複数のセルを取得)

Excelの複数のセルの値を一度に取得します。

excel_basic_get_multiple_cells.png

No.1
パラメータ名 Loop through(ループ範囲)
概要 値を取得するセルの範囲を指定します。
省略可 ×
使用方法

該当のExcelシートの中のどの範囲の値を取得するか指定します。

・すべての行
excel_basic_get_multiple_cells_loop1.png

 該当のExcelシートのすべての行から値を取得します。

・特定の行
excel_basic_get_multiple_cells_loop2.png

 該当のExcelシートの指定した行から値を取得します。
 [開始行][終了行]には数値または数字型の変数が指定できます。

・セルの範囲
excel_basic_get_multiple_cells_loop3.png

 該当のExcelシートの指定したセル範囲から値を取得します。
 [開始セル][終了セル]にはセルアドレスを直接入力するか、
 文字列型の変数が指定できます。

No.2
パラメータ名 Session name(セッション名)
概要 Botが操作するExcelファイルを区別できるように名前を指定します。
省略可 ×
使用方法

excel_basic_get_multiple_cells_session_name.png

該当のExcelファイルを開いたときに「開く」アクションで設定したセッション名を指定します。

No.3
パラメータ名 Assign value to the variable(値を変数に代入)
概要 取得した値を保存する先を指定します。
省略可
使用方法

excel_basic_get_multiple_cells_assign.png

セルから取得した値を保存する変数を指定します。
テーブル型の変数が指定できます。


いかがだったでしょうか。
次回は、セルを設定/ブックを保存/検索/置換アクションをご紹介する予定です。
Bot開発の参考になれば幸いです。

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著者紹介

先端技術推進統括部
RPAビジネス推進部
林田 啓太

役者 → SE → RPAエンジニア → ?
日々進化します!