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【Nutanix】生まれ変わったPrism Centralのユーザーインターフェースをご紹介

ストレージ / HCI
2023.08.15

はじめに

こんにちは、SB C&Sの友松です。Nutanixのマルチクラスター管理ツールであるPrism Centralでは、バージョン「pc.2022.9」および「pc.2023.1」にて、ユーザーインターフェース(UI)や機能面で大きめのアップデートがありました。そこでこの記事では、生まれ変わったPrism Centralの情報をお届けしたいと思います。

次期AOSバージョンへのアップデートなどに伴って、今後Prism Centralも新しいUIに切り替わっていくと思われますので、早めの情報収集にお役立てください。

※この記事は、Nutanixのリリースノートをもとに作成しておりますので、詳細は各リリースノートをご確認ください。(My Nutanixアカウントが必要となります)

Prism Central とは

Prism Centralとは、Nutanixのマルチクラスター管理 + 様々な追加の運用機能を提供する管理コンポーネントです。Prism Element が単一クラスターのCVMに標準搭載の管理ツールであるのに対して、Prism Centralは後から仮想マシンとしてデプロイして使用します。Prism Elementからのクリック操作でカンタンにデプロイすることが可能です。

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ここからは、生まれ変わった新しいPrism Centralの情報をお伝えします。

1. Prism Operations

Prism Centralバージョンpc.2022.9 にて「Prism Operations」という要素が Prism Central に追加されました。 NCM(Nutanix Cloud Manager)ライセンスエディションでの「インテリジェント・オペレーション」の機能に関係する設定メニューです。

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キャパシティプランニングやレポート機能といったNCMの「インテリジェント オペレーション」に該当する機能を使用するためには、このPrism Operationsを事前に有効化することが必要となりました。

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2. アプリケーション スイッチャー

Prism Centralバージョンpc.2023.1にて「アプリケーション スイッチャー」という機能が追加されました。これは、Prism Central Webコンソールにおける、サービスごとの画面切り替え(スイッチング)機能の事です。

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この機能追加に伴って、Prism Central Web コンソールによるクラスター管理画面は以下の通り2つの機能に分断されました。

  • Infrastructure: 仮想マシンやストレージなどのインフラ管理、NCM の運用機能
  • Admin Center: Nutanix アプリの管理、プロジェクト管理、IAM や LCM、ライセンス管理

5.jpgInfrastructure画面は、これまでのPrism Centralによるマルチクラスター管理やNCMの運用機能といった部分を継承しているため、見慣れたUIだと思いますが、新規追加されたAdmin Centerについては、変更点も含めてもう少し詳しく説明します。

3. Admin Center > マーケットプレイス

Admin Centerにマーケットプレイスというメニューが追加されました。マーケットプレイスを使うと、Nutanix MoveやNutanix Kubernetes Engineといったアプリを自動デプロイしたり、Calmによるブループリントやランブックを公開したりできます。

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ここでNutanixに詳しい方は「Calmのマーケットプレイスはどうなったの?」と思った方がいるかもしれません。そこで、Calmを有効化して、Calm UIのマーケットプレイスを確認してみたところ、以下の画像のようになっていました。

7.jpgこのことから、Calmのマーケットプレイスは、Admin Centerのマーケットプレイスとして移植されたことが分かります。ブループリントやランブックなどは、今まで通りCalmのUI画面で操作可能です。

4. Admin Center > Projects

Admin Centerには「Projects」というメニューも追加されています。これは、従来のPrism Centralにおける「Prism Self Service」のプロジェクト機能に該当するもので、今回Admin Centerに移植されて、メニューに大きく出てくるようになりました。提供する機能自体は、従来のプロジェクトと同様です。

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5. Admin Center > IAM

Admin CenterにIAMという新しい呼称のメニューが追加されました。IAMは他のクラウドサービスなどでも使用される用語と同様で、Identity and Access Managementの略です。このたび、Nutanixでも「IAM」という名前で登場しました。ただ、こちらは何か新しい機能が追加されたわけではなく、これまでPrism Centralで操作できていたAD認証や役割ベースのアクセスコントロール(RBAC)といった機能を継続して提供します。ユーザ管理やロールマッピングがIAMに集約されたと考えるとよいかと思います。

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6. Admin Center > LCM と ライセンス管理

Prism Centralでこれまでも提供されていた、LCM(Life Cycle Manager)とライセンス管理画面もAdmin Centerに移植されています。こちらも提供している機能はこれまでと同様です。

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7. MSP デフォルト有効化

MSP(マイクロサービスインクラストラクチャ)とは、Flow Virtual Networking や Objects などのコンテナベース サービスをデプロイするためのプラットフォームで、Prism Central 内部で Kubernetes によって展開されます。Prism Centralバージョンpc.2022.9にて、MSPはデフォルトで有効化となりました。

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Prism Centralの展開についても、Kubernetes構成に関連するネットワーク要件などが追加されています。例えば特定のセグメントにはDNSサーバを配置しないといった要件があったりしますので、詳しくはリンク先のドキュメントをご参照下さい。

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▽前提条件の詳細
[Microservices Infrastructure Prerequisites and Considerations]
https://portal.nutanix.com/page/documents/details?targetId=Prism-Central-Guide-vpc_2023_1_0_1:mul-cmsp-req-and-limitations-pc-r.html

おまけ - Nutanix Centralについて

実は今回のPrism Centralの仕様変更は、2023年5月に開催されたNutanix の年次イベントで発表された「Nutanix Central」に大きく関わっていまして、「Nutanix Central」についても紹介しておきます。Nutanix Centralは複数拠点のNutanix環境を一元管理する新しいグローバルコントロールプレーンとして発表されたものです。

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2023年5月の発表時点ではまだ開発段階とのことですが、Nutanix Centralはクラウドサービス(SaaS)として提供されるようです。

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先ほどPrism Centralと大きく関わると紹介しましたが、Nutanix Centralは複数拠点のPrism Centralと連携して機能するサービスのようで、各Prism Central拠点のRBACを継承したり、マーケットプレイスやAdmin Centerをグローバルに統合管理したりできるようになるようです。以下図の情報は、搭載予定の機能として参考にしていただければと思います。

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Nutanix Centralやその他の新発表については、以下記事もご参照ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。Nutanixは新しいポートフォリオや、真のハイブリッド・マルチクラウドの実現に向けて確実に歩みを進めており、その前進のひとつとして、Prism Centralにも仕様変更が起きているということが理解いただけたかと思います。今後も、Nutanixの情報を発信していきますのでぜひまた情報収集に来ていただければ幸いです。

<参考情報>

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 3課
友松 桂吾 - Keigo Tomomatsu -

DC運用や留学などの経験を経て2019年にSB C&S入社。好きなことは料理とお酒。嫌いなことは睡眠不足。