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Automation Anywhere -【A360】【パッケージリファレンス】If vol.1

RPA
2022.02.04

【パッケージリファレンス】では、
Automation Anywhere Automation 360 のパッケージで使用できるアクションと、
各アクションの設定パラメータについて、マニュアル形式でご紹介していきます。
今回は、Ifパッケージ第一弾のご紹介です。


Ifパッケージ

本記事は「バージョン:3.1.0-20211011-141741」の情報です。(Build 11513)
最新情報を確認するには、公式ドキュメントも併せてご参照ください。
公式ドキュメント:If package

概要

条件に基づいて、その後の処理を分岐させることができます。

Ifパッケージには以下の3つのアクションが含まれています。
名前は英語でも日本語でも同じです。
各アクションの中に、条件に合致した際に実行したいアクションを入れていきます。

if_package.png

「If」アクションは、「もし~なら」という条件を設定します。
「Else If」アクションは、「それ以外で、もし~なら」という条件を設定します。
「Else」アクションは、「それ以外なら」という条件になります。

「If」アクションは必ず使用しますが、「Else If」「Else」は必要に応じて使用します。
例えば、Excelのセルの値を条件にして、セルに色を付ける処理を作成するとします。

セルの値が「はい」の場合だけ処理を行い、それ以外の場合は何もしないなら、
「If」アクションだけを使用します。

セルの値が「はい」の場合は青色にし、「いいえ」の場合は黄色にしたい場合は、
以下の2つのパターンが考えられます。

まず、事前に入力チェックを実施していて、
該当のセルには「はい」または「いいえ」のどちらかが必ず入力されている場合は、
「If」アクションと「Else」アクションを使用します。

if_sample_1.png

入力チェックは実施していなくて、未入力だったり、違う値が入力されている可能性があり、
その場合は別の処理を行いたいなら、「If」「Else If」「Else」のすべてのアクションを使用します。

if_sample_2.png

なお、「Else If」アクションは複数設定することができます。

multiplex_else_if.png

Ifパッケージのアクションでは、アクションの中に、
条件に合致した際に実行したいアクションを入れていきます。

[フロー]表示の場合はアクションの枠の中へ、他のアクションを追加します。

if_process_1.png

[リスト]表示ではインデントで括られたブロックの中へ、他のアクションを追加します。

if_process_2.png

 


アクションの説明

アクション:If

最初の条件と、その条件に当てはまった場合の処理を設定します。

if_action_01.png

設定した条件はグループ化できます。

if_action_02.png

条件は追加でき、および(AND)とするか、または(OR)とするか、演算子を指定できます。

if_action_03.png

複数の条件を設定した状態で、1つ目の条件で[グループを追加]した後、
2つ目の条件で[上に移動]すると、グループの中に含まれるようになります。

if_action_04.png

if_action_05.png

if_action_06.png

 

アクション:Else If

追加の条件と、その条件に当てはまった場合の処理を設定します。
「If」アクションと同様に、条件は追加でき、演算子を指定できます。

else_if_action.png

 

アクション:Else

どの条件にも当てはまらなかった場合の処理を設定します。
アクション自体に設定内容はありませんので、分岐してここに来た場合の処理だけを設定します。

else_action.png

 


設定できる条件

設定できる条件には以下のものがあります。
詳細は次回以降でご紹介する予定です。

条件名
A2019DemoPackage
(A2019DemoPackage)
Window Exists demo
(Window Exists demo)
False condition demo
(False condition demo)
A2019DemoPackage
(A2019DemoPackage)
Window Exists demo
(Exists demo)
False condition demo
(False condition demo)
Application
(アプリケーション)
Application is not running
(アプリケーションが実行されていません)
Application is running
(アプリケーションは実行中です)
Boolean
(Boolean)
Boolean condition
(Boolean condition)
Data Table
(データ テーブル)
Data table is empty
(データ テーブルは空です)
Number of columns
(列数)
Number of rows
(行数)
Datetime
(日時)
Date Condition
(日付条件)
Dictionary
(ディクショナリ)
Check key
(キーを確認)
Check for a single value
(シングル値をチェック)
DLL
(DLL)
Dll Session does not exists
(Dll Session does not exists)
Dll Session exists
(Dll Session exists)
File
(ファイル)
File date
(ファイルの日付)
File exists
(ファイルが存在する)
File extension
(File extension)
File does not exist
(ファイルが存在しない)
File size
(ファイル サイズ)
Folder
(フォルダー)
Folder does not exist
(フォルダーが存在しない)
Folder exists
(フォルダーが存在する)
Image Recognition
(画像認識)
Image file is NOT found in image file
(画像ファイルが画像に見つからない)
Image file is NOT found in window
(画像ファイルがウィンドウに見つからない)
Window is NOT found in image file
(ウィンドウが画像ファイルに見つからない)
Window is NOT found in window
(ウィンドウがウィンドウに見つからない)
Image file is found in image file
(画像ファイルが画像ファイルで見つかる)
Image file is found in window
(画像ファイルがウィンドウで見つかる)
Window is found in image file
(ウィンドウが画像ファイルで見つかる)
Window is found in window
(ウィンドウがウィンドウで見つかる)
JavaScript
(JavaScript)
Script is successful
(スクリプトが正常に実行されました)
Script is unsuccessful
(スクリプトが正常に実行されませんでした)
Legacy automation
(レガシー オートメーション)
Web control exists
(Webコントロールが存在)
Web control does not exist
(Webコントロールが存在しない)
Window control is active
(ウィンドウ コントロールがアクティブ)
Window control does not exist
(ウィンドウ コントロールが存在しない)
Window control exits
(ウィンドウ コントロールが存在)
Window control is not active
(ウィンドウ コントロールが非アクティブ)
Comparison condition
(比較条件)
Script is unsuccessful
(スクリプトが正常に実行されませんでした)
Script is successful
(スクリプトが正常に実行されました)
Child window does not exist
(子ウィンドウが存在しない)
Child window exists
(子ウィンドウが存在)
List
(リスト)
List variable
(リスト変数)
Number
(数字)
Number condition
(数字条件)
Ping
(Ping)
Ping is successful
(Pingが成功)
Ping is unsuccessful
(Pingが失敗)
Recorder
(レコーダー)
Object exists
(オブジェクトが存在します)
Object does not exist
(オブジェクトが存在しません)
Service
(サービス)
Service is not running
(サービスが実行されていません)
Service is running
(サービスが実行されています)
String
(文字列)
String condition
(文字列の条件)
Task Bot
(タスクBot)
Task successful
(タスクが正常に完了しました)
Task unsuccessful
(タスクが正常に完了しませんでした)
Utils
(Utils)
Not Empty String
(Not Empty String)
Empty String
(Empty String)
Compare Record Value by Index
(Compare Record Value by Index)
List contains Record value
(List contains Record value)
VBScript
(VBScript)
Script is successful
(スクリプトが正常に実行されました)
Script is unsuccessful
(スクリプトが正常に実行されませんでした)
Window
(ウィンドウ)
Window exists
(ウィンドウが存在する)
Window does not exist
(ウィンドウが存在しない)
Window wiht same title does not exist
(同じタイトルのウィンドウは存在しません)
Window wiht same title exists
(同じタイトルのウィンドウが存在します)

 

「A2019DemoPackage」条件について

「A2019DemoPackage」はCommunity Editionのみで使用可能です。
(製品版にはありません)

そして、なぜか同じものが2つあります。
Control Roomの[マネージ]-[パッケージ]で見てみるとバージョンがちょっと違うようなので、
細かい仕様は異なる可能性があります。

A2019DemoPackage_01.png

A2019DemoPackage_02.png

どちらのパッケージを使用しているかは、アクションを追加した後に以下の手順で確認できます。

①[キャンセル]ボタンの左側にあるメニューボタンより[パッケージ]を選択します。

package_version_1.png

②[使用したパッケージ]のリストから「A2019DemoPackage」を選択し[バージョン]欄を確認します。

package_version_2.png

 


いかがだったでしょうか。
次回からは設定できる条件の詳細をご紹介する予定です。
Bot開発の参考になれば幸いです。 

 

著者紹介

先端技術推進統括部
RPAビジネス推進部
西尾 玲