SB C&Sの最新技術情報 発信サイト

C&S ENGINEER VOICE

SB C&S

Nutanixにおけるブート領域(ハイパーバイザー)の復旧について

ストレージ / HCI
2021.08.20

こんにちは。SB C&Sで九州/中国地区で技術支援を担当しています、萩原です。

Nutanixが稼動する、ホスト(サーバー)は、SSDやHDDを搭載しています。これらの領域は、仮想マシンに提供されるストレージ領域とNutanixが管理するメタデータの保存領域として利用されます。
ハイパーバイザーやCVMの構成情報は、ホストに搭載されているSSDやHDDとは別に搭載された、M.2 フラッシュ(以前のモデルはSATA-DOM)に保存されています。
この起動領域のM.2は、昨今RAID1で冗長化されたモデルも出てきましたが、M.2がシングルのモデルもまだ多く存在します。
このM.2が仮に故障すると、ハイパーバイザーのブート領域にアクセスできなくなるため、状況によってはノードダウンを起こす要因になる可能性があります。
ただし、Nutanixは、ノードダウンが発生しても、N+1ないしはN+2で構成しているため、サービスに影響はありません。

そもそも、M.2のフラッシュはSATA-DOMやHDDに比べ信頼性も高く、壊れる可能性も低いですが、ブート領域が故障した場合、交換後の復旧をすれば良いかというのは、あまり知られていない状況にあります。

今回は、ブート領域用のM.2が故障した際の復旧方法についてご紹介いたします。

今回実施する環境は以下の通りです。

ハードウェア: HPE ProLiant DX 360 G10 ×3台
AOS: 5.20.1.1
ハイパーバイザー: vSphre ESXi 7.0 Update1

今回は、より操作の手順を御理解頂くため、あえてvSphere ESXi環境での復旧方法をお伝えいたしますが、AHVの場合では不要な作業かどうかを分かるように記載していますので、AHVの場合のハイパーバイザー復旧の際にもお役立て頂ける情報としております。

1.復旧前に予め行っておくこと

こちらは、vSphereのみで実施する作業となります。
Nutanixの各ノードをFoundationでESXiイメージング後、仮想スイッチの増設やアップリンクNICの変更など、環境に応じてハイパーバイザーに様々な設定を入れることになると思います。Nutanixの内部(Zookeeper)で持つ構成情報は、IPアドレスなどESXiの最低限の構成情報にとどまり、Foundation後に増設した仮想スイッチなどの設定情報は保存されていません。
そのため、単純にM.2のハイパーバイザーを再インストールするだけでは、これらの設定情報が無くなってしまいますので再度設定する必要が出てきます。
そのため、予め設定が完了したESXiの設定を保存しておきます。

保存方法は、VMware社のKBに基づき行います。
(参考)ESXi ホストの構成のバックアップ方法 (2042141)

まず、TeraTerm等のSSHクライアントで、ESXiホストにログインします。
続いて以下のコマンドを発行し、ESXiホストの設定情報を保存しておきます。

vim-cmd hostsvc/firmware/sync_config
vim-cmd hostsvc/firmware/backup_config

01.png

シェルに出てきたURLをブラウザで開き、設定ファイルをダウンロードします。

このファイルは、ESXiのホスト設定をリストアする際に利用しますので、大切に保管しておいてください。

2.M.2の交換

M.2のブート領域が故障した際には、保守員を手配して交換を行います。
交換されたM.2は、OSもデータも入っていない空のM.2となります。
次の手順から、この空のM.2に対してハイパーバイザーやCVMを復旧する手順を説明します。

続きをご覧になる場合は下記をご記入ください。

EV_袋とじ_技術ブログ
職種必須
入力例:foo@example.com
入力例:0312345678
SB C&Sとのご関係必須
個人情報保護方針必須
■SB C&S(株) は、お客さまの個人情報 (氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど) を、個人情報保護法、および、当社プライバシーポリシーに従い適切に取り扱います。 <https://cas.softbank.jp/privacy/> 詳細な個人情報の利用目的は、以下に定めるとおりとし、これらに関連する目的を含むものとします。 (ただし法令により例外として扱うことを認められている場合を除きます。) 1. IT流通サービスの提供 ・お取引にかかわる当社のシステムの機能提供のため ・お取引にかかわるお見積もり、受発注、物品・サービス・役務等の提供を行うため 2. 会員サービスおよび対象サービスの提供 ・会員サービスおよび対象サービスを提供するため ・会員サービスおよび対象サービスに関連して、お客さまに商品の発送、サービス、コンテンツ、インセンティブおよび情報を提供するため 3. 広告・宣伝・マーケティング お客さまの同意に基づき、または法令で許容されている範囲および手段で、当社または他社の商品やサービス、キャンペーンやセミナーなどのダイレクトメール、メールマガジンなどの広告を、お客さまに送付または表示するため 4. サービスの改善および研究開発 既存サービスの改善および新サービスにかかわる当社による研究開発のため 5. お問い合わせ等への適切な対応 サービスまたは広告等にかかわるお客さまからのお問い合わせやクレームに、当社が適切に対応するため 6. 不正行為等の防止・対応 詐欺、サイバー攻撃、その他の違法または不正なおそれのある行為を防止、調査、および特定して、当社または第三者の権利利益を保護するため なお、上記以外の目的で当該個人情報を利用させていただく場合は、その都度、その利用目的を明確にし、お客さまから事前の同意をいただきます。 ■お預かりしたお客さま情報はお客さまご本人から、当社の運営上支障が無い範囲で閲覧、修正、削除を要求することができます。 その場合はお問い合わせ先までご連絡いただけますようお願いいたします。  ・メールアドレス : SBBGRP-ENGINEER-VOICE@g.softbank.co.jp