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【Portworx基礎(7)】PX-DRによる災害対策

ストレージ / HCI
2023.02.20

みなさんこんにちは。 Portworxの機能を連載形式でご紹介しております。

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 入門編 コンテナ環境と「データ」を考える
 第1回 PX-Storeによるボリュームの提供(初級編)
 第2回 PX-Storeによるボリュームの提供(応用編)
 第3回 ボリュームのスナップショット
 第4回 PX-Autopilotによるボリューム・ストレージの自動拡張
 第5回 PX-SecureによるRBACとOwnership
 第6回 PX-Migrateによるアプリケーションとデータの移行
 第7回 PX-DRによる災害対策
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連載第6PX-Migrateによってアプリケーションやデータを別のKubernetesクラスターへ移行する様子をご紹介しました。 PX-Migrateのユースケースとしてクラウドへのリフト&シフトや開発環境からの昇格を挙げましたが、災害対策として遠隔地にある別のクラスターに対して継続的にレプリケーションを行いたいというご要望もあるかと思います。 今回はレプリケーションの機能を有する「PX-DR」についてご紹介いたします。

PX-DRとは

PX-DRはディザスタリカバリ(DR)を目的として、アプリケーションやデータを継続的にレプリケーションする機能です。 メーカーサイトのFull Feature ListによるとPX-DRの機能として同期(Synchronous)レプリケーションと非同期(Asynchronous)レプリケーションが挙げられています。まずはこの違いを簡単に整理しておきましょう。

同期レプリケーションは同じMetropolitan Area Network (MAN)内にノードが存在しているような場合(レイテンシーが10ms未満)に利用することができます。ノードが異なる地域に配置されている環境など、高レイテンシーが見込まれる場合は非同期レプリケーションを選択しましょう。

px-dr.pngなお、Portworx Docsでは同期レプリケーションによるDR"Metro DR"と表記されている場合があります。

※レプリケーションを実行するにはPX-DRのライセンスが必要です。 メーカーサイトに記載の通りPortworx Enterpriseのトライアルには含まれていない点にご注意ください。

 

レプリケーション方式とPortworxの構成

レプリケーション方式として同期 / 非同期のどちらを採用するかによってPortworxの構成が変わります。

同期レプリケーション(Metro DR)の場合

2つのKubernetesクラスターが存在しその間で同期レプリケーションを行う場合、両KubernetesクラスターでひとつのPortworxクラスター(ストレッチクラスター)を形成します。
pxdr-sync.pngまた、KVDB(Key-Valueストア)の配置も変わります。Portworxはメタデータを格納するためのKVDBを必要とし、通常はPortworxインストール時にビルトインでPortworxクラスター内部にKVDBを配置することができます。(内部KVDBの詳細についてはこちらをご参照ください。) しかしながらMetro DR構成の場合、Portworxの内部KVDBはサポートされません。 従ってPortworxクラスターの外部にKVDBを配置するような構成にします。

非同期レプリケーション(Asynchronous DR)の場合

非同期レプリケーションを行う場合はKubernetesクラスターごとにそれぞれPortworxクラスターを構成します。 また、データをレプリケーションするためにObject Storeと呼ばれるS3ストレージ(Amazon S3Azure Blobなど)が必要です。
pxdr-async.png

なお、非同期レプリケーションではSource Cluster側で作成したスケジュールに基づいてデータが送信されます。

実際にストレッチクラスターを構成するには...

同期レプリケーション(Metro DR)の場合、前述の通りPortworxを「ストレッチクラスター」とする必要があり、KVDBの配置も変わります。 この度、ストレッチクラスターの構成方法をご紹介する資料「Portworxストレッチクラスターセットアップガイド」をリリースいたしました。

下記フォームにて資料を入手いただけます。(「Portworxストレッチクラスターセットアップガイド」を選択ください。)

資料ダウンロードフォーム(ストレージ/HCI)
https://licensecounter.jp/engineer-voice/download/form_hcistorage.html

2つのサイトをまたがったPortworxクラスターを構成するにあたり、データセンターの障害やネットワークパーティションに備えタイブレーカーを導入したいというご要望もあるかと思います。本手順書では「Witnessノード」と呼ばれるタイブレーカーの構成も含めてご紹介しています。ぜひご一読頂ければ幸いです。

 

 

※ サービスや製品の仕様ならびに動作に関しては、予告なく改変される場合があります。
※ 本ブログにおける記載はPortworxバージョン2.12の情報に基づいています。 異なるバージョンにおけるサポート範囲 / 仕様変更等についてはメーカードキュメントをご確認ください。

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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術部 4課
中原 佳澄