
こんにちは。SB C&Sの石井です。
今回は、Horizon 2506にて限定サポート(Limited Availability)となりました、Omnissa Horizon on Nutanix AHVについてご紹介します。
Omnissa Horizon on Nutanix AHVとは
Omnissa Horizon on Nutanix AHVとは、Horizon 2506より限定サポートとして提供が開始されたVDI環境の新しい構成になります。これにより、NutanixのハイパーバイザーであるAHV上にHorizon環境を展開できるようになりました。
従来、Horizonをオンプレミス環境で利用する場合、仮想化基盤として選択できるものはvSphereのみでしたが、今回AHVが追加されたことで選択肢が広がりました。
今回の限定サポートでは、利用できる機能に一部制限はあるものの、Omnissaによる正式サポートも開始されております。
利用可能な機能
Horizon 2506から提供が開始されたOmnissa Horizon on Nutanix AHVでは、利用できる機能が限定されています。
限定サポートとして利用できる主な機能は以下になります。
- Horizon基盤の展開
Connection Server、UAG、Edge GatewayをAHV上に展開可能 - Nutanix Prism Centralとの連携
Horizonのキャパシティプロバイダとして構成可能(オンプレミス環境およびNC2 on AWS) - ゴールドイメージの作成
AHV上にゴールドイメージの仮想マシンを作成可能 - 自動デスクトッププールの作成/管理
RDSHは手動ファームのみ対応 - 自動デスクトッププールの更新機能
非永続型プールのみ利用可能 - コンピューティング プロファイルの管理
HorizonからCPU、メモリ、TPMの管理が可能
詳細についてはOmnissaのドキュメントをご参照ください。
Horizon 8 support for Nutanix AHV Limited Availability (6000988)
https://kb.omnissa.com/s/article/6000988
注意事項・制限事項
Omnissa Horizon on Nutanix AHVをご利用される場合は以下の点にご注意ください。
- 対象となるHorizonのバージョン
Horizon 2506以降が必要です。 - 対象となるNutanixのバージョン
- Prism Central:2024.3
(弊社検証環境では、上位バージョンを利用した際にUAGのデプロイが失敗する事象を確認しています。) - AOS:7.0
- AHV:10.0
- Prism Central:2024.3
- Edge Gatewayの制限
現状、ライセンス認証の用途のみに限定されています。その他の機能は利用できません。 - プールのマルチネットワーク
プールは単一ネットワーク/サブネットのみ利用可能です。
マルチネットワークはサポートされていません。 - VM Hosted Apps
VDIプールで利用する公開アプリケーションはサポートされていません。 - vGPUの消費
vGPUを使用する場合、プール展開時に作成される内部テンプレートにvGPUスロットが1つ使用され、プール存続期間使用され続けます。 - Nutanix Flowを利用したOverlay Networkは非対応
Omnissa Horizon on Nutanix AHVを利用するにあたり
Horizon 2506からAHV上にHorizon環境を構築することは可能になりました。ただし、限定サポートということもあり管理コンソールであるConnection Serverを展開しただけでは、Nutanix Prism Centralと連携することはできません。
特定の設定を有効化することで、初めてHorizon Connection ServerとNutanix Prism Centralの連携が可能になります。
この設定はOmnissaの公開ドキュメントには記載がなく有効化を希望される場合はOmnissaの営業担当もしくは弊社(パートナー)に連絡することで機能をリクエストすることが可能です。
Horizon on Nutanix AHVの検証および導入をご希望の際は、ぜひ弊社までお問い合わせください。
まとめ
今回は、Omnissa Horizon on Nutanix AHVの限定サポート情報についてご紹介しました。これまでオンプレミス環境で利用する場合vSphereしか利用できませんでしたが今回のアップデートによりAHVが加わり選択肢が広がりました。さらに、次回バージョンではGeneral Availability(一般公開)が予定されており、機能制限がなくなる予定です。
本記事では、概要のみの紹介となりますが、今後は実際の構築手順や検証結果についても順次発信していく予定です。引き続きご確認いただけますと幸いです。
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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部
第2技術部 2課
石井 基久 - Motohisa Ishii -
Omnissa Tech Insider