
vSphere 8.0からVMware Cloud Foundation(VCF)9.1/VMware vSphere Foundation(VVF)9.1へのアップグレードについて、「何から手を付ければよいか分からない」というご相談を多くいただくようになりました。
SB C&Sでは、こうした検討をお手伝いするアップグレード支援窓口をご用意しています。本記事では、この窓口で何ができるのか、どうご利用いただけるのかをご紹介します。
1. 調査の段階からご相談を
vSphere 8.0の一般サポート終了日は2027年10月11日です。まだ先のように見えますが、調査、設計、予算化・調達、検証、本番移行と積み上げると、年度予算や機器更改を伴う場合は1年以上を見込む計画も考えられます。
一方で、いざ検討を始めると確認すべきことが次々に出てきます。移行先はVCFとVVFのどちらか。既存のサーバーはそのまま使えるのか。管理コンポーネントを載せるだけのリソースは足りるのか。現行のBuild番号から9.1へ直接上げられるのか。NSXを使っている場合の順序はどうなるのか。
これらを一つずつ調べ切ってから動き出そうとすると、それだけで数か月が過ぎてしまうこともあるかと思います。支援窓口は、この「調べる」ところからご一緒するための窓口です。 何も決まっていない段階、分からないことだらけの段階でご相談いただいて構いません。
2. ご利用の流れ
ご相談から手順ガイドのご提供まで、次の流れで進めます。
① ヒアリング
まずは現在の環境をお聞きします。窓口アドレス(SBCASGRP-vmware-vs9-upgrade@g.softbank.co.jp)までご連絡いただければ、初回ヒアリングシートをお送りしますので、分かる範囲でご記入ください。
お伺いするのは、現在お使いの製品とバージョン、サーバーの構成と保守期限、クラスタとvCenterの配置、NSXなど併用製品の有無、機器更改のご予定、そしてアップグレードの方針がどこまで決まっているか、といった内容です。
すべて埋まっていなくても構いません。 「不明」「未定」のままお戻しいただいて大丈夫です。何が決まっていて何が決まっていないかが分かること自体が、次のご提案の材料になります。
② アセスメント(ご希望の場合)
VCF 9.1 / VVF 9.1 では、vSphere 8.0より管理コンポーネントが増加します。そのため、「リソースが足りるかどうか分からない」という場合は、実測によるアセスメントをご相談いただけます。詳しくは次章でご説明します。
③ 方式の判定とサイジング
いただいた情報をもとに、候補となるアップグレード方式を整理してご提示します。
既存ハードウェアを継続利用できるか、移行先構成に必要なリソースを賄えるか、不足分をどこに確保するか。この順に確認していくと、VCFへのConverge・Import・VM移行・VVFへの更新といった候補が絞り込めます。あわせて、管理コンポーネントのサイジングや、追加ハードウェアが必要な場合の構成検討にも対応しています。
VCFとVVFのどちらを選ぶかという段階からのご相談も承ります。
④ 手順ガイドのご提供
判定したアップグレード方式に対応する手順ガイドをお渡しします。こちらも次々章でご紹介します。
3. アセスメントでわかること
「管理コンポーネントを載せるだけの空きがあるか」は、机上の計算では判断しきれない項目です。これは、設定上のスペックという点と、実際にどれだけ使われているかという点は全く別の問題であることが原因です。
そこでSB C&Sでは、Live Opticsを用いたアセスメントをご提供しています。既存環境に収集ツールを実行していただくことで、次のような情報を可視化できます。
- ホスト単位・仮想マシン単位のCPU/メモリの使用量とピーク使用率
- データストアの容量と空き容量
- サーバーの構成情報
- 各使用率と空きリソースをもとに管理コンポーネントを賄えるかの判断
など
最大7日間の連続データを取得できますので、繁忙期を含む期間で実施いただければ、ピーク時を考慮した判断が可能になります。
これにより、「管理コンポーネントを載せられるか」「載せられないなら何台分足りないか」というところまで踏み込んだご提案が可能です。
なお、Live Opticsが収集するのは構成情報とパフォーマンスのメタデータのみで、アプリケーションのデータやユーザーファイルの中身は読み取りません。実施にあたっては内容をご説明したうえで、承諾書をご確認いただく流れとしています。
ただし、実測だけですべてが決まるわけではありません。ハードウェアの互換性や、そのままでは実施できない構成の有無は、別途確認が必要です。アセスメントは、その確認と組み合わせてご活用いただくものとお考えください。
以下は、報告書のサンプルスライドです。
4. シナリオ別の手順ガイドをご用意
方式が決まったら、次は「具体的に何をどの順でやるのか」です。
SB C&Sでは、アップグレードのシナリオごとに手順ガイドを作成し、支援窓口を通じてご提供しています。Broadcomの公開ドキュメントとは別に、弊社の検証環境を利用して実際の手順書ベースのガイドとなっています。現在ご用意しているのは次の10点です。
全シナリオ共通のサイジングの考え方をまとめたものに加えて、新規導入、VVFへのアップグレード、VCFへのConverge、Import、VM移行、9.0からの更新と、シナリオごとに分かれています。VVFについては、VCF Installerを使う手順と、VCF Management Servicesを構成せず個別に進める手順の両方をご用意しました。
判定したシナリオに合わせてお渡ししますので、必要なガイドをお知らせください。いずれも事前確認や検証を前提としてご利用いただくものです。
5. まずはお気軽に
ここまで、支援窓口でできることをご紹介してきました。
繰り返しになりますが、これらをすべて自社で調べ終えてからでないとご相談いただけない、ということはありません。
「何から手を付ければよいか分からない」 「そもそもVCFとVVFのどちらを選ぶべきかも決まっていない」 「現行のBuild番号もすぐには出てこない」
そうした段階でのご相談も歓迎いたします。分かっている範囲をお聞きするところから始めますので、まずはお気軽にお問い合わせください。整理のお手伝いそのものが、この窓口の役割です。
vSphere 8.0のサポート終了まで、残された時間は限られています。最初のご相談を、その一歩にしていただければ幸いです。
<SB C&S アップグレード支援窓口>
SBCASGRP-vmware-vs9-upgrade@g.softbank.co.jp
関連記事はこちら
著者紹介
SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第1技術統括部
第1技術部 1課
山田 和良 - Kazuyoshi Yamada -
VMware vExpert
