みなさん、こんにちは。SB C&Sの金井です。

新人SEの入門ブログ第3回目は、HPEサーバーの管理ツールのひとつであるIntelligent Provisioningについてご紹介します。新人ブログシリーズもいよいよ第3回目となりました。

各回のブログについては以下をご覧ください。
第1回「サーバーの管理といえばコレ！HPE iLOとは 〜新人SEの入門ブログ〜」
第2回「新しい管理ツール Compute Ops Management はiLOとどう違う？ 〜新人SEの入門ブログ〜」
第4回「iLO vs COM ファームウェアアップデート 〜新人SEの入門ブログ〜」
第5回「iLO vs COM OSインストール 〜新人SEの入門ブログ〜」

Intelligent Provisioningとは？

Intelligent ProvisioningはiLOに含まれている機能で、OSのインストールやファームウェア設定を円滑に進めるための手助けをしてくれます。以前は、HPEサーバーを購入するときに付属していたCDやDVDから管理ソフトウェアをインストールしなければならないケースがありました。しかし、現在ではこれらの機能がiLOに統合されています。その結果、物理的なメディアを準備する必要なく、サーバーのセットアップやメンテナンスをより手早く簡単に行うことが可能となりました。

Intelligent Provisioningでできること

サーバーの世代によってできることが異なるため、今回はHPE ProLiantGen10を例にご紹介します。具体的には以下の通りです。

・OSのインストール

物理的なメディア（USBやCD・DVD）を用意する必要はなく、ファームウェアの構成、ストレージのパーティション作成、OS・ドライバーの手順でガイドに沿って行うことができます。

・メンテナンスの実行

ファームウェアのアップデートからIntelligent Provisioning環境の設定、ハードウェアおよびBIOS設定の変更などOSを起動し続けたまま行うことができます。

Intelligent Provisioningの画面

Intelligent Provisioningの機能を使うためには、まず、サーバーの電源を入れた後にF10キーを押します。

すると、Intelligent Provisioningの画面が起動します。

起動後は「Rapid Setup」「メンテナンスの実行」の2つのメニューがあります。

OSのインストールを行う場合は、左のRapid Setupを選択し、画面に沿って操作を行います。インストール先のRAIDボリューム作成や、インストールするOSの種類の選択、IPアドレスの設定など、OSのインストールに必要な基本的な情報を入力することで、簡単に実行することができます。

続いて「メンテナンスの実行」についてです。先ほどの選択画面で「メンテナンスの実行」を押します。画面が切り替わり、ファームウェアのアップデートからBIOSの設定など、幅広いセットアップを行うことができます。

Intelligent Provisioning Always On

HPE ProLiant Gen10からはIntelligent Provisioning Always Onという新しい機能が実装されました。これまで、Intelligent Provisioningを使ってOSのインストールやメンテナンスの実行を行うためには適宜サーバーを再起動して設定を反映させる必要がありました。この手間を無くしたものが、Intelligent Provisioning Always Onです。このAlways OnはiLOの管理画面からブラウザとして開くことができるので、サーバーを起動したままセットアップを行うことができます（※）。また、ブラウザから操作するため、スムーズかつ快適に行うことができます。

※一部の設定は再起動が必要です。

Intelligent Provisioning Always Onの画面

iLOの管理画面から「Always On」のボタンを押すことでブラウザのIntelligent Provisioningがブラウザで起動します。

ブラウザなので、リモートコンソール内の操作よりも操作性が良いことも特徴です。基本的な仕様はIntelligent Provisioningと特に変わりません。

いかがだったでしょうか、今回はiLOの中でも特に重要な機能のひとつであるIntelligent Provisioningをご紹介しました。Intelligent Provisioningを使ったOSのインストールは初心者にもわかりやすく、スムーズに行うことができると感じました！次回は「iLO vs COM ファームウェアアップデート編」となります。次回の更新も楽しみにお待ちください。