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Office 365伝道師 五味ちゃん こんにちは、Office 365相談センターの五味です。

Office 365相談センターブログでも常々、Office 365/Microsoft 365は「ユーザーライセンス」(ユーザー1人あたり1ライセンス必要)で「デバイスライセンス」(デバイス1台あたり1ライセンス)ではありません、というご案内をしてきたのですが、なにやら「Microsoft 365 Apps for enterprise(旧:Office 365 ProPlus)にデバイスライセンスが出る」という噂が・・。

そこでこの記事では、「Microsoft 365 Apps for enterprise のデバイスライセンス」の噂について、ご紹介します。最後までぜひお付き合いください。

★この記事は、5-6分くらいで読めます。

「条件付きで」リリース予定です!Microsoft 365 Appsのデバイスライセンス

飲食店や服飾系ショップなどの小売店、ホテルなどの業態では、1台のPCを複数人で利用されるケースも多いため、『Office 365/Microsoft 365のデバイスライセンス(デバイス1台あたり1ライセンス)はないのか?』と問い合わせをいただくこともかねてからいただいておりました。そうした業界で働く方々には嬉しいニュースにも聞こえる、Microsoft 365 Apps for enterprise(旧:Office 365 ProPlus)のデバイスライセンス提供開始(予定)の噂。
その噂を詳しく見てみましょう。

リリースは2020年夏予定

2020年夏(予定)から、Microsoft 365 Apps for enterprise(旧:Office 365 ProPlus)にデバイス用ライセンスが追加されることが発表されました。

夏2020以降、商用のお客様はmicrosoft 365 apps for enterprise (device) を使って、エンタープライズライセンス用の Microsoft 365 アプリをユーザーではなく Windows 10 デバイスに割り当てることができます。 教育機関のお客様は、教育機関向け Microsoft 365 アプリ (device) ライセンスを使用して、同じことを行うことができます。 このデバイスベースのライセンスは、多くのユーザーが共有しているデバイスで、enterprise (以前は Office 365 ProPlus と呼ばれていました) 向けの Microsoft 365 アプリの管理を簡素化するために設計されています。 サインインしてそのデバイスを使用するすべての人は、enterprise 用 Microsoft 365 アプリを使用してドキュメントの作成と編集を行うことができます。

引用:Microsoft Docs | Microsoft 365 アプリのデバイスベースライセンス (企業向け)

引用元のページに詳しく掲載されているのですが(ちょっと読みにくいかも...)、「重要」と書かれている部分を注意してお読みいただき、理解する必要があります。

条件付きのリリース。その条件とは?

では、上述の記事を噛み砕いて、重要な条件付きの部分をまとめます。

  • 2020年夏(予定)以降から使える
  • Microsoft 365 Apps for enterprise(1909バージョン以降)で使える
  • Windows 10(1803バージョン以降)で使える
  • Azure ADに参加している上記のWindows 10で使える
  • 「Enterprise Agreement(大企業向け複数年包括契約、略称EA)」のMicrosoft 365 Apps for enterpriseで使える

『Microsoft 365のOfficeでデバイスライセンスが出る...!』とちょっと期待したみなさん、この最後の部分、とても大きな落とし穴ですよ。
実は今回の発表、大規模企業向けのEnterprise Agreement(通称:EA)だけでの提供なんです。(EAの全社/全ユーザー契約の特典の一環として、デバイスライセンスが提供されるような感じでもありますね。)

CSPやOpenライセンスでは提供されません...

というわけで、今回のMicrosoft 365 Apps for enterpriseのデバイスライセンス提供開始(予定)というお話の中で特に皆さんにお伝えしたいのが、この見出しにもある通り、CSPやOpenライセンスでは提供されないというところなのです。
中小規模組織向けのライセンスとして提供されているOpenやCSP。そこでのデバイスライセンスの実装は、今回はないようです。
少し残念ですよね。(...いえ、正確に申し上げますとOffice 365相談センター的には、今までさんざん『Office 365/Microsoft 365はユーザーライセンスです!!』と宣伝してきただけに、急にデバイスライセンスが出てきたら、それはそれで複雑な気持ちなのですが...)

(おまけ)EA、OPEN、CSP...Office 365/Microsoft 365のライセンスの形態

エンドユーザーの皆さまはもちろんですが、Office 365/Microsoft 365の販売店の担当者さまも、もしかしたら『Microsoftのライセンス形態って多すぎてよく分からない』という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

せっかくなのでここで簡単に、EA、OPEN、CSPの違いをご紹介しますね。

Enterprise Agreement(EA)

EAは、ユーザー数(またはデバイス数)が 500を超える大規模企業を対象としたライセンスプログラムです。

ソフトウェア アシュアランス(通称:SA)による 24時間365日の技術サポート、導入計画サービス、エンドユーザーおよび技術トレーニングや独自のテクノロジを利用できることや、3年以上のご利用をお約束いただくことで価格を固定し、3年一括のお支払いをすることでコストを最小化出来るメリットがあります。

Microsoft | Enterprise Agreement

Open

Openは、中小規模組織のお客様向けのライセンスプログラムです。

ユーザー数/デバイス数が3以上の中小規模組織向けでSA標準装備、契約期間3年のOpen Value、SAは付帯していないけれども契約期間は1年/3年で選べて年額払可能なためOpenプログラムの中でも初期費用が少なくて済むOpen Value Subscription、初回購入時の最小要件の3ライセンスが適用されないOpen Licenseがあります。

Microsoft | Openプログラムとは

CSP

CSPは最も新しいライセンスプログラムです。1ユーザー1ヶ月~購入することができる中小規模組織向けプログラムです。CSPでの提供の場合、サポート窓口がMicrosoftではなく、販売店になることがその他のプログラムとの大きな違いです。
また、1ユーザー1ライセンス必要なユーザーライセンスでの提供のため、使う人数分のライセンスを用意しなければなりません。しかし、その分1ヶ月単位でライセンスの追加減数が可能なので、『何かあったときのために余分にライセンスを買って余らせておく』という必要もなく、従業員の増減にも柔軟に対応できます。

まとめ

今回は、Microsoft 365 Apps for entepriseのデバイスライセンス提供予定の噂について、紹介いたしました。

m365-apps-ent_devicelicense.png

五味ちゃんのワインポイントまとめ | Office 365相談センター今回の五味ちゃんワンポイントまとめ

  • Microsoft 365 Apps for enterprise(旧:Office 365 ProPlus)のデバイスライセンス提供開始は2020年夏予定
  • デバイスライセンスの提供には条件あり!
     - Microsoft 365 Apps for enterprise(1909バージョン以降)
     - Azure ADに参加しているWindows 10(1803バージョン以降)
     - EAのみで提供
  • 中小規模組織向けのライセンスである Open や CSP では提供される予定は今の所なし

いかがでしたか?
まずはEAでのみの提供ということで残念、というお客さまも多いかもしれませんね。
Office 365相談センターでは、特にCSPでのライセンス提供を推進しているのですが、CSPでも提供されないかどうか今後の動向を常にチェックしてまいりますので、引き続きOffice 365相談センターブログ、お手すきの際にチェックしてみてくださいね。

さて今回はMicrosoft 365 Apps for enterpriseのお話でしたが、この他法人でのOffice 365導入時(導入前)のご相談は、Office 365相談センターまでお気軽にお問い合わせください。
※導入後のお問い合わせは、販売店さま、もしくは購入後の問い合わせ窓口までお願いいたします。
Office 365の専任スタッフが皆さまからのお問い合わせやご相談に丁寧に回答いたします。

それではまた、次回のブログでお会いいたしましょう!

PHOTO:FineGraphicsさんによる写真ACからの写真

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