
みなさんこんにちは。SB C&Sの中田です。
今回は掲題のとおり、Pure Fusionについてです。
Pure Fusion(以降Fusion)は2024年にGAされたPurityの機能であり、Everpureが近年提唱しているEDC(Enterprise Data Cloud)の中核を担う機能です。
※EDCについてはこちらの記事内Day3の内容も合わせてご覧ください。
このFusionに「Preset」と呼ばれる機能が最近追加されました。今回はFusion+Presetを試しに使ってみた、という趣旨のブログとなります。
Pure Fusionっていったいなんなの?
Fusionは、各FlashArray、FlashBlade、Everpure Cloud Dedicated(旧称CBS)に入っているOS「Purity」それぞれに組み込まれている機能です。これを利用して、FlashArrayやFlashBlade、Everpure Cloud Dedicatedも含めた複数のPurity環境を、まとめたストレージリソースとして管理することができます。
従来ストレージリソースを確保する際、管理者は「空き容量」「耐障害性」「性能」といった各種要件を考慮して、どのArray上で、どういうVolume・ディレクトリを作成するかを考えてこれらを展開していました。
しかしFusion+Preset機能を利用することで、上記のような条件をある程度事前に定めたテンプレートを作成しておくことができます。これらをユーザーが利用することで、ストレージをクラウドのようにセルフサービス化して運用することが可能となります。
サービスプロバイダー事業者のような、大規模環境をユーザーに利用させる用途で恩恵の大きな機能かと思います。
Fusionを使うには「Fleet」と呼ばれるクラスターのようなものを作成する必要があります。このFleet内にはFlashArray、FlashBlade、Everpure Cloud DedicatedといったPurity OSが動作する各種製品を参加させることができ、Fleetに参加したストレージは単一のUI(Fleet View)からまとめて管理することが可能となります。
また、再利用可能なVolume・ディレクトリ作成テンプレート(=Preset)を作成し、このテンプレートからWorkload(アプリケーション等に応じたVolumeやディレクトリのグループ)を展開することで、オブジェクトの展開・耐障害性機能・QoS設定などをシンプルに行うことができます。
具体的な使い方は?
少し本題から脱線しますが、Everpureの技術的内容での不明点は基本的にEverpureのKBにて検索します。
EverpureのKBは英語ページのみなので、検索ワードも英語でないといけません。読むだけならブラウザ翻訳もあるのでいいのですが、英語検索はワードチョイスが結構難しいところ。
そこで活躍するのが、昨年より登場した「AI Copilot」になります。こちらも英語でなければいけませんが、簡単な英語のみでコマンドリファレンスやKBから必要な情報を拾ってきてくれるため、最近は検索補助によく使わせていただいています。
さっそくこちらでFusionとPreset機能について質問してみましょう。
実際には英語で質問し、英語で出力されますが、ここではブラウザ機能で日本語訳しています
最新のOSバージョンでの利用方法と、詳細の書かれているKBについて教えてくれました。このように「How to use 〇〇?」くらいの簡単な英語で検索できますので、みなさんもぜひ使ってみてください。
話を戻しまして具体的な使い方についてですが、Fusionを利用するには下記の要件があります。
- Fleetに参加するArrayではArray管理ユーザーの認証先としてLDAPサーバーが登録されていること(複数Arrayで共通の管理ユーザーを利用するため)
- 以下Purityバージョン以上であること
- FlashArray : Purity//FA 6.8.1+
- FlashBlade : Purity//FB 4.5.5+
- Fleetに参加する全てのArrayの管理ポート間で相互に通信できること
Fleetを作成してみよう
今回は1台しか利用できる検証機がないですが、1台でもFleetに参加しなければFusionは利用できません。そのためまずはFleetの作成が必要となります。
まずは要件にもあるように、LDAPサーバーを管理ユーザーの認証要素として登録する必要があります。今回はLDAPサーバーとしてActiveDirectory(AD)を用います。
登録は「Settings」>「Users and Policies」のArray Management LDAPの項目にて実施します。
LDAPサーバーを登録する前に、array_admin、ops_admin、readonly、storage_adminのそれぞれのロールに対応するグループをあらかじめひとつのOU内に作成し、Array側にグループ名を登録しておく必要があります。
Array側にロールに対応するグループ名、所属するOUを登録後、それと一致するようにOUおよびグループを作成します。
また、必要に応じてBind User(ADの情報を読み取るためのアカウント)も作成しておきます。(Administratorでもいいですが、セキュリティ上は読み取り権限のみを持たせたアカウントを作成するのが望ましいです、今回はldaproというアカウントを作成しています)
また、後ほどログインするためのユーザーもOUのメンバーとして所属させておきます。(今回はPresetの作成を行うため、array_adminsにtest01というユーザーを所属させています)
その後、Array側でADの接続情報を入力することで設定完了となります。
「Test」をクリックすることで構成を確認できます。
LDAPの設定が完了後、FlashArray GUIにローカルユーザー(pureuserなど)でログインしている場合は一度ログアウトし、LDAPユーザーにてログインします。
左の項目の「Fleet」からFleetの作成を行い、Fleetの名前を決定します。
Fleetが作成されると、Fleetを作成したArrayがFleetのメンバーとして登録されていることが確認できます。
Preset機能でWorkloadを作成してみよう
Fleetが作成されると、Preset機能が利用できるようになります。Presetは「Storage」>「Preset」より作成可能です。
Presetの作成項目は以下のようになっており、用途に応じてユーザー側に選択させる項目やQoS指定などを行い、Presetを作成します。
今回の例ではMySQLで利用されるDB用として、スナップショットポリシーがあらかじめ定義されたVolumeを3つ作成するPresetを作成しています。
作成されたPresetを利用して、Workloadを作成します。
作成されたWorkload内を開くと、指定した通り3つのVolumeが100GBで作成され、スナップショットポリシーの定義されたProtection Groupも自動作成されていることが分かります。
またPreset機能はファイルにも対応しており、テンプレート化したPresetからユーザーにディレクトリを作成させることもできます。
まとめ
Preset機能、いかがでしたでしょうか。Preset機能をAPI経由で利用させ、インターフェースを自分たちで作成することでほかのインフラも含めセルフサービス化するなど、夢が広がる機能だなと感じました!
一方で、ストレージ管理者以外が利用する環境になってきたこと、ファイル機能の進化により、UIも入力項目名も日本語に対応してほしいな、というのは以前より感じるようになりました。
どんどん便利になっていくEverpureの今後のアップデートに期待です!!
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著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術統括部 第1技術部 2課
中田 浩嗣 - Hirotsugu Nakata -
VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア
