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HYCU Backup & Recovery for Nutanixの便利な機能紹介

ストレージ / HCI
2019.09.27

こんにちは。SB C&Sで九州/中国地区で技術支援を担当しています、萩原です。

前回は、HYCU Backup & Recoverを使った仮想マシンのバックアップ・リストア方法をお伝えしました。

HYCUは仮想マシンのバックアップが出来るだけのソフトウェアではありません。
今回は、HYCU Backup & Recovery for Nutanixに搭載されている便利な機能をご紹介いたします。

Nutanix Filesバックアップ機能

Nutanixで稼動する仮想マシンのバックアップに対応するソフトウェアは、数多くリリースされています。しかし、Nutanix Filesに対応したバックアップ機能を持っている HYCU Backup & Recoveryの特徴です。共有フォルダー単位でバックアップの設定が出来、リストアもActive Directory等で設定したファイル権限をそのままリストアすることが可能です。

▼HYCU Backup & RecoveryのShareメニューでNutanix Filesで設定した共有フォルダ単位でバックアップポリシーを設定可能
hycu-files.png

アプリケーションバックアップ対応機能

仮想マシンをバックアップで保護できても、仮想マシンの中にあるデーターが破損していてはバックアップの意味が損なわれてしまいます。
HYCU Backup & Recoveryは、Microsoft Exhange、Microsoft SQL ServerやOracleなどのデーターベース、SAP HANAなどエンタープライズなアプリケーションを含めバックアップに対応しています。
データーベースアプリケーションについてはアーカイブログのバックアップと連携をして、任意の日時にデーターベースをリストアすることが可能です。

▼アプリケーションバックアップ機能を利用したSQL Serverのリストア画面(データーベースの選択やPoint in Timeでリストしたい任意の時間を指定可能)
hycu-sql.png

Nutanix Volumes(Voluem Group)の対応

仮想マシンバックアップポリシーの設定をすると、仮想マシンに割り当てられたVolume Groupの共有ディスクを自動認識し、設定されたVolume Groupも保護対象として選択できます。
▼NutanixのVolume Groupで設定された共有ストレージが自動的に認識される
files-volumes.png

物理サーバーバックアップ機能

HYCU Backup & Recoveryは、Version 4から、物理サーバーのバックアップも対応しています。しかも、エージェントレスでバックアップが出来ますので、物理サーバーに手を加えること無くバックアップが可能です。現状は、Windows Server OSのみが対象となっておりますが将来のバージョンでLinuxも対応する見込みだそうです。

▼物理サーバーの対応OSと条件(詳細はコンパチビリティーガイドを参照)

OS対応状況
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2016
Windows Server 2019
  • VSSライターが利用できること
  • winrm quickconfigコマンドを使用するため、Windowsリモート管理(WINRM)が利用できること
    (Windows Server 2012以降はデフォルト有効)
  • 最新のWindows Server 更新プログラム(Windows Update)をインストールする必要があります
  • MBRベーシックディスクとGPTベーシックディスクがサポートされています(MBRはプライマリパーティションのみをサポートします)
  • ファイルシステムはNTFSをサポートします
  • Windows Storage Spaces(WSS)はサポートされていません

ファイルリストア機能

最初の紹介の記事でもご紹介した機能になりますが、Nutanix Filesのバックアップにおけるファイル単位のリストアはもちろん、仮想マシンのバックアップから特定のファイルをリストアすることも可能です。ファイルのリストアは、元の仮想マシンへの上書きや別ファイルサーバー(共有フォルダ)へのリストア、HYCUの管理画面経由でのダウンロードなど様々な方法に対応しています。

▼ファイルリストアに対して様々なリストア方法を選択可能
filerestore.png

まとめ

HYCU Backup & Recoveryは、単純な仮想マシンのバックアップだけでは無く、Nutanixの特徴である各種機能に対してもバックアップ機能を提供します。
特にFilesやVolume GroupなどはNutanixでよく使われる機能であり、そういったNutanixの拡張的な機能に対してバックアップ機能を提供できることは、大きなメリットであると思います。

次回は、最終回HYCU Backup & Recoveryのライセンスについてご紹介します。

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 第3技術部 2課
萩原 隆博 - Takahiro Hagiwara - (Nutanix NTC)

HCIを中心とした仮想化とMicrosoft 365のプリセールスエンジニアを担当しています。
Nutanix Technology Champion 2018-2024