
本記事ではPalo Alto Networks社の最新AIセキュリティ製品であるPrisma AIRSについてご紹介します。
Prisma AIRS には "Security for AI" を実現するための機能がいくつかありますが、今回はその中でも AI Gateway にフォーカスします。
はじめに
Palo Alto NetworksはPrisma AIRS 3.0において、PortkeyのAI Gateway技術を統合し、「Prisma AIRS AI Gateway」を新たに提供しました。
AIアプリケーションとLLM、MCPサーバーなどの間に配置することで、接続先やAPIキー、利用状況、コスト、通信ログを一元的に管理できます。
本記事では、主な機能と実際の設定方法をご紹介します。
Prisma AIRS AI Gatewayとは
Prisma AIRS AI Gatewayは、AIアプリケーションとモデルやツールの間に配置する、AI通信向けのGatewayです。
AIアプリケーションが各サービスへ直接接続するのではなく、AI Gatewayを共通の入口にすることで、接続先や認証情報を集約できます。
ただ集約するだけではなく以下のようなことが実現可能です。
- LLM ProviderとAPIキーの一元管理
- Workspaceごとのモデルアクセス制御
- AI Gatewayを通るプロンプトの可視化
- リクエスト、トークン、コストの可視化・制御
- LLM、MCP、A2A通信のログ管理
- Guardrailの適用

Integration設定
事前にAI Gateway用のDeployment Profileを作成してTSGに紐づけて有効化しておき、続いてAI GatewayとLLMを紐づけます。
※検証時点でも既に75ものLLM Providerとの連携が提供されていました。

モデル選択後はAPI Keyなどの詳細情報を入れていきます。この辺りはモデルによって必要な値が異なるので詳細は割愛しますが、共通項目として [Slug] というAI Gateway内でIntegrationを識別するための名前があります。
APIリクエストをプロバイダに投げる際は [@ykym-azure-openai] のように利用しますのでSlugがどういうものかは認識しておくといいかもしれません。

続いて、利用するWorkspaceを選択します。
WorkspaceはAI Gatewayの中でチームやプロジェクトごとに環境を分ける [論理的な管理単位] です。Workspace単位でどのユーザ/チームがモデルを使えるか、コスト/トークン数の制限を設定するか等が可能です。

最後に利用を許可するモデル設定、必要に応じてモデル毎にコスト設定などを実施して、完了です。

ここまででモデル連携は完了です。
Catalog設定
Integration が完了するとAI Security > AI Gateway > Catalog にて追加した項目が表示されます。
自動表示されない場合は [Configure new LLM] にて追加したProviderを選択し連携したLLMを選択してください。

対象のLLMを開くと Budget/Rate Limit 未設定の場合、下記のようなメッセージが出ますので設定していきます。

以下のように設定していきます、Request or Tokenベースなどの選択も可能です。

API Setup & Code タブを選択するとAI Gatewayを利用する際の各種サンプルコードが出てきますのでこちらを用いて利用可能な状態です。

Observability
AI Gatewayの利用状況は AI Security > AI Gateway > Observability から確認可能です。
コストや利用状況などが一覧で表示されているのが分かります。

各セッションを見るとAI Gatewayを通して投げたプロンプトが表示されています。
今回はGateway側でGuardrailを設定しており、John Smithという名前がPIIルールにて検出されたためブロックされた事が分かります。

Guardrailは3rd Partyベンダーとの連携も可能になっております。
もちろん、以下のように 同じ Prisma AIRSの Runtime Security 機能をGatewayに統合することも可能です。
※Runtime Security についての記事はこちら

まとめ
Prisma AIRS AI Gatewayは、AIアプリケーションやAIエージェントと、モデルやツールの間に配置する単なるAPI中継サービスではありません。
LLMへのアクセスに加え、MCPやAIエージェント間の通信を共通の入口へ集約し、接続先/認証情報/利用状況/コスト/ポリシーを一元的に管理するためのコントロールポイントです。
これまでアプリケーションごとに分散していたAI接続をAI Gatewayへ集約することで、利用するモデルやツールが増えた場合でも、アプリケーション側の構成変更を抑えながら、管理と可視化を行えます。
Prisma AIRS 3.0においては今後も、深掘りしてご紹介していきたいと思います。
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著者紹介
SB C&S株式会社
CISSP, NetSec Pro/SecOps Pro
横山 章太郎 -Shotaro Yokoyama-

