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【Onshape】CAD利用者の実態調査2021年冬!コロナ禍でどんな課題を抱えているのか?

CAD
2022.02.28

みなさんこんにちは、Onshape担当の羽根です。

今回は2021年12月8日から12月21日までに日経XTECH ACTIVEで実施した、「CADを導入する際に重視する点は? 設計業務の環境に関する実態調査(回答受付終了)」で得られた回答133件の結果をご紹介致します。コロナによるニューノーマルな環境当初と比べ落ち着いてきましたが、どんな課題を感じているのか、SaaS/クラウドの利用状況などをまとめております。


Q:現在の設計環境で感じている課題:選択回答結果

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最も多くの票を集めたのは「社内外とのコラボレーション(協業)データ共有」、続いて「管理者の高齢化/異動」、「管理工数」という結果でした。CAD機能自体が課題になっているケースは少なく、リモートワークの増加による影響もあると思いますが、管理とデータ共有に課題を感じている方が多いようです。

Q:現在の設計環境で感じている課題:フリーコメント

  • 管理関連
    • 設計者、管理職の知識が高くない
    • CAD/バージョン違いのデータ変換
    • オプションツールで編集したデータの管理
  • パフォーマンス関連
    • リモートワーク時の操作レスポンス遅れ
    • 部品点数やデータサイズが非常に大きい為、アセンブリデータの扱いに時間コストがかかる
    • PDM使用時に操作が重い
    • ハイスペックなマシンが必要となり設備コスト負担が大きい

こちらも同じくやはり管理面で課題に感じている方は多い印象ですが、加えて「パフォーマンス面」の課題も多く上がっていました。単純なマシンスペック、リモート接続、大規模アセンブリなど理由は色々ありますが、操作レスポンス時の遅れに課題を感じている方が多いようです。

Q:CADを導入する際に重視する点

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一番多かったのは「ライセンスコスト(初期&更新)」、次いで「2D/3D連携」、「3D CAD機能」となりました。課題と重視する点が全く異なるという驚きの結果でした。これは設計現場で上げられている課題は一般的なインストール型のCADで解決するのは難しいと考えられた為ではないかと考えています。(設計現場の課題は他の方法で解決するなど)

Q:CADの変更についてどのようにお考えですか?

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実は私たちが最も意外な結果が出たと感じたのがこの設問です。なんと63%の方が新しいCADの導入に前向きな結果が出ました。

多くの設計者の方から「環境を変えたくない」とお話を聞く場面が多い為、環境を変えたくないという意見が一番になると思っておりました。もちろんCADを変えるには、学習コストや作業コストも多く掛かるため、それ相応のメリットが必要な事は言うまでもありませんが、多くの設計者が効率改善に本気で向き合っている事が感じられる結果でした。

Q:設計業務のリモートワーク(在宅勤務)を実施していますか?

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こちらも想定以上に設計業務のリモートワークの実施率が高い結果でした。今回のアンケート回答者の57%が設計者21名以上の会社と、回答者のうち大規模ユーザの比率が高かった事も一つの要因かもしれませんが、セキュリティ面からリモートワークは難しい印象が強いですが徐々に拡大しているようです。

Q:設計部門内でSaaS/クラウド製品は利用されていますか?

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利用率は31%という結果ですが、リモートワーク実施中が50%という結果を踏まえると、単純計算で約20%のユーザはSaaS/クラウド無しで在宅で設計業務をしているという結果です。

弊社はリモートワークが大半になっていますがSaaS/クラウド中心で業務が進んでいます。業務効率の改善に繋げられる可能性が高いので、是非SaaS/クラウド製品の導入もご検討頂ければと感じます。

この設問は設計部門内で一般向けサービス(GoogleドキュメントやTeamsなど)も含む結果です

Q:クラウド対応した機械設計CADに興味はありますか?

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最後はOnshapeに関連した質問となりますが、「ある」が「ない」よりも7%多い結果でした。SaaS/クラウド製品の利用者率が31%でしたので、それよりも10%高く、クラウドCADへの注目は徐々に高まっているように感じます。

総評

思っていた以上にフルクラウドのCAD「 Onshape」で解決できる問題が多い印象でした。特に上記課題を解決するOnshapeの特長としては下記があげられます

  • データをクラウドで管理するので、いつでも最新情報を共有可能(編集も可能)
  • サーバは全てメーカーで管理、ローカルマシンへはインストール不要
    ほぼ管理者レスの運用が可能
  • クラウドリソースを使用する事でハイスペックなワークステーション不要
    (オフィスPCやスマホ、タブレットでもCADが利用可能)

アンケート結果に関しては以上となります。アンケート結果のより詳細な内容や、フルクラウドCAD Onshapeについて詳しくお話を聞きたい方がいらっしゃいましたら「Onshape特設サイトのお問合せ」よりご連絡下さいませ。


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著者紹介

SB C&S株式会社
クラウド・ソフトウェア推進本部
CAD&ドローン&AR事推課
羽根 隆嘉