こんにちは、Microsoft 365 相談センターの五味です。最近Teamsに関してのお問い合わせや需要は落ち着いてきたのかな、と思っていたのですが、相談センターのメンバーから毎週「こんなお問い合わせがよくありますよ」というQ&A情報を頂いている中で、Teams Essentialsに関するトピックがありました。Microsoft Teams 無料版(クラシック)の提供を2023年4月12日で停止するという発表があったからでしょうか?
Teams Essentialsといえば、2021年末に発表された、"スタンドアロン"アプリケーションとして提供される有償版のTeamsですが、今までブログや当サイト内でTeams Essentials の情報ってあまり出してこなかったな、と思い返したところです。
そこで今回の記事では、【 Teams Essetials とはなにか?機能、価格、無料版/有償版との比較からOutlookとの連携まで 】、Teams Essentials について知りたいことをまとめてご説明してまいります。
Teams Essentials (※正式なプラン名は、Microsoft Teams Essentials (AAD Identity) と呼称)とは、Teamsのスタンドアロンプランで、主に中小規模の事業者向けのTeamsのエディションのことです。詳しい方向けにもう少し分かりやすく説明すると、Microsoft 365のSMB向けグループウェアパッケージプランであるMicrosoft 365 Business Basicから、Word, ExcelなどのOfficeアプリケーションと、Exchange Onlineなどのグループウェア機能を除いた、Teamsだけのプランです。
Teams Essentials は、フリーランス、SOHO、個人事業主、1名から300名までの中小企業・中小規模の組織向けです。
ちなみに、「1名から300名までの中小企業・中小規模の組織」と書きましたが、実装されている機能面を考えると、実際には1名から数名、大きくても数十名程度の組織規模の、具体的には小売店や飲食店の店舗、専門サービス業を想定しているのかなと思います。無料版やその他の有償版と比べてどう違うのかについては、次の「Microsoft Teams Essentials と Teams 無料版・有償版との違い」の項目も併せてお読みください。
Teams Essentials の現在(2022年2月16日時点)の標準想定価格は、年契約・年払で5,160円(税抜)、年契約・月払で430円/ユーザー(税抜)です。
多くの方が気になっていらっしゃるのが、Teams 無料版との違いと、有償版との違いではないでしょうか。ここでは、Teamsの無料版とTeams Essentials、そしてMicrosoft Business Basicの3つのプランを比べてみたいと思います。Microsoft 365 Business Basic のプランについてはこちらのプランページからも内容を詳しく知ることが出来ますので、ぜひ併せてご参照くださいね。
無料版 | Teams Essentials | Microsoft 365 Business Basic |
|
---|---|---|---|
標準想定価格*1 | 無料 | 430円 | 540円 |
オンライン会議 | ◯ 60分まで |
◯ 30時間まで |
◯ 30時間まで |
会議への参加者上限数 | 100名 | 300名 | 300名 |
会議での画面共有 | ◯ | ◯ | ◯ |
仮想背景の設定 | ◯ | ◯ | ◯ |
会議のスケジューリング | ◯ | ◯ | ◯ |
会議の録画・文字起こし | ✕ | ◯ | ◯ |
ブレイクアウトルーム | ✕ | ◯ | ◯ |
ウェビナー開催*2 | ✕ | ✕ | ✕ |
チャット | ◯ | ◯ | ◯ |
チャットの最大ユーザー数 | 100名 | 300名 | 300名 |
チャットの添付ファイル | 2GB/ユーザー | 2GB/ユーザー | 1TB/ユーザー*3 |
ファイルストレージ | 5GB/チーム | 10GB | SharePoint容量に依存*4 |
Outlookとの連携 | ✕ | ✕ | ◯ |
データ暗号化 | ◯ | ◯ | ◯ |
シングルサインオン | ✕ | ✕ | ◯ |
多要素認証 | ✕ | ✕ | ◯ |
Teamsを使う上で、Outlookデスクトップアプリケーションを使ってTeamsの予定(会議)を作成・追加など、TeamsとOutlookを連携させて便利に使いたいな、というご要望もあるのではないでしょうか。「Teams Essentials(Azure AD Identity)」、または「Teams Remote Work Starter」プランでこれらは実現できるでしょうか?
答えは、Noです。「Teams Essentials(Azure AD Identity)」と「Remote Work Starter」では、OutlookデスクトップアプリケーションのMAPI接続/連携ができません。Outlookデスクトップアプリケーションには、「Teams Essentials(Azure AD Identity)」と「Remote Work Starter」のMicrosoft 365ユーザー アカウントは設定ができません。
この2つのプランは、Teamsのアプリからのみ予定表の利用(参照や作成)ができます。
「Teams Essentials(Azure AD Identity)」と「Remote Work Starter」では「Exchange Online Kiosk」相当の機能が提供されます。「Exchange Online Kiosk」ではOutlookデスクトップアプリケーションのMAPI接続/連携ができません。
「Teams Essentials(Azure AD Identity)」と「Remote Work Starter」は、通常のTeamsが利用できる「Microsoft 365 Business Basic」や「Office 365 E1」と比較すると、たしかに安価にTeamsの利用ができます。
しかし、Teamsやその他にも「機能制限/容量制限」が非常に多いプランのため、「機能制限/容量制限」を正確にご理解いただけない場合の利用はお勧めできません!
Teamsを使いたい場合は「機能制限/容量制限」のない「Microsoft 365 Business Basic」、または「Office 365 E1」以上をご契約ください。ライセンスプランニングにお困りなら、ぜひSB C&SのMicrosoft 365 相談センターまでお気軽にお問い合わせ下さいね。
いかがでしたか?今回は、【 Teams Essetials とはなにか?機能、価格、無料版/有償版との比較からOutlookとの連携まで 】、Teams Essentials について知りたいことをまとめてご説明しました。
この他、法人でのMicrosoft 365導入時(導入前)のご相談は、Microsoft 365相談センターまでお気軽にお問い合わせください。
Microsoft 365の専任スタッフが皆さまからのお問い合わせやご相談に丁寧に回答いたします。
それではまた、次回のブログでお会いいたしましょう!
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