みなさんこんにちは、クラウドCAD「Onshape」担当の羽根です。
実は本国USではOnshapeを設計ではなく、外部と共有するビューワーから導入を開始するケースも非常に多いです。今回はSaaS型3D CADの特長を活かした、データ共有での活用シーンをご説明させて頂きます。
■外部に3Dモデルや図面を送るリスク
外部の協力会社や取引先にモデルや図面を見せたい、共有したいというケースは非常に多いと思いますが、皆さまもご存知の通り、データを送るという事は情報漏洩の危険が付きまといます。
- もっとも良く利用されている「パスワード付ZIP」は1通目のメールを盗み見できた場合、2通目も見れる可能性が高いなど、セキュリティの効果が薄い事が問題視され、禁止する会社が非常に増えている(気になる人は「PPAP セキュリティ」で検索下さい)
- 暗号化ソフトを導入する事でより高いセキュリティを保つ事は出来るが、費用だけでなく、鍵の管理など運用の手間が発生
- 利用終了後のファイルの削除確認が難しく、信用ベースの運用になりがち
以上のように、ファイルの受け渡しを行う事自体がリスクの原因となります。
■完全クラウドCAD で「データは送らず、見せるだけ」
クラウドというとセキュリティが低いと思われがちですが、Onshapeならクラウドならではのアプローチによりファイルの受け渡しを排除し、システムにアクセスをしてみてもらうという方法が可能です。それによるメリットは下記の通りです。
- すぐに共有開始、いつでも共有停止が可能
- ブラウザがあればソフトウェアのインストールは不要
- オフィスPCでも充分なパフォーマンス
- いつ、だれが、どこからアクセスしたかログで確認できる
- 3Dモデルや図面に直接コメントを書き込んでコミュニケーションも容易
- SOLIDWORKS、CATIA、NXなど、多くのCADデータ形式に対応
(参考:Onshapeの読み込み&書き出し対応ファイル形式)
その他のOnshapeの特長は下記の動画をご覧ください。
■たった5分で相手に共有開始
全ての作業はブラウザ上だけで完結します。具体的な手順は下記のとおりです。
- OnshapeにCADデータをアップロード
- 共有したい相手をユーザ登録
- 共有したいデータを選択して設定
- 相手先に通知が飛ぶ
- 相手先がシステムにアクセスする
■導入費用
例えば5名に共有する場合、下記のような構成となり、年間50万円以下で安全なファイル共有環境を利用を開始できます。
- Onshape Enterprise Full:¥323,000 x 1ライセンス(管理者用)
- Onshape Enterprise Light:¥32,300 x 5ライセンス(取引先様への共有用)
※価格は2021年12月現在のものとなり、変更となる場合がございます
※共有先で3Dモデルの編集も行う場合はLightではなくFullが必要です
■まとめ
3D CADとしての機能も十分揃っているのですが、いきなりCADの切り替えは不安だと感じる方も多いのではないかと思います。離れた人のコラボレーションに課題を感じている場合、クラウド/SaaSは高い効果を発揮しますので、まずはデータ共有ツールとして導入もご検討頂けますと幸いです。
<フルクラウド3D CAD Onshapeに関するおススメ情報>
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著者紹介
SB C&S株式会社
クラウド・ソフトウェア推進本部
CAD&ドローン&AR事推課
羽根 隆嘉