SB C&Sの最新技術情報 発信サイト

C&S ENGINEER VOICE

SB C&S

今、FlashArrayの新モデルが熱い!!! FlashArray X20R4 CL & C20R4 ほか、最新情報をお伝えします。

ストレージ / HCI
2025.02.28

みなさまこんにちは、SB C&S ストレージ担当の中田です。

近年、エンタープライズ向けのストレージでは、技術的な進化によるデバイス単体あたりの大容量化が目覚ましいです。そして、これに合わせて最小容量も増大していく傾向にあります。
しかし、お客さまの利用したい容量が必ずしも増えているわけではありません。

「もっと小さな容量で構成できればいいのに」
「これだとオーバーサイジングになっちゃう、もったいないな」

サイジングの過程でこのように感じたことのある方も少なくないのではないでしょうか。
そのような方に今回は朗報です。オールフラッシュストレージメーカーとして有名なPure Storageにて、小容量モデルのラインナップが拡充されています。

その他直近のPure Storageの情報とともに、確認していきましょう!

※本ブログに記載の内容は、2025年2月時点での情報となります。最新の情報についてはメーカーおよび弊社までお問い合わせください。
 

Xシリーズに小容量モデルが追加!「FlashArray X20R4 CL(キャパシティライセンス)」

画像1.png

FlashArrayでは、1.1TBモデルのDFM(Pure Storage独自のSSD)のEOS(End-of-Sales)以降、最小構成はX20R4 に2.2TBディスクを10本搭載した22TBモデルとなっていました。
しかしこの度、市場からの強い要望を背景に11TBモデルのFlashArrayが帰ってきました!

FlashArrayでは「データパック」という概念があり、基本的に10本未満での構成は行うことができません。ではどのようにして11TBモデルを実現しているのかというと、ソフトウェアリミットをかけるようです。
2.2TBのDFM10本を搭載したX20R4を導入し、認定パートナーにて出荷前に容量制限をかけることになります。
上記のようなプロセス、およびその監視の都合上、ダークサイト(インターネット接続不可の環境)では導入できない、という難点はあるものの、Pure Storage製品はもともとPure1に接続いただいてこそ真価を発揮する製品ですので、上記で引っかかる場合でもぜひ一度ご相談いただければ幸いです!
 

100VモデルのFlashArrayが帰ってきた!!「X20R4 Low-Line」

X20R4LL.png

R4シリーズから200V電源のみの対応となっていたFlashArrayシリーズですが、とくに小規模な導入環境では「100V電源対応」が要件になることも少なくなく、これが導入の妨げになっていた環境もあったのではと思います。

そんな方々に朗報です。2024年末より、X20R4 Low-Line(以降LL)と称し一部構成限定で100Vでの構成が再びサポートされるようになりました。

一部構成、というのは具体的には、X20R4かつDFM10本搭載の構成になります。
また、Purityバージョンやネットワークポートの構成に多少の制限があります。これらはEverModernでのアップグレードや、細かなコントローラーモデルの差異によっても対応可否が変わりますので、弊社にお問い合わせいただければ幸いです。
 

とってもオトクな「FlashArray C20R4」

C20R4.png

FlashArray//Cシリーズは、従来より大容量を書き込める「QLCデバイス」をもちいたオールフラッシュストレージです。
これまでC50、C70、C90の3モデルのみだったこのFlashArray//CR4シリーズですが、昨年末ついに新モデル「C20」が追加されました。

C50の最小容量が186TBなのに対し、C20の最小容量は148TBとなっています。またC50よりもコントローラーパフォーマンスを抑えている分価格もかなり抑えられているため、いままでオーバーサイジングとなっていた環境にも導入しやすくなっています。
もちろんEverAgileによるコントローラーアップグレードにも対応しておりますので、将来的にはより上位モデルに切り替えていく、といったことも可能です。

お見積りの際は、ぜひ弊社にお問い合わせください!

 

Purity//FAに埋め込まれた新「Pure Fusion」の正式リリース

Pure Fusionは、PurityOSに追加された「統合管理」機能です。Tech Preview期間を経て、6.8.1より正式リリースとなりました。

Pure Fusionという名前自体は、長くPure Storage製品を追っていて聞き覚えのある方もいるかと思います。というのも「Pure Fusion」という名前が最初に出てきたのは4年前に遡ります。
当時はPure1に統合されたクラウドベースのオーケストレーションツールとしてロードマップが発表されたのですが、結局正式リリースに至りませんでした。

その「旧Pure Fusion」に対して、今回発表された、いうなれば「新Pure Fusion」は、そのサービスの提供方法が大きく異なり、PurityOSに埋め込まれた機能としてリリースされています。

現在できることとしては、複数のFlashArrayを対象にVolumeやHostの作成、監査ログの表示を行う、といった機能にとどまりますが、今後はこれらをベースにマルチテナント機能やオーケストレーション機能の拡充を予定しているとのことです。

実際の操作画面については、Pure Storage岩本様のブログを見ていただけるとわかりやすいかと思います。

個人的にもマルチテナント機能の実装は非常に期待しているため、今後も新情報がありましたら本サイトにて投稿させていただきます!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

小容量モデルのラインナップ拡充や100V対応は、日本市場からも多く要望があった部分です。このような日本からの声に対応しているということはメーカーの日本市場への注力の表れでもあり、今後も期待できると個人的には思っています。

今後も定期的に新情報を発信いたしますので、定期的にEngineer Voiceに足を運んでいただければ幸いです!

Pure Storageに関する全ての記事はこちらから!

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課
中田 浩嗣 - Hirotsugu Nakata -

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア