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【Everpure】運用メリットも盛りだくさん?!新時代のストレージ運用「Evergreen//One」

ストレージ / HCI
2026.03.31
こんにちは。SB C&S ストレージ技術担当の中田です。

Pure Storageは2026年2月、社名を「Everpure」へ変更しました。

この新しく社名に入ってきたワード "Ever" には、「ストレージをサブスクリプション型で最新にアップデートし、永久に利用できる」という "Evergreen" の根本理念が含まれています。

そこで、今回はこのタイミングで改めて、Everpureのサブスクリプション型ストレージサービス「Evergreen//One」についてご紹介していきたいと思います。

ストレージでサブスクリプション?というイメージがまだわかない方は、先に以下の記事をお読みいただければ幸いです。

・ストレージは"買う"から"使う"時代へ? サブスク型のストレージサービスについて解説します!
 https://licensecounter.jp/engineer-voice/blog/articles/20260324_post_89.html

また、今回の内容は2026年3月時点で確認された内容となり、以下を参考としています。最新情報や契約内容の詳細については、以下のサイトをご覧いただくか、弊社までお問い合わせください。

End User Agreement
 https://www.purestorage.com/legal/pure-end-user-agreement.html

Evergreen//One Product Guide
 https://www.purestorage.com/legal/evergreen-one-product-guide.html

Evergreen//One Terms Of Use
 https://www.purestorage.com/legal/evergreen-one-terms-of-use.html

Evergreen//One Add-Ons Guide
 https://www.purestorage.com/legal/evergreen-one-add-ons-guide.html

Efficient Evergreen//One Management with Pure1
 https://www.purestorage.com/content/dam/pdf/en/solution-briefs/sb-efficient-evergreen-one-management-pure1.pdf

 

 Evergreen//One の基本


 

Evergreen//Oneのサービスメニュー

Evergreen//Oneでは、利用者は利用するモデルを選ぶわけではなく、提供されるいくつかのサービスから、必要なパフォーマンスやレイテンシなどをもとに利用するサービスを決定します。以下は、そのベースとなる利用サービスの一覧です。

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上記に記載の通り、各サービスでは最低保障される性能値やエネルギー消費量、最小可用性などがSLAとして定義されており、これがEvergreen//One最大の特徴となっています。もちろんSLAのため、これらの値の計測方法や定義、守られなかった際の保証についてもそれぞれ明記されています。SLAの詳細については以下ページをご覧ください。

・Evergreen//One Product Guide
 https://www.purestorage.com/legal/evergreen-one-product-guide.html

これらはもちろん、実体としてストレージ筐体がお客様のデータセンターなどに配置されることになります(CBSを契約に含めた場合を除く)。そのため、最低コミットや最小契約期間もそれぞれのサービスごとに設けられています。

また、for AIというのもEvergreen//Oneならではのサービスです。R/W性能ではなくスループットをSLAとして定義しているサービスメニューとなります。
これは、AI環境では最も高価な資産はGPUであり、それ以外の部分をボトルネックにすることはもったいない、という考えのもと、AI環境のストレージ側でもっともボトルネックとなりやすいスループットをSLAとして定義しています。

そしてこれらのサービスすべてに共通する内容として、以下が付随します。

・計画的ダウンタイム「ゼロ」
・データ移行不要
・データ損失「ゼロ」
・電力とラックスペースの負担なし

上記のような運用コストの削減も含めることで、買い切り型のストレージと比較したとき支払いサイクルの変化以上のメリットが生まれるケースもあります。

 

Evergreen//Oneの課金の計算方法

Evergreen//Oneでは課金対象として「リザーブ」と「オンデマンド」があります。

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・リザーブ(容量)
 その名のごとく、契約上で予約した容量です。契約しているため支払い義務があります。

オンデマンド(容量)
 リザーブ容量をオーバーしたときに利用された容量です。リザーブ容量からオーバーした容量に基づき従量課金されます。

仕組みとして、裏で動いているEverpure側で管理されるストレージはリザーブ容量に加えて25%以上の容量バッファ(オンデマンドバッファ)を持っています。そのため、先述の表にも記載の通り、オンデマンド容量部分が発生しても25%までは書き込める保証がなされている形となります。

そして、これらの容量はEUC(=Effective Used Capacity:ホストが書き込んだデータ、レプリケーション、およびスナップショットの差分使用量で構成される総実効容量の使用容量)をベースに計測されます。つまり、データ削減前の容量をもとに計測をおこなうことになりますので、契約時にデータ削減率を考慮する必要がありません。

また、リザーブ容量については契約期間中増加することは可能ですが、減らすことは契約更新タイミングでないとできません。ただし、後述するSite Rebalance Add-Onを利用することにより、サイト間の容量調整を行うことは可能です。

 

Evergreen//Oneの管理と監視

サブスクリプションといえば、必ず必要となるのが利用容量や課金状態等の管理・監視ツールです。

Evergreen//Oneではこれらの管理は、すべてPure1を通じて行う形となります。

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そのため、別でリソースを用意して仮想マシンを展開する等の必要はなく、非常にシンプルな運用が可能です。一方で、容量監視等もありますのでPure1への接続(=インターネット接続)は必須となりますので、その点についてはご認識ください。

Pure1からは、Evergreen//One関連では以下が確認可能です。

・リザーブ容量の使用状況
・オンデマンド利用量(従量課金部分)
・将来の容量超過予測

上記に応じてリザーブ容量を変更していくことで、よりコスト面で効率的な運用が可能となります。

 

 Evergreen//One のオプション

 

Evergreen//Oneでは、先述のサービスメニューと組み合わせて利用可能なオプションメニューが用意されています。ただし、それぞれのアドオンにはサービスメニューの最小コミットとは別に、アドオンごとの最小コミットが設けられている場合もあります。詳細については以下をご覧ください。

・Evergreen//One Add-Ons Guide
 https://www.purestorage.com/legal/evergreen-one-add-ons-guide.html

Cyber Resilience and Recovery Add-On

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Cyber Resilience and Recovery Add-Onは、サイバーインシデント発生時の復旧時間短縮とデータ保全を目的としたオプションサービスです。本アドオンでは、Pure Storageが提供する復旧支援機能やサービスを通じて、障害やランサムウェア攻撃後のデータリカバリを実行できるよう設計されています。

具体的には、復旧対象となるデータの特定、リストアの実行、および復旧プロセスの支援がサービス範囲に含まれます。また、復旧時の作業はPure側の支援を前提としており、単なる機能提供ではなく「サービスとしての復旧支援」が特徴です。
 

Site Rebalance Add-On

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Site Rebalance Add-Onは、複数サイト間でのストレージ利用を最適化するためのデータ再配置サービスです。本アドオンにより、エンドユーザーは12ヶ月に1回、Evergreen//One製品ガイドに記載されている同じサブスクリプションサービス内で、リバランスを行うことができます。

具体的には、あるサイトで過剰に消費されている容量を、別サイトへ移動することでリザーブ容量の無駄をなくすことができます。またこの処理はサービスとして提供され、ユーザー単独での実施ではなくPure側の支援のもと実施できます。
 

Snapshot Retention Add-On

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Snapshot Retention Add-Onは、スナップショットの保持を「期間ベースの定額モデル」に変更できるアドオンです。標準サービスメニューではスナップショット容量はEUCに組み込まれますが、本アドオンを利用することによりEUCのカウントからSnapshot使用量が除外されます。そのため、スナップショット使用容量の大きい、データ変更率の高い環境でよりお得に利用可能であると言えます。

より具体的には、本アドオンではスナップショットの保持期間(14日間、90日間、365日間)およびひとつのスナップショットファミリーに対する最大スナップショット数に応じた3つのメニューが提供されており、利用者はこの中から選択して契約します。

 

 

 まとめ

 

いかがでしたでしょうか?
先述のとおり、Evergreen//Oneには単純な支払いサイクルの変化以上のメリットがあります。
もちろん最小コミットといった壁もありますが、アドオンや運用上のメリットを含めると、思いも寄らない環境にハマるケースもあるかもしれません。

ストレージのサブスク、ご検討してみてはいかがでしょうか。

Everpureに関する全ての記事はこちらから!

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課
中田 浩嗣 - Hirotsugu Nakata -

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア