みなさま、こんにちは。
SB C&SでVMware SD-WANの製品担当をしている、平田と申します。
2021年5月に、VMware SD-WANのエディションについて、内容がアップデートされました。
本アップデート自体はリリース後からしばらく時間が経過しておりますが、改めてそのメリットについて共有をできればと思いましたので、今回はその詳細と現在のエディションについて皆様にお届けします。
■主なアップデート内容
主なアップデート内容は以下になります。
1.Standardエディション、Featureの大幅な改変
2.VMware Edge Network Intelligenceライセンスの標準付与
3.すべてのエディションが混在可能
1.Standardエディションの大幅な改変
VMware SD-WANには、3つのエディション、Standard、Enterprise、Premiumがあり、
Standard < Enterprise <Premiumという順に機能(Feature)が拡充されていきます。
本件のアップデートより、Standardエディションの機能が大幅に使いやすくなった内容に変わりました。
どのように変わったのか、従来の内容と比較してみます。
※上記の表は、VMware パートナーコネクト内の本件に該当する資料から抜粋した内容になります。
※太字は、変更点がある項目になります。
主だった項目は以下の5つです。
●管理対象のEdge数(No.4):無制限になりました。
●サポートされるダイナミックルーティングプロトコル(No.8):BGP、OSPFに対応しました。
●ハブクラスタ機能(N0.10):対応することができました。
※ハブクラスタの利用にはダイナミックルーティングが必要です
●NSD利用が可能(No.13):NSDライセンスを追加することで利用可能になります。
●ビジネスポリシーの変更(No.18):自由に変更することが可能になります。
上表No.13は、Non SD-WAN Destination(NSD:他製品とのIPsec VPN)の利用についての項目です。
本アップデートによって、Premiumエディションを選択する必要なく、NSDライセンスを別途追加することでNSDへの接続が可能になりました。
※Non SD-WAN Destination(NSD)については、
下記URLの「クラウドセキュリティサービスとの接続」を参照ください。
https://licensecounter.jp/engineer-voice/blog/articles/20201001_sd-wan_by_velocloud_zoom.html
上記の機能に対応することでStandard エディションでも、ある程度の規模のWAN環境への展開に対応することができます。
これにより、ライセンスコストを抑えることが可能となり、従来よりもVMware SD-WANを導入しやすくなったと思います。
VMwareは本アップデートのコメントを
「ユーザ様やパートナー様からのフィードバックに応えた刷新」としております。
2.VMware Edge Network Intelligenceライセンスの標準付与
VMware Edge Network Intelligence(以降ENI)のライセンスが標準で付与されることになりました。
※Standardエディションは標準付与の対象外となります
標準付与される台数は、以下のようにエディションによって異なります。
Enerprise:1台
Premium:2台
ENIライセンスを追加購入することで、利用可能な台数を増やすことができます。
※StandardエディションもENIライセンスを追加することで利用可能になります
3.Standard エディションのMixed対応(ライセンス混在)
2021年12月、Standardエディションと、Enterprise、Premiumエディションの混在利用が可能となりました。
これにより、すべてのエディションを混在利用することが可能になります。
Standardエディションは、上位エディションと比べ、設計・設定に制限があり、また設定項目も分ける必要があるため、エディションを混在させる際は、注意が必要になります。
詳細については、弊社担当までお問合せください。
■まとめ
最後にアップグレードされた後の機能/エディション表を見てみましょう。
※ブログ投稿時の最新データシートをもとに表を作成(2021/12/22Update)
Enterprise、Premium エディションは、VENI標準付与以外の変更点はありません。
■おわりに
ライセンスのアップデートのご紹介は以上です。いかがでしたでしょうか。
私の所感ですが、
従来は規模によってエディションを選択しておりましたが、
本件のアップデートによって、設計(使う機能)に合わせたエディションを選択するという考え方が可能になったように感じました。
■従来
小規模⇒Standard
中大規模⇒Enterprise、Premium
■アップデート後
使う機能によって、Standard、Enterprise、Premiumを選択
VMware SD-WANは、ユーザ様やパートナー様からのフィードバックに応えたバージョンアップにより次々と機能が登場して、
まるでクラウドのようなワクワク感のある面白い製品だと思います。
ぜひ、今後ともVMware SD-WANにご期待ください!!
本ブログでもVMware SD-WANに関する情報を積極的にお伝えしていきたいと思います。
もし、ご興味のある内容やご不明点などございましたら、弊社の担当営業までお問い合わせください。