
こんにちは。SB C&Sの間山です。
今回のKeynoteでNVIDIAが強く打ち出していたのは、AIを「答える存在」から「動く存在」へ進める流れでした。
その文脈の中でOpenClawは、単なる新しいツールではなく、個人向けエージェントや常時稼働エージェントの入口として扱われていました。
OpenClawとは
手元のPCやサーバーなどで動くAIエージェントソフトウェアです。
SlackやLINEなどのチャットツールから操作可能で、会話を記憶し、利用者に合わせて振る舞いを変えながら、ファイルやアプリを自ら操作して利用者を支援してくれるエージェントです。たとえば、手元の資料を見ながら調査メモをまとめるといった日常業務を支えるアシスタントとして活用できます。
OpenClawの動作デモ
Keynote SessionでのOpenClawの紹介では、まず始めに例として、自然言語でつかみたい物の写真を渡し、それに対応したロボットグリッパーをOpenClawに設計させる際の動作が紹介されていました。

ユーザからのチャットの指示に従い、ロボットハンドの設計と検証ワークフローを動かしています。

その後シミュレーションを実施しています。失敗した結果を見て、CAD パラメータを自律的に修正しようとしています。

先ほどの失敗した結果をもとに、CAD パラメータを修正しています。

シミュレーション結果を見て設計をし直し、成功した修正案をほかの対象にも展開しようとしています。

このようにOpenClawを使うことで、AIエージェントがCAD修正とシミュレーションを繰り返し、ロボット設計を自律的に進める例が紹介されていました。
NVIDIA NemoClawとは?必要な理由
OpenClawのようなエージェントは便利な反面、従来のチャットボットとは違うリスクを持つことが説明されていました。
外部サービスに触れる以上、ファイル、ネットワーク、認証情報といった類の情報漏えいや、未審査コードの実行、権限の過剰継承といった問題が現実的になります。
この問題への対処を施すことができるオープンソースのプラグインがNVIDIA NemoClawです。
OpenClawのような自律的・継続的なエージェントに対して、プライバシー制御とセキュリティ制御やガードレールを付加し、エンタープライズで活用することができるようにするものです。
NemoClawはエージェントを、各種のオープンなモデル (NVIDIA提供のNVIDIA Nemotron™ほかLlama,gpt-oss,Qwenなど) へ接続し、システムやネットワークから隔離されたサンドボックス環境 NVIDIA OpenShell™ の中で実行することで安全性を確保します。

また、事例としてAdobe、Atlassian、Box、Salesforce、SAP、Siemens、ServiceNowなどが、OpenShellやNemotronを含むNVIDIA Agent Toolkitを使って業務エージェントを拡張していると説明しています。
企業にとって、NemoClawを使うことでエージェントをより安全に、継続的に、業務システムに近い場所で運用しやすくなるということです。

また、すでにNVIDIA DGX Spark™でNemoClawを実行するガイドが公開され、すぐにエージェント環境とモデルを用意することも可能となっています。
https://build.nvidia.com/spark/nemoclaw

以上、OpenClawとNemoClawに関しての発表のご紹介でした。
OpenClawのように自由度の高いソフトウェアがエージェントの可能性の拡大を示し、NVIDIAによるNemoClawのようなプラグインがエージェントを業務利用へ近づけるという、エージェント実用化の好例を示す発表となっています。
著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部
第2技術部 1課
間山 翔宇
VMware vExpert
